決算ノート
1436東証クリーンエネルギー(太陽光・蓄電池)、住宅・不動産、系統用蓄電池
増収増益予想上方修正

2027年4月期 第1四半期 決算サマリー

サマリー

太陽光発電・蓄電池などのクリーンエネルギー事業、住宅・不動産事業、系統用蓄電池事業を手がけるグリーンエナジー&カンパニー(連結)の2027年4月期第1四半期(2026年5〜7月)は、売上高が前年同期比69.9%増の47億71百万円、営業利益が5億10百万円(前年同期は5百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益が2億96百万円(同10百万円の損失)と、大幅な増収増益となった。 売上総利益率が22.4%から27.0%に上がった。一方、仕掛品と前渡金の増加を短期借入金の増加(約34億円)で賄い、自己資本比率は34.3%から28.3%に低下した。 第2四半期累計・通期の業績予想は上方修正されたが、修正前の数値は短信にない。第1四半期の営業利益は累計予想の6割強に達している。

売上高

4,771百万円

+69.9%

営業利益

510百万円

前年同期は5百万円

経常利益黒字転換

483百万円

前年同期は6百万円の損失

親会社株主に帰属する四半期純利益黒字転換

296百万円

前年同期は10百万円の損失

売上総利益率

27.0%

+4.6pt(前年同期22.4%、当社試算)

売上高営業利益率

10.7%

前年同期0.2%(当社試算)

短期借入金

4,581百万円

前期末1,143百万円(+3,438百万円)

自己資本比率

28.3%

前期末34.3%

ハイライト

  • 売上高は4,771百万円(前年同期比+69.9%)、売上総利益は1,288百万円(同2倍、+104.7%)で売上総利益率は27.0%(前年同期22.4%)。販管費は777百万円(同+24.7%)と売上の伸びを大きく下回り、営業利益は510百万円(前年同期5百万円)、営業利益率は10.7%。営業外収益は持分法による投資利益7百万円などで13百万円(前年同期21百万円、前年は受取保険金12百万円)、営業外費用は支払利息34百万円(同26百万円)などで40百万円(同34百万円)、経常利益は483百万円(前年同期は7百万円の損失)。法人税等は187百万円(負担率38.7%、当社試算)で、四半期純利益は296百万円。1株当たり四半期純利益は23.96円(前年同期△0.83円、2026年5月1日の1株を3株とする株式分割を反映)、潜在株式調整後は22.68円
  • 会社は、事業環境について、再エネの導入拡大に伴う電力需給のアンバランスや出力制御の増加で、系統用蓄電池の需要が拡大していると説明。系統用蓄電池は、JEPXの価格差を使うタイムシフト取引に加え、容量市場・需給調整市場や非常用電源としても不可欠になっているとする。また、中小企業経営強化税制の即時償却・税額控除などへの関心の高まりで、法人顧客の初期投資を早期に費用化したいニーズが強まり、クリーンエネルギーソリューションや系統用蓄電池関連サービスの受注拡大の追い風になっているとする。事業は、主力のクリーンエネルギー事業と住宅・不動産事業のシナジー強化と、最大の成長軸である系統用蓄電池事業への経営資源の集中を進めている(単一セグメントで、事業別の売上・損益は開示されていない)
  • 財政状態は、総資産20,615百万円(前期末比+4,075百万円)、純資産5,830百万円(同+136百万円)、自己資本比率28.3%(前期末34.3%)。流動資産は13,318百万円から17,346百万円(+4,028百万円)に増え、仕掛品が2,913百万円から5,105百万円(+2,191百万円)、前渡金が2,920百万円から4,445百万円(+1,525百万円)、販売用不動産が2,377百万円から2,674百万円(+296百万円)、未収消費税等が+161百万円。現金及び預金は2,028百万円から1,883百万円(△146百万円)。負債は14,785百万円(同+3,939百万円)で、短期借入金が1,143百万円から4,582百万円(+3,438百万円)、前受金が2,991百万円から3,551百万円(+560百万円)、買掛金が+190百万円。仕掛品・前渡金の増加の内訳(案件・プロジェクト)は短信に記載がない
  • 有利子負債(短期借入金・1年内返済予定・社債・長期借入金の合計)は5,919百万円から9,227百万円(+3,308百万円)に約56%増え、現金及び預金を差し引いた純有利子負債は約3,890百万円から約7,344百万円になった(当社試算)。純資産は、四半期純利益296百万円の計上と、配当金62百万円、子会社株式の追加取得(非支配株主持分9百万円がゼロに)に伴う資本剰余金の減少83百万円による。株主優待引当金は27百万円からゼロに、賞与引当金は96百万円から55百万円に減った。減価償却費は47百万円(前年同期25百万円)、のれん償却額は20百万円(同25百万円)
  • 【要確認・企業結合】当第1四半期に、合同会社CCの全持分を2026年6月30日付で取得し(取得原価2百万円、現金)、連結の範囲に加えた。のれんは11百万円(5年で償却)、受け入れた資産は20百万円、負債は29百万円。短信の記載に不整合があり、「被取得企業の事業内容」は系統用蓄電所の運営とされる一方、「企業結合を行った主な理由」は、太陽光発電所を保有する同社の全持分を取得して子会社化する形式を採用したとしている。事業の実態は短信から確定できない。このほか、保有目的の変更で土地809千円を販売用不動産に振り替えて売却している
  • 【要確認】業績予想は、本日付の「業績予想の修正(上方修正)」により、第2四半期累計が売上高10,000百万円(+39.2%)、営業利益800百万円(+162.9%)、経常利益710百万円(+192.8%)、純利益440百万円(+190.4%)、1株当たり35.58円、通期が売上高21,500百万円(+17.1%)、営業利益1,740百万円(+46.0%)、経常利益1,550百万円(+50.5%)、純利益960百万円(+91.9%)、同77.63円。修正前の数値と修正理由は短信に記載がない。第1四半期の進捗は、累計予想に対し売上高47.7%、営業利益63.8%、純利益67.4%、通期に対しては売上高22.2%、営業利益29.3%、純利益30.9%。累計予想の達成に必要な第2四半期の営業利益は約290百万円で、第1四半期(510百万円)を大きく下回る水準(当社試算)。第2四半期に利益が減る理由(案件の計上時期など)は短信に説明がない。配当は期末6円の予想(前期は分割前の15円で、分割後換算5円、当社試算)で、修正なし。決算補足説明資料は「有」、決算説明会は「無」。四半期財務諸表は監査法人のレビュー対象外

財政状態

総資産

20,615百万円

純資産

5,830百万円

自己資本比率

28.3%

現金及び預金

1,883百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する四半期純利益親会社株主に帰属する当期純利益
2027年4月期 第2四半期累計予想(上方修正)10,000百万円(進捗47.7%)+39.2%800百万円(進捗63.8%)+162.9%710百万円+192.8%440百万円(進捗67.4%)+190.4%—
2027年4月期 通期予想(上方修正)21,500百万円(進捗22.2%)+17.1%1,740百万円(進捗29.3%)+46.0%1,550百万円+50.5%—960百万円(進捗30.9%)+91.9%

注目ポイント

売上が約1.7倍、営業利益が約90倍という大幅な増収増益で、収益性の改善も鮮明である。売上総利益率が22%から27%に上がり、販管費の伸びは売上より小さく、営業利益率は10.7%に達した。会社は、系統用蓄電池の需要拡大と、即時償却などの税制を背景にした法人顧客の投資ニーズを追い風に挙げる。ただし単一セグメントのため、どの事業が数字を押し上げたのかは短信から読み取れない。

一方で、貸借対照表は急に重くなった。仕掛品と前渡金が計約37億円増え、それを短期借入金の増加(約34億円)で賄った形で、有利子負債は約56%増え、自己資本比率は34.3%から28.3%に下がった。プロジェクトの売上計上が遅れたり、資金繰りが変わったりすれば、借入負担が利益を圧迫しかねない。増加した案件の内訳が短信にない点は、確認しておきたい。

業績予想は上方修正されたが、修正前の数値と理由は短信にない。第1四半期の営業利益はすでに累計予想の約6割に達しており、第2四半期の利益は第1四半期を大きく下回る想定である。また、新たに連結に加えた合同会社CCについて、短信の内部で事業内容の記載が一致していない点も、続報を確認したい。

出典:株式会社グリーンエナジー&カンパニー「2027年4月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年9月8日開示)

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