177A東証細胞培養用培地・微生物検査用培地・細胞加工受託
2027年3月期 第1四半期 決算サマリー
サマリー
細胞培養用の培地などを手がけるコージンバイオ(連結)の2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)は、中国での細胞治療規制の強化でOEM培地の販売が落ち込み、売上高が前年同期比20.1%減の9億74百万円となった。営業損益は54百万円の赤字(前年同期は1億31百万円の黒字)、親会社株主に帰属する四半期純損失は41百万円(同82百万円の利益)に転落した。通期予想(営業利益1億37百万円)は据え置いた。
売上高
974百万円
△20.1%営業利益赤字
△54百万円
前年同期は131百万円の利益経常利益赤字
△36百万円
前年同期は116百万円の利益親会社株主に帰属する四半期純利益赤字
△41百万円
前年同期は82百万円の利益組織培養事業 売上高
472百万円
△24.2%自己資本比率
66.9%
前期末66.8%ハイライト
- 売上高は974百万円(前年同期比△20.1%)。売上総利益は303百万円で売上総利益率は31.1%(前年同期40.0%、当社試算)に低下し、販管費358百万円を賄えず営業損失54百万円(前年同期は131百万円の利益)。持分法による投資利益25百万円などで経常損失は36百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は41百万円(1株当たり△8.20円)
- 組織培養事業は売上高472百万円(△24.2%)、セグメント利益144百万円(△38.7%)。主力のKBM培地は国内の研究機関・企業向けが計画を上回り、国内のOEM製造受託も好調だった。一方、中国で細胞治療関連の規制が強化され、一部の細胞治療クリニックで診療が停滞した影響でOEM培地の需要が減り、計画を下回った
- 微生物事業は売上高296百万円(△3.0%)、セグメント損失16百万円(前年同期は44百万円の損失)。病院・検査機関向けの培地製品は計画を上回ったが、新型コロナ・インフルエンザ関連の抗体・抗原キットは過去の需要増の反動減が続いた
- 細胞加工事業は売上高205百万円(△29.4%)、セグメント損失56百万円(前年同期は75百万円の利益)。会社は幹細胞関連の受託案件が好調で計画を上回ったとし、がん免疫療法関連は前年を下回ったとしている。国内医療機関向けの受託を広げ、特定のインバウンド需要への依存を下げる方針
- 【要確認】細胞加工事業について、短信本文は幹細胞関連案件が「受託売上高の増加に大きく寄与」し「事業全体の売上拡大を牽引」したと記載しているが、セグメント売上高は前年同期比29.4%減となっている。本文の説明と数値が食い違っており、どちらが正しいかは短信からは判断できない。前年同期比で大きく減った理由の説明もない
- 財政状態は、総資産8,789百万円(前期末比△114百万円)、純資産5,881百万円、自己資本比率66.9%(前期末66.8%)。配当金の支払いなどで現金及び預金が104百万円減った
- 通期予想(2026年5月15日公表)は修正なし。売上高4,722百万円(△4.4%)、営業利益137百万円(△59.8%)、経常利益147百万円(△56.8%)、純利益110百万円(△55.9%)。第1四半期の売上高進捗は20.6%(当社試算)
- 配当は年10円(期末10円)を予想し、前期と同額
財政状態
総資産
8,789百万円
純資産
5,881百万円
自己資本比率
66.9%
現金及び預金
2,381百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2027年3月期 通期予想(修正なし) | 4,722百万円(進捗20.6%)△4.4% | 137百万円△59.8% | 147百万円△56.8% | 110百万円△55.9% |
注目ポイント
再生医療向けの培地メーカーで、第1四半期は売上が2割減り、営業赤字に転じた。最大の要因は中国で、細胞治療に関する規制が強化されたことで現地クリニックの診療が滞り、OEMで供給している培地の需要が落ち込んだ。国内向けの主力培地は計画を上回っており、会社は減収の主因を中国向けのOEM培地としている。
微生物事業はコロナ関連キットの反動減が続くものの赤字幅を縮めた。一方、細胞加工事業は会社の説明では幹細胞案件が好調で計画を上回ったとするが、売上高は前年同期から約3割減り、赤字に転じている。説明と数字が食い違っており、前年から何が減ったのかも短信からは読み取れない。
通期予想は営業利益が前期の4割程度まで減る厳しい内容で、据え置かれた。中国の規制の影響がいつまで続くか、国内の需要でどこまで補えるかが焦点になる。