決算ノート
1999福証建設、建材、酒類、その他(石油販売・不動産・太陽光発電・環境など)

2026年6月期 決算サマリー

サマリー

建設・建材を主力とするサイタホールディングス(連結)の2026年6月期は、建材事業の売上減で売上高が前期比10.3%減の70億35百万円、営業利益が同39.6%減の5億95百万円と減収減益だった。為替差益や固定資産売却益、税負担の低下で、親会社株主に帰属する当期純利益は同0.7%増の4億91百万円と前期並みを確保した。建設事業の受注高は同37.5%減と落ち込み、2027年6月期は純利益49.2%減の2億50百万円を予想する。

売上高

7,035百万円

△10.3%

営業利益

595百万円

△39.6%

経常利益

746百万円

△22.7%

親会社株主に帰属する当期純利益

491百万円

+0.7%

建設事業 受注高

2,414百万円

△37.5%

売上高営業利益率

8.5%

前期12.6%

自己資本比率

68.1%

前期末62.1%

ハイライト

  • 売上高は7,035百万円(前期比△10.3%)。売上総利益は1,767百万円で、売上総利益率は25.1%(前期31.3%、当社試算)に低下した。販管費は1,172百万円(前期1,465百万円、△20.0%=当社試算)と大きく減ったが補えず、営業利益は595百万円(△39.6%)、営業利益率は8.5%(前期12.6%)。販管費が2割減った理由は短信に記載がない【要確認】
  • 営業外では為替差益96百万円(前期は為替差損74百万円)を計上し、経常利益は746百万円(△22.7%)と営業段階より減益幅が縮小。特別利益は固定資産売却益43百万円、圧縮未決算特別勘定戻入額36百万円など80百万円、特別損失は減損損失22百万円など。法人税等は252百万円(負担率31.4%、前期39.8%=当社試算)、非支配株主に帰属する利益は59百万円(前期94百万円)に減り、親会社株主に帰属する当期純利益は491百万円(+0.7%)。為替差損益が生じる取引の内容は短信に記載がない【要確認】
  • 建設事業は、完成工事高3,282百万円(+0.3%)に対し、営業利益236百万円(△40.0%)。完成工事総利益率は11.3%(前期16.8%、当社試算)に低下した。会社は厳しい受注競争のもと工事原価の削減に努めたと説明。受注高は2,414百万円(△37.5%)と大きく減った。主な受注は県営鳩胸団地第1工区建築工事、建設発生土受入地進入路整備工事など。最大顧客の朝倉市役所向け売上高は742百万円(前期965百万円)
  • 建材事業は、売上高3,086百万円(△21.5%)、営業利益541百万円(△36.0%)。会社は、原油・資機材価格の高騰に伴う販売単価の交渉と積極的な営業活動を進めたとするが、売上が2割減った要因(出荷量の減少など)は短信に記載がない【要確認】。酒類事業は売上高294百万円(+0.4%)、営業損失5百万円(前期は40百万円の損失)と赤字が縮小。その他の事業は売上高372百万円(+8.6%)、営業利益29百万円(△12.8%)
  • 財政状態は、総資産9,205百万円(前期末比△138百万円)、純資産6,963百万円(同+521百万円)、自己資本比率68.1%(前期末62.1%)。受取手形・完成工事未収入金等が486百万円減り、現金預金は4,798百万円(+113百万円)。短期借入金が208百万円、未払法人税等が228百万円減った
  • キャッシュ・フローは、営業CFが613百万円の収入(前期1,238百万円)、投資CFが△279百万円(有形固定資産・投資有価証券の取得)、財務CFが△239百万円(短期借入金の減少)。現金及び現金同等物の期末残高は3,411百万円
  • 2027年6月期の予想は、売上高6,800百万円(△3.4%)、営業利益450百万円(△24.4%)、経常利益450百万円(△39.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益250百万円(△49.2%)、1株当たり396.54円。経常利益を営業利益と同額としており、当期のような為替差益は見込んでいないとみられる(当社試算による推定)。会社は、建設資材価格の上昇や労務ひっ迫による建設コストの上昇を注視するとしている
  • 配当は期末70円(前期70円)で、2027年6月期も70円を予想(予想配当性向17.7%)。決算補足説明資料・決算説明会はいずれも「無」。上場市場は福岡証券取引所

財政状態

総資産

9,205百万円

純資産

6,963百万円

自己資本比率

68.1%

現金預金

4,798百万円

ROE

8.2%

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益
2027年6月期 通期予想6,800百万円△3.4%450百万円△24.4%450百万円△39.7%250百万円△49.2%

注目ポイント

本業の利益は4割減った。建材事業の売上が2割強減り、建設事業も完成工事高は横ばいながら利益率が大きく下がった。販管費を2割削っても補えず、営業利益率は12.6%から8.5%に低下した。一方で純利益が前期並みを保ったのは、為替差益(前期は差損)や固定資産の売却益、税負担の低下といった営業外・特別要因によるもので、本業の改善ではない。

先行きで気になるのは、建設事業の受注高が37.5%減った点である。建設業は受注が翌期以降の売上につながるため、受注の落ち込みは来期の業績に響きやすい。会社も2027年6月期は営業利益24.4%減、純利益49.2%減と、さらなる減益を見込んでいる。

財務は自己資本比率68.1%と厚く、現金預金も約48億円ある。建材事業の売上減少の要因や、為替差損益が生じている取引の中身は短信に書かれておらず、有価証券報告書などで確認したい。

出典:サイタホールディングス株式会社「2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年8月18日開示)

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