2329東証・名証広告映像制作(CM制作など)、コンテンツ制作(音響字幕・映像)、コンテンツ配信(CSチャンネル・牙狼シリーズなど)
2027年3月期 第1四半期 決算サマリー
サマリー
CM制作を主力とする東北新社(連結)の2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)は、コンテンツ制作の受注増と牙狼作品関連の売上で売上高が前年同期比5.8%増の98億18百万円となったが、同作品の放映権償却やグループCSチャンネルの減収で営業利益は同48.3%減の1億90百万円となった。前年同期に海外子会社の不動産売却益を計上した反動で、親会社株主に帰属する四半期純利益は同83.7%減の2億79百万円。2026年4月30日に連結子会社化したグラニフの取得原価の配分が終わっていないため、通期予想は引き続き未定。グラニフ買収に伴う無形資産とのれんの償却額は年間16億円程度と暫定的に見込む。
売上高
9,818百万円
+5.8%営業利益
190百万円
△48.3%経常利益
334百万円
△14.7%親会社株主に帰属する四半期純利益
279百万円
△83.7%売上総利益率
24.8%
前年同期27.6%(当社試算)自己資本比率
85.1%
前期末85.0%ハイライト
- 売上高は9,818百万円(前年同期比+5.8%)、売上総利益率は24.8%(前年同期27.6%、当社試算)、営業利益は190百万円(△48.3%)。為替差損の減少などで経常利益は334百万円(△14.7%)。投資有価証券売却益431百万円を計上したが、前年同期の固定資産売却益2,076百万円(海外子会社の不動産売却)の反動で、親会社株主に帰属する四半期純利益は279百万円(△83.7%)、1株当たり2.03円
- 広告プロダクションは、前年同期の総合展示会向け大型案件の反動で売上高5,906百万円(△1.2%)となったが、CM制作部門とENJINの受注が好調で営業利益558百万円(+4.9%)
- コンテンツプロダクションは、動画配信会社などからの音響字幕制作の受注が好調で売上高2,016百万円(+11.1%)。前期に発生したランサムウェア感染に対応するセキュリティ費用などで営業利益は52百万円(△57.4%)
- コンテンツディストリビューション(当期からメディアとプロパティを統合)は、牙狼作品「東ノ界楼」関連の売上で売上高1,535百万円(+23.5%)となったが、同作品の放映権償却とグループCSチャンネルの減収で営業利益108百万円(△63.6%)。グラニフの収益は第2四半期から連結に反映される。その他は売上高573百万円(+7.0%)、営業利益65百万円(+130.3%)
- 財政状態は、総資産99,761百万円(前期末比△1,264百万円)、純資産85,935百万円、自己資本比率85.1%。グラニフの子会社化でのれんが21,973百万円増え、現金及び預金が9,283百万円、投資有価証券が15,178百万円減った
- 2027年3月期の業績予想は、グラニフの取得原価の配分手続きが完了せず無形資産・のれんの金額と償却期間が確定していないとして未定。第2四半期までに影響額を確定し開示するとしている。暫定試算では無形資産とのれんの償却額は年間16億円程度で、償却期間の前提が1年変わると年間の償却負担は1億円程度変動する
- 配当は四半期ごとに6.76円または6.77円の年27.06円(前期と同額)を予想
財政状態
総資産
99,761百万円
純資産
85,935百万円
自己資本比率
85.1%
注目ポイント
CM制作の老舗である同社は、4〜6月期の営業利益がほぼ半減した。主力の広告制作は前年並みを保ったが、特撮シリーズ「牙狼」の新作に絡む放映権の償却費や、CSチャンネルの減収が響いた。最終利益は、前年にあった海外不動産の売却益がなくなり8割以上減った。
同社は4月末に衣料品ブランド「グラニフ」を買収し、のれんが約220億円増えた。現預金と投資有価証券を合わせて約240億円減っており、豊富な手元資金を買収に振り向けた形だ。
買収に伴う償却額は年16億円程度を見込み、今期の業績予想は第2四半期までに示すとしている。グラニフの収益が加わる第2四半期以降、償却負担を上回る利益を生み出せるかが焦点となる。