決算ノート
3070東証グロース婦人靴・アパレル・アイスクリーム販売(ライフスタイル)・サステナブル・エンターテインメント
継続企業の前提

2027年1月期 中間期 決算サマリー

サマリー

婦人靴を祖業に、アイスクリーム、アパレル、蓄電池、エンターテインメントへ事業を広げるジェリービーンズグループの 2027年1月期中間期は、子会社化した事業の寄与で売上高が前年同期比162.0%増の22億61百万円と拡大した一方、販管費が 17億77百万円へ膨らみ、営業損失は6億27百万円(前年同期1億69百万円の損失)に拡大した。アイスクリームのリコールや新ブランド展開の 後ろ倒しが響いた。特別損失に減損61百万円・送金詐欺損失45百万円を計上し、中間純損失は6億48百万円。「継続企業の前提に重要な疑義」の 注記は継続している。通期予想(営業利益304百万円)は据え置きで、下期に大幅な回復が必要となる。

売上高

2,261百万円

+162.0%

営業損失赤字

△627百万円

前年同期は△169百万円(損失拡大)

経常損失赤字

△666百万円

前年同期は△174百万円(損失拡大)

親会社株主に帰属する中間純損失赤字

△648百万円

前年同期は△241百万円(損失拡大)

ハイライト

  • 【継続企業の前提】2016年1月期以降の業績低迷で、前期まで8期連続の営業損失・営業CFのマイナス、10期連続の親会社株主帰属当期純損失。当中間期も営業損失627百万円、営業CF△361百万円で、「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況」が引き続き存在すると注記。対応策は事業領域の拡大による収益基盤の多様化と、物流のJBロジスティクスへの集約などコスト構造改革
  • 売上高は連結範囲の拡大で前年同期の863百万円から2,261百万円へ増加し、売上総利益も1,149百万円(前年同期387百万円)に増えたが、販売費及び一般管理費が1,777百万円(同556百万円)と3倍超に膨らみ、営業損失が拡大。ライフスタイル事業は売上高2,167百万円・セグメント損失349百万円、その他事業は売上高94百万円・セグメント利益13百万円で、全社費用等が291百万円
  • 業績の下振れ要因は二つ。①子会社Gold Starのアイスクリーム事業で「3Dフルーツポップスアイス」のリコールにより生産体制などの見直しを進めているが、売上の回復が当初想定より遅れた。②361°・JELLY BEANS STYLEの卸売チャネル構築と新ブランド「SAPPUN」の立ち上げが、体制整備に想定以上の時間を要し展開時期が後ろ倒しになり、予定していた売上の一部の計上が後ずれした
  • 特別損失は107百万円で、ライフスタイルセグメントの減損損失61百万円、送金詐欺損失45百万円などを計上。営業外費用には貸倒引当金繰入額31百万円、為替差損9百万円を計上し、中間純損失は648百万円(法人税等は△124百万円の益)
  • 【説明資料】新ブランドの独占契約として、SAPPUN・iHEAL(韓国発のインナーケア・フェムケア)の日本国内独占販売代理店契約と、サンリオキャラクターズのライセンスを持つ株式会社Aurenとの独占販売契約を締結。AIカメラによる自動撮影サービス「STADIUM AI」を8月4日にローンチしたほか、JBエンターテインメントがJTBと業務提携基本合意、JB BLOCKがMY-ONEとメタバース分野で業務提携。新規連結は株式会社サンライズ・JBエナジー合同会社・株式会社ジェリービーンズマーケティングラボの3社
  • サステナブル事業では、受注済みの系統蓄電所向け蓄電池案件を下期に順次完工・売上計上する予定。一方、都市油田ビジネスのたつの再生重油製油所は軽微な追加是正工事が必要となり、事業開始は2026年10月中の見込み(当初予定より遅れ)。台湾での海外子会社設立は、事業可能性とコストを精査している段階
  • 現金及び預金は346百万円(前期末1,022百万円、△675百万円)に減少。営業CFは△361百万円、投資CFは△987百万円(出資金払込905百万円・投資有価証券取得300百万円、出資金回収700百万円)で、新株予約権の行使351百万円と短期借入金の純増350百万円で補った。自己資本比率は71.3%(前期末71.4%)。発行済株式数は83,143,500株(前期末79,444,000株)に増加し、1株当たり中間純損失は7.93円
  • 【重要な後発事象】2026年9月10日に、管理業務を集約する100%子会社「株式会社JBビズサービス」の設立と、エスニック衣料・雑貨の株式会社チチカカ(東京・新橋)の全株式(80,000株、取得価額1円)の取得による子会社化を決議。取得価額は1円だが、同社の財務内容や業績への影響額は短信に記載がない。【要確認】通期予想は据え置き(売上高5,740百万円、営業利益304百万円)で、達成には下期に売上高約3,479百万円、営業利益約931百万円(いずれも当社試算)が必要

財政状態

総資産

6,238百万円

純資産

4,627百万円

自己資本比率

71.3%

現金及び預金

346百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益
2027年1月期 通期予想(修正なし)5,740百万円+59.9%304百万円黒字転換見込み278百万円黒字転換見込み164百万円黒字転換見込み

注目ポイント

売上は連結範囲の拡大で2.6倍になったが、それ以上に販管費が膨らみ、営業損失は前年同期の約3.7倍に拡大した。事業の裾野を広げる投資(新ブランド・新サービス・新規連結)が先行する一方で、リコールと新ブランドの立ち上げ遅れが売上を押し下げ、収益化が追いついていない状況である。

最大の注意点は、「継続企業の前提に重要な疑義」の注記が10期連続の最終赤字を背景に引き続き付いていることである。現金は3.5億円まで減り、投資や運転資金は新株予約権の行使と借入で賄っている。通期は営業利益304百万円の黒字を見込む据え置きだが、上期が627百万円の損失のため、下期に約9.3億円の営業利益が必要になる(当社試算)。会社は蓄電池案件の完工・売上計上、アイスの販売回復、新ブランドの立ち上げを根拠とするが、いずれも下期に時期が集中しており、計画のずれが一つでも起きれば達成は難しい。

決算日に決議されたチチカカの子会社化(取得価額1円)は、事業領域の拡大を狙う一方、同社の財務や損益への影響は短信に記載がなく、今後の開示で確認したい。

出典:株式会社ジェリービーンズグループ「2027年1月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)/同 補足説明資料」(2026年9月10日開示)

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