2027年1月期 中間期 決算サマリー
サマリー
「ecカレント」などで家電・パソコン・周辺機器のインターネット通販を手がけるストリーム(連結)の2027年1月期中間期は、周辺機器・デジタルカメラの売上が20.3%増と伸び、売上高が前年同期比3.9%増の169億22百万円、営業利益が同146.0%増の1億69百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が99百万円(前年同期は6百万円の損失)と増収増益となった。 ただし営業利益率は1.0%と薄く、美容・ヘルスケア事業は赤字が拡大した。仕入債務の増加で総資産が9億円膨らみ、自己資本比率は43.8%から38.8%に低下した。通期予想は据え置きで、下期は前年下期より営業利益が約4割少ない計画となっている。
売上高
16,922百万円
+3.9%営業利益
169百万円
+146.0%経常利益
167百万円
+150.4%親会社株主に帰属する中間純利益黒字転換
99百万円
前年同期は6百万円の損失インターネット通販事業のセグメント利益
410百万円
+33.8%周辺機器・デジタルカメラの売上高
5,925百万円
+20.3%家電の売上高
7,232百万円
△4.3%自己資本比率
38.8%
前期末43.8%ハイライト
- 売上高は16,922百万円(前年同期比+3.9%)、売上総利益は2,678百万円(同+2.4%、売上総利益率15.8%、前年同期16.1%、当社試算)。販管費は2,509百万円(同△1.5%)と減り、営業利益は169百万円(同+146.0%、営業利益率1.0%、前年同期0.4%)。営業外は支払利息6百万円(前年同期3百万円)などで、経常利益は167百万円(+150.4%)。前年同期は特別損失に減損損失25百万円と貸倒引当金繰入額25百万円(計50百万円)を計上していたが、今期は和解金7百万円と固定資産売却益2百万円のみ。税金等調整前中間純利益は163百万円(前年同期17百万円)で、法人税等が67百万円(負担率約41%、当社試算)、非支配株主に帰属する損失3百万円を含め、親会社株主に帰属する中間純利益は99百万円、1株当たり中間純利益は3.60円(前年同期△0.25円)
- インターネット通販事業は、売上高16,473百万円(+4.7%)、セグメント利益410百万円(+33.8%)。カテゴリ別の売上高は、家電7,232百万円(△4.3%)、パソコン2,729百万円(+0.6%)、周辺機器・デジタルカメラ5,925百万円(+20.3%)、その他585百万円(+9.5%)で、増収の中心は周辺機器・デジカメ(スマートフォン、デジタルカメラ、カメラ用レンズ、ネットワーク機器など)。受注件数は507千件(前年同期516千件)、棚卸資産回転率は年換算13.1回(同13.8回)。会社は、外部モール(Yahoo!ショッピング、楽天市場、Amazon)でのポイント等の販促施策、東京ゼロエミポイントを活用した省エネ家電の買い替え訴求(最大8万円値引き)、夏季のエアコンの最大5万円引きクーポン、2027年度の省エネ基準への対応に伴う買い替え需要(2027年問題)を背景にしたエアコンの品揃えの大幅拡大などを挙げる。5月にeギフトサービス「AnyGift」を導入、7月に「ecカレント」のTikTok Shopでインフルエンサーによる動画配信を活用した販売を開始した(カテゴリ別の数値は監査法人のレビューを受けていない)
- ビューティー&ヘルスケア事業(子会社エックスワン)は、売上高304百万円(△22.4%)、セグメント損失36百万円(前年同期は損失14百万円)。免税店向けの卸販売は訪日客の増加で堅調だったが、会員向けビジネスの販売が計画を下回った。新商品として日焼け止めクリームやヒト幹細胞培養液配合のアイシートを4月に発売し、5月にTikTokでライブコマースを開始、コールセンターなどの内製化でコストを削減したが、減収の影響を補えなかった。その他事業(各種販売支援、3PL、不動産仲介)は、売上高169百万円(△14.0%)、損失2百万円(前年同期は利益3百万円)。今後は、化粧品などを対象に、代理店販売とドロップシップ方式を組み合わせた新たな商品供給スキームを順次展開する方針。全社費用は△203百万円(前年同期△226百万円)
- 財政状態は、総資産7,634百万円(前期末比+908百万円)、純資産2,995百万円(同+14百万円)、自己資本比率38.8%(前期末43.8%)。売掛金が1,762百万円から2,237百万円(+475百万円)、商品が2,560百万円から3,050百万円(+490百万円)に増え、これを買掛金の増加(2,193百万円から3,020百万円、+827百万円)で賄った形。現金及び預金は1,367百万円から1,317百万円(△50百万円)。借入金(短期借入金600百万円、1年内返済予定と長期の計65百万円)は合計665百万円で前期末比△8百万円。投資その他の資産では、「その他」が333百万円から70百万円、貸倒引当金が278百万円から16百万円に、それぞれ約260百万円減った(純額はほぼ変わらず、対象の記載なし)。純資産は、中間純利益99百万円の計上と、配当金82百万円の支払による
- 営業キャッシュ・フローは139百万円の収入(前年同期742百万円)。税金等調整前中間純利益163百万円と減価償却費85百万円、仕入債務の増加827百万円に対し、売上債権の増加475百万円と棚卸資産の増加488百万円が資金を使った。前年同期は棚卸資産が80百万円減少していた。投資キャッシュ・フローは有形固定資産24百万円、無形固定資産74百万円(主にソフトウェア)の取得などで△97百万円、財務キャッシュ・フローは配当金の支払83百万円などで△93百万円(前年同期は短期借入金の返済733百万円などで△846百万円)。現金及び現金同等物は1,317百万円
- 【要確認】通期予想(売上高33,881百万円+3.4%、営業利益294百万円+4.3%、経常利益287百万円+2.3%、純利益192百万円+27.9%、1株当たり6.98円)は2026年3月13日公表から修正なし。中間期の進捗は売上高49.9%、営業利益57.5%、経常利益58.5%、純利益51.8%。下期は営業利益約125百万円、純利益約93百万円となる計算で、前年下期(通期予想の増減率からの当社逆算で営業利益約213百万円、純利益約157百万円)を約4割下回る(当社試算)。会社は下期に費用増などを見込むのか、予想が保守的なのかを短信で説明していない。配当は期末3円(前期実績も3円)の予想で、修正なし。決算補足説明資料は「有」(2026年9月11日にホームページ掲載予定)、決算説明会は「無」。中間期の短信は監査法人のレビュー対象外
財政状態
総資産
7,634百万円
純資産
2,995百万円
自己資本比率
38.8%
現金及び預金
1,317百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2027年1月期 通期予想(修正なし) | 33,881百万円(進捗49.9%)+3.4% | 294百万円(進捗57.5%)+4.3% | 287百万円(進捗58.5%)+2.3% | 192百万円(進捗51.8%)+27.9% |
注目ポイント
増収増益だが、利益率が1%と薄い会社である。売上は3.9%伸び、営業利益は2.5倍近くに増えたものの、営業利益率は0.4%から1.0%に上がったにすぎない。増収の中心は周辺機器・デジタルカメラ(+20.3%)で、主力の家電は△4.3%と減っている。前年同期は減損損失と貸倒引当金繰入額(計50百万円)が特別損失にあり、その反動で純利益が黒字に転じた面がある。
貸借対照表は、仕入債務(買掛金)が約8億円増え、売掛金と在庫がそれぞれ約5億円増えた。営業キャッシュ・フローは前年同期の742百万円から139百万円に縮んでおり、自己資本比率は43.8%から38.8%に低下した。薄利の事業では、在庫や売掛金の管理が、利益以上に資金繰りに響く。
通期予想は据え置きだが、中間期の営業利益は通期予想の57.5%に達しており、下期は前年下期より約4割少ない利益しか見込まない計算になる。会社はこの理由を短信で説明していない。美容・ヘルスケア事業の赤字拡大、新スキーム(ドロップシップ)の立ち上げ費用の有無も含め、第3四半期決算で確認したい。