決算ノート
3624東証トレーディングカード販売(実店舗・EC)、広告、ヘルスケア(化粧品)

2026年9月期 第3四半期 決算サマリー

サマリー

トレーディングカードの店舗・EC販売と広告事業を手がけるアクセルマーク(連結)の2026年9月期第3四半期累計(2025年10月〜2026年6月)は、トレカ事業が3.4倍に伸び、売上高が前年同期比33.8%増の10億16百万円となった一方、営業損失は3億81百万円(前年同期は3億34百万円の損失)に拡大し、親会社株主に帰属する四半期純損失は5億30百万円と、すでに通期予想の損失額(5億02百万円)を上回った。「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載があるが、7月に株式会社コンヴァノから第三者割当で9億円を調達し、30億円の融資枠も得たとして、重要な不確実性はないと判断している。コンヴァノは議決権の68.91%を持つ親会社となった。

売上高

1,016百万円

+33.8%

営業利益赤字

△381百万円

前年同期は334百万円の損失

経常利益赤字

△413百万円

前年同期は400百万円の損失

親会社株主に帰属する四半期純利益赤字

△530百万円

前年同期は498百万円の損失

トレカ事業 売上高

692百万円

+238.5%

自己資本比率

73.6%

前期末60.1%

ハイライト

  • 【注意】「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載がある。前期から重要な営業損失・経常損失・純損失を計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が第3四半期末にも存在するとしている。一方、第三者割当増資による9億円の資金確保と、30億円の融資枠の確保で手元流動性と資金調達基盤が大幅に改善したとして、重要な不確実性は認められないと判断しており、継続企業の前提に関する注記は付いていない
  • 重要な後発事象として、7月2日に株式会社コンヴァノ(東証グロース、6574)を割当先とする第三者割当で新株45,000,000株(1株20円、総額900百万円)を発行した。新株数は既存の発行済株式(自己株式を除き約2,031万株)の約2.2倍にあたる(当社試算)。コンヴァノの議決権所有割合は68.91%となり、同社が親会社・筆頭株主となって、当社は同社の連結子会社になった。あわせて同社から融資極度額30億円のコミットメント型タームローンを受ける契約を結んだ。資金はヘルスケア領域のM&A・事業投資に充てる
  • 売上高は1,016百万円(前年同期比+33.8%)、売上総利益は226百万円で売上総利益率は22.2%(前年同期9.0%、当社試算)に改善したが、販管費が608百万円(前年同期402百万円)に増え、営業損失は381百万円。EBITDAは△369百万円(前年同期△330百万円)。特別損失に貸倒引当金繰入額94百万円、転換社債償還損36百万円などを計上し、四半期純損失は530百万円(1株当たり△26.55円)
  • トレカ事業は実店舗「cardéria」の販促と2025年12月に開設したECサイトで売上高692百万円(+238.5%)と大きく伸びたが、セグメント損失は140百万円(前年同期は94百万円の損失)に拡大。広告事業は電子書籍・ゲーム関連の広告需要が回復せず売上高317百万円(△39.1%)、セグメント損失35百万円(前年同期は99百万円の損失)。その他(ヘルスケア事業、自社化粧品ブランド「≒4.7」)は売上高5百万円、セグメント損失82百万円
  • 財政状態は、総資産452百万円(前期末比△872百万円)、純資産345百万円、自己資本比率73.6%(前期末60.1%)。現金及び預金が770百万円減り、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債356百万円が減少した
  • 【要確認】第3四半期累計の純損失(530百万円)は、通期予想(売上高1,308百万円、営業損失486百万円、経常損失501百万円、純損失502百万円)の損失額をすでに上回っているが、予想は修正していない。会社は、コンヴァノとの提携による施策の実施時期と業績への影響を精査中で、予想には織り込んでおらず、修正が必要と判断した場合は速やかに開示するとしている
  • 【要確認】第三者割当の概要で「増加する資本金の額 45,000,000円(1株につき10円)」と記載されているが、45,000,000株×10円は450,000,000円となり、記載が整合しない(資本準備金も同様)。短信の誤記の可能性がある
  • 配当は無配の予想。決算補足説明資料は「有」

財政状態

総資産

452百万円

純資産

345百万円

自己資本比率

73.6%

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益
2026年9月期 通期予想(修正なし)1,308百万円(進捗77.7%)+34.4%△486百万円△501百万円△502百万円

注目ポイント

赤字が続くなか、会社の姿が大きく変わる決算となった。7月に株式会社コンヴァノが第三者割当で9億円を払い込み、議決権の約7割を握る親会社となった。発行した新株は既存株式の2倍以上で、既存株主の持ち分は大きく薄まった。同社からは30億円の融資枠も得ており、会社はこれで手元流動性と資金調達基盤が大幅に改善したとして、継続企業の前提について重要な不確実性はないと判断している。

本業では、トレーディングカードの店舗とECが3倍以上に伸び、売上の柱に育ちつつある。ただトレカ事業自体はまだ赤字で、広告事業は縮小が続き、ヘルスケアは立ち上げ段階にある。第3四半期までの純損失は、すでに通期予想の損失額を超えた。

調達した資金はヘルスケア領域のM&Aに充てる方針で、親会社となったコンヴァノの医療機関ネットワークとの連携を掲げる。親会社主導の事業再編がどう進み、いつ黒字化の道筋が示されるかが焦点となる。業績予想の修正の有無にも注意が必要だ。

出典:アクセルマーク株式会社「2026年9月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年8月14日開示)

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