2027年3月期 第1四半期 決算サマリー
サマリー
セキュリティ製品やITサービスを手がけるフーバーブレイン(連結)の2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)は、セキュリティ製品とネットワークaaS製品がそれぞれ4割超伸び、M&Aで加わった子会社も寄与して、売上高が前年同期比29.6%増の16億89百万円、営業利益が同2.3倍の83百万円となった。一方、前年同期にあった多額の投資有価証券売却益がなくなり、親会社株主に帰属する四半期純利益は同71.5%減の69百万円。会社が最も重視する調整後営業利益は2億21百万円(同51.3%減)だった。
売上高
1,689百万円
+29.6%営業利益
83百万円
+129.7%経常利益
83百万円
+110.8%親会社株主に帰属する四半期純利益
69百万円
△71.5%調整後売上高
1,778百万円
+3.5%調整後営業利益
221百万円
△51.3%調整後経常利益
220百万円
△51.7%自己資本比率
25.5%
前期末27.0%ハイライト
- 売上高は1,689百万円(前年同期比+29.6%)。売上構成の変化で粗利率は下がったが粗利額が増え、営業利益は83百万円(+129.7%)、経常利益は83百万円(+110.8%)。特別利益の投資有価証券売却益は84百万円(前年同期385百万円)にとどまり、親会社株主に帰属する四半期純利益は69百万円(△71.5%)、1株当たり13.07円
- 会社は、投資子会社の有価証券売却収入を売上高に含め、M&Aに伴う無形資産の償却費や取引費用などを足し戻した「調整後」指標を最も重視している。調整後売上高は1,778百万円(+3.5%)、調整後営業利益は221百万円(△51.3%)、調整後経常利益は220百万円(△51.7%)。前年同期は投資先株式の売却が大きかったことが減益の主因(決算説明資料では前年同期の調整後数値に有価証券売却益385百万円を含むとしている)
- ITツール事業は売上高1,006百万円(+41.5%)、セグメント利益121百万円(+68.4%)。成長事業の「セキュリティ&ネットワークaaS製品」が約41%増、基盤事業の「セキュリティ製品」が44%増と好調。ITサービス事業は、2026年2月に子会社化した人材紹介・RPOのYouth Planetと、3月に子会社化したAI企業ProofXが寄与し、売上高682百万円(+15.3%)、セグメント利益88百万円(+44.6%)。投資事業はセグメント損失3百万円
- 投資子会社フーバー・インベストメントは、投資先のデジタルグリッド株式を計画的に売却しており、当期は89百万円分を売却して売却益84百万円を計上した。4月にはProofXのCEOである夏目亮太氏をChief AI Officerに迎え、働き方改革製品のログデータを使った機能開発などに取り組んでいる
- 財政状態は、総資産8,345百万円(前期末比+472百万円)、純資産2,421百万円、自己資本比率25.5%(前期末27.0%)。前払費用が330百万円、のれんが74百万円増え、負債では前受金・長期前受金がそれぞれ約350百万円増えた一方、短期借入金は400百万円減少。当期からフィールドテック株式会社を連結に加えた
- 通期予想は修正なし。売上高7,915百万円(+40.3%)、営業利益449百万円(+120.4%)、経常利益420百万円(+104.2%)、純利益330百万円(+7.0%)、調整後営業利益977百万円(+32.9%)。第1四半期の進捗は、売上高21.3%、営業利益18.5%、経常利益19.8%、純利益20.9%、調整後営業利益22.6%(当社試算)
- 中期経営計画では2030年3月期に調整後売上高150億円・調整後営業利益15億円を目標とし、当期から配当を開始、2030年3月期に配当性向30%以上を目指す。2027年3月期の配当は中間8円・期末8円の年16円を予想。8月25日に決算説明会の動画と資料を公開した
財政状態
総資産
8,345百万円
純資産
2,421百万円
自己資本比率
25.5%
現金及び預金
1,914百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 | 調整後売上高 | 調整後営業利益 | 調整後経常利益 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2027年3月期 通期予想(修正なし) | 7,915百万円(進捗21.3%)+40.3% | 449百万円(進捗18.5%)+120.4% | 420百万円(進捗19.8%)+104.2% | 330百万円(進捗20.9%)+7.0% | — | — | — |
| 2027年3月期 通期予想(調整後指標) | — | — | — | — | 8,277百万円(進捗21.5%)+36.6% | 977百万円(進捗22.6%)+32.9% | 948百万円(進捗23.2%)+28.6% |
注目ポイント
本業は好調だ。セキュリティ製品とネットワークのサービス型製品がともに4割超伸び、M&Aで加わった人材紹介やAIの子会社も寄与して、売上は3割増、営業利益は2倍超になった。前受金が大きく増えている点も、先々の売上の積み上がりをうかがわせる(当社推定)。
一方で純利益が7割減ったのは、前年同期に投資先株式の売却益を約3.9億円計上していた反動である。会社は投資事業の売却収入も売上に含めた独自の「調整後」指標を最重視しており、その調整後営業利益は半減した。投資先株式の売却は時期や規模で振れやすく、調整後の数字も四半期ごとに大きく動く点には注意が必要だ。
通期予想に対する進捗は2割前後とほぼ計画どおりである。AI研究者を最高AI責任者に迎えるなど「日本発のAIガーディアン」を掲げたAI戦略を打ち出しており、M&Aで広げた事業が収益に結びつくかが今後の焦点になる。