2027年3月期 第1四半期 決算サマリー
サマリー
入札情報速報サービス「NJSS」などを手がけるうるる(連結)の2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)は、売上高が前年同期比14.1%増の19億39百万円、営業利益が80.6%増の2億32百万円と大幅な増益となった。 親会社株主に帰属する四半期純利益は1億69百万円(12.1%減)で、会社は前年の合併に伴う一過性の税効果の反動と説明している。 2026年9月7日にNJSSの有料契約件数などが訂正され(7,290件→7,303件、3月末比で5件減から8件増へ)、本記事は訂正後の数値で作成した。通期予想は据え置きで、営業利益の進捗は20.8%(当社試算)。
売上高
1,939百万円
+14.1%EBITDA
329百万円
+63.3%営業利益
232百万円
+80.6%経常利益
259百万円
+92.4%親会社株主に帰属する四半期純利益
169百万円
△12.1%Govtech事業の売上高
1,018百万円
+13.6%有料契約件数(NJSS+nSearch、訂正後)
8,168件
+3.8%自己資本比率
46.8%
前期末45.9%ハイライト
- 【訂正反映】2026年9月7日付で、短信のGovtech KPI(NJSSの有料契約件数の誤り)が訂正された。NJSSの有料契約件数は7,290件→7,303件(2026年3月末比で5件減→8件増)、NJSS+nSearchは8,155件→8,168件(前年同期比+3.6%→+3.8%)、ARPU/年は497千円→496千円(+13.8%→+13.7%)、NJSSのARPU/日は1,429円→1,427円、LTVは2,707千円→2,702千円。財務諸表の数値と業績予想に訂正はなく、本記事の数値は訂正後のもの
- 売上高は19億39百万円(+14.1%)、EBITDAは3億29百万円(+63.3%)、営業利益は2億32百万円(+80.6%)、経常利益は2億59百万円(+92.4%)。売上総利益率は74.4%(前年同期72.8%)、営業利益率は12.0%(同7.6%)で、販管費の伸び(+9.1%)が売上高の伸び(+14.1%)を下回った(当社試算)。営業外収益は投資事業組合運用益22百万円(前年同期なし)などで29百万円(同6百万円)
- 純利益が減益(△12.1%)になったのは、会社の説明によれば合併に伴う一過性の税効果の反動。前年同期は法人税等調整額が△63百万円で法人税等合計が△58百万円(税負担がマイナス)となり、純利益(192百万円)が税引前利益(134百万円)を上回っていた。今期の法人税等は90百万円(負担率約34.7%、当社試算)で、税引前利益は259百万円(+92.4%)と増えている
- Govtech事業は売上高10億18百万円(+13.6%)、セグメント利益4億15百万円(+4.0%)で、利益率は40.8%(前年同期44.6%、当社試算)に低下。会社は人的資本投資とマーケティング施策によるコスト増を挙げる(説明資料では1Qに13名入社、うち新卒10名。従業員数は162人)。ARRは4,058百万円(+18.0%)、NJSSの解約率は1.44%(前年同期1.49%)。報告セグメントの利益合計468百万円(前年同期343百万円)のうちGovtechが約89%を占める(当社試算)
- BPO事業は売上高3億15百万円(△4.8%)、セグメント損失24百万円(前年同期は10百万円の損失)、EBITDAは△0百万円(同8百万円)。会社は、案件の進捗・検収時期の影響で前期第4四半期(売上646百万円)に売上が集中した反動と説明する。伴走型のカスタマーサクセス支援やAI導入支援などリカーリング領域(BPaaS)の育成に注力
- その他事業は売上高6億05百万円(+28.4%)。fondeskは売上3億06百万円(+10.3%)、セグメント利益71百万円(前年同期は3百万円の損失)で、前期に実施したマス広告等の大型施策を抑制して収益性が改善(有料契約件数6,314件、3月末比+90件、解約率1.1%、ARR12億24百万円)。フォトは売上2億94百万円(+56.5%)、セグメント利益37百万円(同18百万円の損失)で、横浜綜合写真の連結寄与などでセグメントEBITDA・利益とも黒字(契約園数5,593園、園当たり売上高32,268円+7.0%)。その他は売上5百万円、損失31百万円(同25百万円の損失)。全社費用等の調整額は△235百万円(同△214百万円)。なお2026年5月13日開示のとおり報告セグメントを変更し、前年同期は組替後の数値
- 財政状態は、総資産7,907百万円(前期末比△143百万円)、純資産3,703百万円(同+6百万円)、自己資本比率46.8%(前期末45.9%)。現金及び預金は4,728百万円(同+148百万円)に増え、売掛金は△374百万円、賞与引当金は△168百万円、未払法人税等は△142百万円、契約負債は+271百万円(2,379百万円、総資産の約30%)。借入金(1年内返済分を含む)は561百万円で、現金及び預金がこれを上回る(差引約4,168百万円、当社試算)。純資産は、純利益+169百万円、期末配当の実施△111百万円、自己株式の増加△52百万円(期末自己株式数24,136株→157,636株。取得の目的は短信に記載なし)
- 【要確認】通期予想は2026年5月13日公表から変更なし(売上高9,100百万円+17.4%、EBITDA1,530百万円+20.0%、営業利益1,120百万円+20.1%、経常利益1,110百万円+20.3%、純利益780百万円+5.8%、1株当たり当期純利益28.18円)。第2四半期累計予想は記載していない(年次管理のため)。第1四半期の進捗は売上高21.3%、EBITDA21.5%、営業利益20.8%、純利益21.7%(当社試算)で、純利益予想の伸び(+5.8%)は営業利益予想(+20.1%)より小さい。配当は期末4.30円の予想(前期末4.00円、株式分割後基準)で、配当性向は約15.3%(当社試算)
財政状態
総資産
7,907百万円
純資産
3,703百万円
自己資本比率
46.8%
現金及び預金
4,728百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | EBITDA | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2027年3月期 通期予想(変更なし) | 9,100百万円(進捗21.3%)+17.4% | 1,530百万円(進捗21.5%)+20.0% | 1,120百万円(進捗20.8%)+20.1% | 1,110百万円(進捗23.4%)+20.3% | 780百万円(進捗21.7%)+5.8% |
注目ポイント
増益の主役はNJSS(Govtech)だが、利益の伸びは売上の伸びより小さい。Govtechは売上+13.6%に対しセグメント利益は+4.0%で、利益率は44.6%から40.8%に下がった。全体の営業利益が+80.6%と大きく伸びたのは、前年同期に赤字だったfondesk(約74百万円の改善)とフォト(約55百万円の改善)が黒字になったことが大きい(当社試算)。BPO事業は前期第4四半期に売上が集中した反動で、赤字が広がった。
訂正の中身は、NJSSの契約件数と、そこから算出されるARPU・LTVだけである。3月末比の増減が「5件減」から「8件増」に変わったが、NJSSの件数は前年同期比で+2.1%(7,153件→7,303件、当社試算)と横ばいに近い。契約全体(NJSS+nSearch)の+3.8%のうち、nSearchが前年同期比+21.0%(715件→865件)と件数を押し上げ、NJSSはARPU(+13.7%)で収益を伸ばしている構図である。
純利益が減益となった点は、前年の税効果が大きかったための見かけ上の減益である。通期予想は据え置かれ、営業利益の進捗は20.8%で、4分の1(25%)にはやや届かない水準。人的資本投資によるGovtechの利益率低下が続くかが、次の四半期決算での確認点になる。