2026年10月期 第3四半期 決算サマリー
サマリー
地質調査・建設コンサルタントのキタック(連結)の2026年10月期第3四半期累計(2025年10月21日〜2026年7月20日)は、売上高が前年同期比4.9%減の24億24百万円、営業利益が同4.9%減の1億58百万円だった。前年同期にあった国庫補助金(特別利益)が大きく減り、親会社株主に帰属する四半期純利益は同33.7%減の1億41百万円。受注高も同14.6%減の22億68百万円と落ち込んだが、営業利益61.9%増を見込む通期予想は据え置いた。
売上高
2,424百万円
△4.9%営業利益
158百万円
△4.9%経常利益
174百万円
△7.3%親会社株主に帰属する四半期純利益
141百万円
△33.7%受注高
2,268百万円
△14.6%売上総利益率
32.6%
前年同期31.7%(当社試算)自己資本比率
60.8%
前期末55.6%ハイライト
- 売上高は2,424百万円(前年同期比△4.9%)、売上総利益は790百万円(△2.1%、当社試算)で、売上総利益率は32.6%(前年同期31.7%、当社試算)に改善。販管費は632百万円(前年同期641百万円)に抑え、営業利益は158百万円(△4.9%)。支払利息の増加(17百万円、前年同期13百万円)と前年の受取保険金9百万円の剥落で、経常利益は174百万円(△7.3%)
- 特別利益の国庫補助金が22百万円(前年同期142百万円)に減ったことが響き、税金等調整前四半期純利益は196百万円(前年同期318百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は141百万円(△33.7%)。1株当たり四半期純利益は25.34円(前年同期38.20円)
- 受注高は2,268百万円(前年同期比△14.6%)と売上高を下回った。会社は、国土強靭化や社会インフラの老朽化対策で需要は底堅く、「第1次国土強靭化実施中期計画」で2026年度から5年間に20兆円強の事業規模が見込まれると説明している。受注減少の理由は短信に記載がない【要確認】
- セグメント別(セグメント利益は売上総利益)では、建設コンサルタント事業が完成業務収入2,123百万円(△6.9%)、売上総利益735百万円(△2.7%)。WEBソリューション事業は159百万円(+26.0%)、売上総利益17百万円(+9.8%)。不動産賃貸等事業は141百万円(+0.9%)、売上総利益38百万円(+5.5%)
- 財政状態は、総資産6,074百万円(前期末比△279百万円)、純資産3,691百万円(同+159百万円)、自己資本比率60.8%(前期末55.6%)。完成業務未収入金等が△427百万円と回収が進み、現金及び預金は265百万円(+109百万円)、短期借入金は1,000百万円(△300百万円)に減った。2026年3月1日付で資本金379百万円をその他資本剰余金に振り替える減資を実施(純資産の額は変わらない)
- 通期予想(2025年12月4日公表)は修正なし。売上高3,587百万円(+3.1%)、営業利益254百万円(+61.9%)、経常利益259百万円(+48.3%)、純利益170百万円(△21.2%)、1株当たり30.35円。第3四半期までの進捗は売上高67.6%、営業利益62.2%、経常利益67.2%、純利益82.9%(当社試算)
- 【要確認】通期の営業利益予想を達成するには、第4四半期(7月21日〜10月20日)に約96百万円の営業利益が必要(当社試算)。予想の前年比から逆算した前期の通期営業利益は約157百万円で、前期は第4四半期に営業損失(約9百万円)だったことになる(当社試算)。第3四半期累計が減益のなかで大幅増益を見込む根拠は短信に説明がない
- 配当は期末7円(前期7円)の予想で修正なし。決算補足説明資料・決算説明会はいずれも「無」。四半期財務諸表は監査法人のレビュー対象外
財政状態
総資産
6,074百万円
純資産
3,691百万円
自己資本比率
60.8%
現金及び預金
265百万円
短期借入金
1,000百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年10月期 通期予想(修正なし) | 3,587百万円(進捗67.6%)+3.1% | 254百万円(進捗62.2%)+61.9% | 259百万円(進捗67.2%)+48.3% | 170百万円(進捗82.9%)△21.2% |
注目ポイント
本業は小幅な減収減益にとどまった。主力の建設コンサルタント事業は減収だったが、売上総利益率が上がり、販管費も抑えたため、営業利益の減少は4.9%にとどまった。純利益が3割強減ったのは、前年同期に142百万円あった国庫補助金が22百万円に減ったためで、一時的な要因による影響が大きい。
気になるのは受注高が14.6%減と、売上高を下回った点である。建設コンサルタントは受注が翌期以降の売上につながるため、国土強靭化関連の需要が底堅いという会社の説明と、足元の受注の弱さをどう整合させるかが論点になる。受注減の理由は短信に書かれていない。
通期予想は営業利益61.9%増のまま据え置かれた。前期は第4四半期に赤字だったとみられ、今期は第4四半期に約1億円の営業利益が必要になる(当社試算)。公共事業の納期が集中する時期ではあるが、第3四半期累計が減益で進捗も6割強にとどまるなか、達成できるかは本決算で確認したい。財務面では売掛金の回収で借入金を減らし、自己資本比率は60%台に上がっている。