5033東証クラウドサービス(プロジェクト管理「Backlog」、作図「Cacoo」、セキュリティ「Nulab Pass」)
2027年3月期 第1四半期 決算サマリー
サマリー
プロジェクト管理ツール「Backlog」を提供するヌーラボ(連結)の2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)は、売上高が前年同期比7.6%増の11億47百万円、販管費の減少で営業利益が同26.7%増の1億51百万円となった。子会社清算に伴う一時的な税負担率の上昇で、親会社株主に帰属する四半期純利益は同18.1%減の68百万円。2026年6月に2029年3月期に売上高70億円・営業利益率25%超をめざす中期経営計画を公表し、2027年1月からBacklogのプランを統合して料金を改定する。通期予想(営業利益6億50百万円)は据え置いた。
売上高
1,147百万円
+7.6%営業利益
151百万円
+26.7%経常利益
146百万円
+23.0%親会社株主に帰属する四半期純利益
68百万円
△18.1%売上総利益率
71.8%
前年同期75.4%(当社試算)自己資本比率
43.4%
前期末43.8%ハイライト
- 売上高は1,147百万円(前年同期比+7.6%)。売上原価が322百万円(前年同期261百万円)に増え、売上総利益率は71.8%(前年同期75.4%、当社試算)に下がったが、販管費を673百万円(同685百万円)に抑え、営業利益は151百万円(+26.7%)。経常利益は146百万円(+23.0%)
- 事業構造改善費用11百万円を特別損失に計上。子会社清算に伴う一時的な税負担率の上昇で法人税等が66百万円(前年同期35百万円)に増え、親会社株主に帰属する四半期純利益は68百万円(△18.1%)、1株当たり10.79円
- 2026年6月に中期経営計画を公表し、2029年3月期に売上高70億円、営業利益率25%超を目標に掲げた。会社は生成AIとAIエージェントの登場でSaaSの価値構造が変化しているとし、「世界の仕事を人とAIで前に進めるためのナレッジプラットフォーム」を構想に掲げる
- Backlogは2027年1月1日から現行の4プランを「エコノミー」「ビジネス」「プロフェッショナル」の3プランに統合し、料金を改定する。既存契約は2027年1月以降の最初の更新日から順次移行するため、当期業績への影響は軽微としている。AIを活用したワークフロー自動化ツール「Nulab Flowbase」を上位プラン契約組織向けに無償提供し始め、2027年をめどに一般提供をめざす
- 財政状態は、総資産4,730百万円(前期末比+211百万円)、純資産2,065百万円、自己資本比率43.4%(前期末43.8%)。Backlogの利用増加で現金及び預金が263百万円、前受収益が161百万円増えた
- 通期予想(2026年5月14日公表)は修正なし。売上高4,734百万円(前期比+7.7%)、営業利益650百万円(+83.3%)、経常利益652百万円(+74.4%)、純利益484百万円(+171.4%)。第1四半期の進捗は売上高24.2%、営業利益23.2%、純利益14.0%(当社試算)
- 配当は無配を予想。クラウドサービス事業の単一セグメント
財政状態
総資産
4,730百万円
純資産
2,065百万円
自己資本比率
43.4%
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2027年3月期 通期予想(修正なし) | 4,734百万円(進捗24.2%)+7.7% | 650百万円(進捗23.2%)+83.3% | 652百万円(進捗22.4%)+74.4% | 484百万円(進捗14.0%)+171.4% |
注目ポイント
プロジェクト管理ツール「Backlog」の同社は、4〜6月期の営業利益が3割近く増えた。売上原価は増えたものの、販管費が前年より減った。最終利益は子会社の清算に伴う一時的な税負担で減ったが、本業は回復基調にある。
会社は6月に中期経営計画を出し、3年後に売上高70億円、営業利益率25%超を目標に掲げた。生成AIの普及でSaaSのあり方が問われるなか、AIによる業務自動化ツールの提供を始め、来年1月にはBacklogの料金体系も見直す。
通期で営業利益8割増を見込む計画に対し、第1四半期の進捗は2割強(当社試算)。会社は料金改定の当期への影響は軽微としており、今期の計画達成には既存の契約の伸びと費用の抑制が続くかが焦点となる。