決算ノート
5074東証エネルギー(省エネ・再エネ設備のエンジニアリング、発電所の所有・運営・売電、電力小売)

2026年6月期 通期 決算サマリー

サマリー

省エネ・再エネ設備のエンジニアリングと発電事業を手がけるテスホールディングス(連結)の2026年6月期(2025年7月〜2026年6月)は、蓄電システムや系統用蓄電所のEPC(設計・調達・建設)が伸び、佐賀伊万里バイオマス発電所の営業運転開始などで売電収入も増えて、売上高が前期比39.6%増の512億17百万円、営業利益が同2.1倍の53億26百万円となった。前期のデリバティブ評価損がほぼなくなり、経常利益は38億34百万円(前期は6億41百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は同10.4倍の21億23百万円。今期は売上高640億円(25.0%増)を見込む一方、営業利益は47億円(11.8%減)と減益を予想する。

売上高

51,217百万円

+39.6%

営業利益

5,326百万円

+109.0%

経常利益黒字転換

3,834百万円

前期は641百万円の損失

親会社株主に帰属する当期純利益

2,123百万円

+936.6%

発電容量(連結子会社保有分)

383.5MW

前期末比+14.1MW

自己資本比率

31.6%

前期末28.1%

ハイライト

  • 売上高は51,217百万円(前期比+39.6%)、売上総利益率は20.3%(前期と同水準、当社試算)、販管費は5,091百万円(+3.8%、当社試算)にとどまり、営業利益は5,326百万円(+109.0%)、営業利益率10.4%(前期7.0%)。前期に1,828百万円計上したデリバティブ評価損が166百万円に縮小し、経常利益は3,834百万円(前期は641百万円の損失)。親会社株主に帰属する当期純利益は2,123百万円(+936.6%)、1株当たり30.11円
  • エンジニアリング事業は売上高22,197百万円(+32.8%)、セグメント利益1,274百万円(+254.0%)。受託型では省エネ設備(コージェネレーション、燃料転換設備など)のEPCが前期の高水準の反動で減ったが、蓄電システム案件が増えた。開発型では静岡菊川蓄電所や、東京センチュリーが組成する合同会社の系統用蓄電所のEPCが進んだ
  • エネルギーサプライ事業は売上高29,019百万円(+45.4%)、セグメント利益3,420百万円(+39.8%)。前期に取得した福岡みやこメガソーラー発電所(約67.0MW)の連結子会社化、佐賀伊万里バイオマス発電所(46.0MW)の営業運転開始、オンサイトPPAの供給増(+約12.1MW、9件)で売電収入が増えた。電力小売は市場連動型メニューの供給量拡大で増収
  • 期末の発電所は連結子会社保有分が129件・383.5MW(FIT/FIP 69件・313.6MW、オンサイトPPA 60件・70.0MW)、出資先保有分を含む合計で140件・412.7MW
  • 財政状態は、総資産164,946百万円(前期末比+13,684百万円)、純資産52,417百万円、自己資本比率31.6%(前期末28.1%)。佐賀伊万里バイオマス発電所の竣工で機械装置などが増え、長期為替予約に係るデリバティブ債権が10,422百万円増えた。包括利益は9,925百万円。営業CFは5,099百万円の収入、投資CFは7,311百万円の支出
  • 2027年6月期の予想は売上高64,000百万円(+25.0%)、営業利益4,700百万円(△11.8%)、経常利益2,900百万円(△24.4%)、純利益1,800百万円(△15.2%)、予想営業利益率7.3%(当社試算)。売電収入は2026年6月期末までに運転を始めた発電所分のみを見込み、今期運転開始予定の発電所や新規契約分は織り込んでいない。京都府内の事業用地開発案件の譲渡も、許認可などに時間を要するとして予想に含めていない
  • 【要確認】今期は25%の増収を見込みながら営業利益は11.8%減の予想だが、減益となる具体的な要因は短信本文に明示されていない(決算説明資料は未入手)
  • 配当は2026年6月期が年9.54円(前期5.12円、配当性向31.7%)、2027年6月期は年9.60円を予想(予想配当性向37.7%)

財政状態

総資産

164,946百万円

純資産

52,417百万円

自己資本比率

31.6%

現金及び現金同等物

12,825百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益
2027年6月期 通期予想64,000百万円+25.0%4,700百万円△11.8%2,900百万円△24.4%1,800百万円△15.2%

注目ポイント

省エネ・再エネ設備の建設と発電事業の両輪がそろって伸び、営業利益は前期の2倍になった。建設では、電力系統につなぐ系統用蓄電所や企業向けの蓄電システムの工事が進んだ。発電では、前期に取得した福岡の大規模太陽光発電所の売電が加わり、佐賀県伊万里市のバイオマス発電所も営業運転を始めた。前期の経常赤字の一因だったデリバティブの評価損もほぼなくなった。

今期は売上高が25%増える一方、営業利益は1割強減る予想だ。売電収入は前期末までに稼働した発電所分のみを見込み、京都の開発用地の譲渡も織り込んでいない。予想で減益を見込む具体的な要因は短信からは読み取りにくく、決算説明資料での説明を確認したい。

自己資本比率は31%台に改善した。蓄電所の需要が続くなか、建設と発電のどちらが利益をけん引していくかが注目される。

出典:テスホールディングス株式会社「2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年8月14日開示)

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