決算ノート
6327東証産業機械(銅張積層板・多層基板成形用プレス装置、搬送機械)、油圧機器

2026年6月期 決算サマリー

サマリー

基板成形用のプレス装置を主力とする北川精機(連結)の2026年6月期は、銅張積層板・多層基板成形用のプレス装置と搬送機械の売上が順調で、売上高が前期比6.1%増の66億07百万円、営業利益が同52.2%増の9億49百万円と大幅な増益だった。売上総利益率が上がり、為替差益も加わって、親会社株主に帰属する当期純利益は同90.1%増の7億50百万円。2027年6月期は売上高51.3%増の100億円、営業利益26.4%増の12億円を見込み、年間配当は23円(前期12円)から25円に増やす予定。

売上高

6,607百万円

+6.1%

営業利益

949百万円

+52.2%

経常利益

1,031百万円

+72.0%

親会社株主に帰属する当期純利益

750百万円

+90.1%

売上高営業利益率

14.4%

前期10.0%

ROE

13.2%

前期8.0%

年間配当

23円

前期12円

ハイライト

  • 売上高は6,607百万円(前期比+6.1%)。売上原価は4,860百万円とほぼ前期並みで、売上総利益は1,747百万円、売上総利益率は26.4%(前期21.9%、当社試算)に上がった。販管費は797百万円(+8.0%、当社試算)で、営業利益は949百万円(+52.2%)、営業利益率は14.4%(前期10.0%)。為替差益78百万円(前期は為替差損23百万円)で、経常利益は1,031百万円(+72.0%)。特別損益はなく、当期純利益は750百万円(+90.1%)、1株当たり91.92円
  • 産業機械事業は、銅張積層板・多層基板成形用のプレス装置と搬送機械の売上が順調で、売上高6,505百万円(+7.1%)、営業利益947百万円(+53.2%)。その他(油圧機器)は売上高102百万円(△32.6%)、営業利益6百万円(+38.0%)。主要製品は案件ごとの個別仕様で設計・製造するため、大型案件ほど売上までに長期間を要し、四半期ごとの売上高が大きく変動する特徴がある
  • 売上総利益率が4.5ポイント上がった要因(案件構成や価格など)は短信に記載がない【要確認】。受注損失引当金は93百万円から8百万円に減った
  • 財政状態は、総資産10,732百万円(前期末比+2,141百万円)、純資産6,302百万円(+1,225百万円)、自己資本比率58.7%(前期末59.1%)。仕掛品が1,224百万円、前渡金が281百万円、契約負債(前受金)が874百万円増えた。投資有価証券は761百万円増え、その他有価証券評価差額金が575百万円増加
  • キャッシュ・フローは、営業CFが759百万円(前期323百万円)で、契約負債の増加869百万円と売上債権の減少674百万円が、棚卸資産の増加1,224百万円を上回った。投資CFは△66百万円、財務CFは△219百万円(長期借入金の返済121百万円、配当金97百万円)。現金及び現金同等物は3,883百万円(+526百万円)
  • 2027年6月期の予想は、第2四半期累計が売上高5,600百万円(+106.0%)、営業利益680百万円(+34.2%)、通期が売上高10,000百万円(+51.3%)、営業利益1,200百万円(+26.4%)、経常利益1,180百万円(+14.3%)、純利益810百万円(+8.0%)、1株当たり99.17円。通期売上高100億円は、中期経営計画「KITAGAWA 2030」で2030年6月期の目標としていた水準にあたる
  • 【要確認】売上高が5割増える予想の根拠(受注残高など)は短信に記載がない。仕掛品と契約負債の増加は大型案件の進行をうかがわせるが、受注高・受注残高は開示されていない(決算補足説明資料「有」で確認が必要)。営業利益率は12.0%(当社試算)と当期の14.4%から下がる見込み
  • 配当は期末23円(前期12円)で配当性向25.0%、2027年6月期は期末25円を予定。中期経営計画の2030年6月期の数値目標は、売上高100億円、営業利益15億円、営業利益率15%以上、ROE12%以上

財政状態

総資産

10,732百万円

純資産

6,302百万円

自己資本比率

58.7%

現金及び現金同等物

3,883百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する四半期純利益親会社株主に帰属する当期純利益
2027年6月期 第2四半期累計予想5,600百万円+106.0%680百万円+34.2%660百万円+17.6%450百万円+16.4%—
2027年6月期 通期予想10,000百万円+51.3%1,200百万円+26.4%1,180百万円+14.3%—810百万円+8.0%

注目ポイント

売上は6%増にとどまったが、利益は大きく伸びた。売上原価がほぼ横ばいのまま売上が増え、売上総利益率が約22%から約26%に上がったことが大きい。基板成形用のプレス装置や搬送機械が順調で、為替差益も経常利益を押し上げた。営業利益率14.4%、ROE13.2%と、中期経営計画の2030年目標(営業利益率15%以上、ROE12%以上)に近い水準まで来ている。

注目は来期の予想で、売上高は5割増の100億円と、中期経営計画で2030年6月期の目標としていた規模に3年前倒しで届く計画である。貸借対照表では仕掛品が約12億円、前受金にあたる契約負債が約9億円増えており、大型案件が進んでいることがうかがえる。ただし受注高や受注残高は短信に書かれておらず、売上5割増の裏付けは決算補足説明資料などで確認したい。

一方で来期の営業利益率は約12%と当期より下がる見込みで、増収ほどには利益が伸びない。案件ごとの個別生産で四半期の売上が大きくぶれる事業のため、第2四半期累計(売上2倍の予想)の進み具合が最初の確認点になる。配当は今期に続き来期も増配を予定している。

出典:北川精機株式会社「2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年8月18日開示)

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