決算ノート
6387東証プライム半導体製造装置(CVD・エッチング・洗浄)

2026年7月期 決算サマリー

サマリー

化合物半導体向けなどのエッチング装置を手がけるサムコの2026年7月期は、AIデータセンター向け光通信関連の旺盛な設備投資を背景に 売上高が前期比15.6%増の108億円となり、営業利益は同28.2%増の30億4百万円、当期純利益は同31.4%増の22億30百万円と大幅な増収増益。 期末の受注残高は114億57百万円(前期比+123.6%)に急増し、来期は売上高145億円(+34.3%)、営業利益38億80百万円(+29.1%)を見込む。 年間配当は60円から75円に増配した。

売上高

10,800百万円

+15.6%

営業利益

3,004百万円

+28.2%

経常利益

3,110百万円

+31.0%

当期純利益

2,230百万円

+31.4%

ハイライト

  • 【受注残】期末受注残高は11,457百万円(前期比+123.6%)、当期の受注高は17,133百万円(前期9,104百万円)と、売上高を大きく上回る受注。来期予想の売上高145億円(+34.3%)はこの受注残に裏付けられている
  • 用途別では、化合物半導体分野が4,474百万円(前期比+45.9%)、電子部品分野(MEMS・高周波フィルター等)が3,191百万円(同+59.2%)と伸長。一方、シリコン半導体分野は△52.7%、ヘルスケア関連は△55.2%と落ち込み
  • 品目別では、エッチング装置が7,004百万円(前期比+27.3%)で売上の約65%を占めて牽引、洗浄装置は832百万円(同+21.4%)、部品・メンテナンスは1,523百万円(同+12.5%)。CVD装置は1,440百万円(同△20.0%)と減少
  • 輸出販売高は6,454百万円で売上に占める割合は59.8%(前期38.4%)に上昇。地域別では中国が2,771百万円(前期1,414百万円)、米国が1,435百万円(同825百万円)と大きく増加。売上高の10%以上を占める顧客はスカイワークスフィルターソリューションズジャパン(1,083百万円)
  • 【株主還元】年間配当は前期の60円から75円に増配(配当性向27.0%)。来期も75円を予想(配当性向22.0%)
  • 営業活動によるキャッシュ・フローは3,807百万円の収入(前期1,206百万円)。契約負債が1,107百万円増加(前受金の増加)した一方、棚卸資産は1,087百万円増加(仕掛品の積み上がり)。現金及び現金同等物は8,207百万円に増加
  • 来期の第2四半期累計は売上高7,000百万円(前年同期比+52.6%)、営業利益1,810百万円(同+76.0%)と、上期に大きく立ち上がる予想。為替の前提は1米ドル=155円

財政状態

総資産

21,511百万円

純資産

15,625百万円

自己資本比率

72.6%

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益四半期純利益当期純利益
2027年7月期 第2四半期(累計)予想7,000百万円+52.6%1,810百万円+76.0%1,780百万円+65.9%1,180百万円+57.1%—
2027年7月期 通期予想14,500百万円+34.3%3,880百万円+29.1%3,840百万円+23.5%—2,740百万円+22.8%

注目ポイント

この決算で最も先行きを示しているのは、売上高(108億円)を上回る規模まで積み上がった受注残(115億円、前期比2.2倍)である。生成AIデータセンター向けの半導体レーザー(光通信)需要が化合物半導体分野を押し上げており、会社は光電融合技術への関心の高まりを追い風と説明している。

留意点は、来期予想の第2四半期累計が売上高+52.6%・営業利益+76.0%と上期に大きく偏っており、受注を計画通りに出荷・検収できるかが焦点になる点である。当期は棚卸資産(仕掛品)が約11億円増えており、生産体制の拡充(建物の取得など)も進めているため、量産立ち上げの遅れや為替(前提155円)の変動が業績のブレ要因になり得る。また売上の約6割が輸出で、中国向けが2倍に増えている点も、地政学的・貿易環境のリスクとして注視したい。

出典:サムコ株式会社「2026年7月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)」(2026年9月14日開示)

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