2027年4月期 第1四半期 決算サマリー
サマリー
データ解析を軸にしたLTVマーケティングを手がけるMacbee Planetの2027年4月期第1四半期(IFRS)は、一部の主要顧客における個別要因の影響で売上収益が前年同期比3.8%減の122億90百万円となったが、 営業利益は同1.3%増の7億64百万円と小幅に増えた。一方、法人所得税費用が増えて税負担率が約32%から約41%に上昇し、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同12.5%減の4億42百万円。 同日、連結子会社の株式会社AllAdsの全株式を経営陣関連の特別目的会社へ譲渡する決議を行い、通期予想(営業利益30億円、△17.8%)にその影響は反映されていない。
売上収益
12,290百万円
△3.8%営業利益
764百万円
+1.3%税引前利益
749百万円
+0.6%親会社の所有者に帰属する四半期利益
442百万円
△12.5%四半期包括利益合計額
275百万円
△54.7%営業利益率
6.2%
+0.3pt(前年同期5.9%、当社試算)ハイライト
- セグメント別では、主力のLTVマーケティング事業が売上収益12,032百万円(前年同期比△3.7%)、セグメント利益1,440百万円(同△2.2%)。既存案件の拡大と新規案件の受注は堅調で、独自のデータ取得技術を活用した施策も実施したが、一部の主要顧客における個別要因の影響を受けて減収となった。売上収益の内訳は、成果報酬11,695百万円(前年同期12,147百万円)、固定報酬336百万円(同352百万円)。その他は売上収益258百万円(同280百万円)、セグメント利益75百万円(同93百万円)。個別要因の内容は短信に記載がない
- 売上総利益は2,085百万円(前年同期2,082百万円)とほぼ横ばいで、売上総利益率は17.0%(前年同期16.3%、当社試算)に上昇。販管費は1,320百万円(同1,329百万円)で、営業利益は764百万円(同754百万円)と増益。全社費用(報告セグメントに配分していない費用)は751百万円(同813百万円)に減った
- 【要確認】利益の減少は税金による部分が大きい。税引前利益は749百万円(前年同期744百万円、+0.6%)とほぼ同じだが、法人所得税費用が307百万円(同237百万円)に増え、税負担率は約41%(前年同期約32%、当社試算)に上昇して、四半期利益は441百万円(同507百万円、△12.9%)となった。税負担が増えた理由は短信に記載がない。1株当たり四半期利益は35.53円(同36.45円)で、自己株式の取得により期中平均株式数が12,455,678株(同13,874,898株、約10%減)に減っており、1株当たりの減少幅は小さくなっている
- 四半期包括利益合計額は275百万円(前年同期608百万円)と半減した。その他の包括利益が、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産の評価で△166百万円(前年同期は+101百万円)となったため。その他の金融資産(非流動)は2,273百万円(前期末2,540百万円)に減少した
- 財政状態は、資産合計23,465百万円(前期末比△626百万円)、資本合計12,297百万円、親会社所有者帰属持分比率52.1%(前期末52.4%)。現金及び現金同等物は6,294百万円(前期末7,311百万円)と1,016百万円減少した。営業CFは390百万円の収入(前年同期は151百万円の支出で、法人所得税の支払いが1,012百万円あった)、投資CFは貸付けによる支出500百万円などで495百万円の支出、財務CFは配当金の支払い657百万円(前年同期241百万円)、短期借入金の返済300百万円、長期借入金の返済210百万円(長期借入れ300百万円あり)などで910百万円の支出
- 【要確認】貸付けによる支出500百万円を計上し、流動のその他の金融資産が62百万円から562百万円に増えた。貸付先や条件は短信に記載がなく、今回の決算短信だけでは確認できない。のれん3,930百万円(総資産の約16.7%、当社試算)も前期末から変動がなく、内訳は短信にない
- 【重要な後発事象】2026年9月10日の取締役会で、連結子会社である株式会社AllAdsの保有全株式を、AllAds経営陣が間接的に保有する特別目的会社AA分割準備株式会社(仮)に売却し、同社株式の交付を受けることを決議。譲渡先は設立手続中のため、契約は譲渡先の完全親会社である株式会社AllAdsHD(対象会社の役員が設立、当社との資本関係なし)と締結し、設立完了後に買主の地位を承継する予定。実行は譲渡先による金融機関からの融資実行その他の前提条件の充足が条件で、実行後、AllAdsは連結子会社から除外される予定。詳細は同日公表の適時開示による
- 【要確認】通期予想(売上収益51,000百万円+0.8%、営業利益3,000百万円△17.8%、税引前利益2,900百万円△19.8%、親会社の所有者に帰属する当期利益1,900百万円△19.3%、1株当たり152.53円)は修正なしだが、AllAdsの株式譲渡が2027年4月期の連結業績に与える影響は「精査中」で、確定後速やかに開示するとしており、この予想には反映されていない。第1四半期の進捗は売上収益24.1%、営業利益25.5%、親会社の所有者に帰属する当期利益23.3%(当社試算)。配当は期末55円の予想(前期も55円)。決算補足説明資料は「有」(TDnetで同日開示)だが今回未添付
財政状態
資産合計
23,465百万円
資本合計
12,297百万円
親会社所有者帰属持分比率
52.1%
現金及び現金同等物
6,294百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上収益 | 営業利益 | 税引前利益 | 親会社の所有者に帰属する当期利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2027年4月期 通期予想(修正なし・AllAds譲渡の影響は未反映) | 51,000百万円(進捗24.1%)+0.8% | 3,000百万円(進捗25.5%)△17.8% | 2,900百万円△19.8% | 1,900百万円(進捗23.3%)△19.3% |
注目ポイント
売上収益は4%弱減ったが、営業利益は小幅に増え、営業利益率も約0.3ポイント改善した。売上総利益は横ばいで、販管費と全社費用の圧縮が営業増益を支えた形である。前年同期の営業利益が約4割の減益だったこともあり、利益水準はその低い水準を維持している。減収の理由について、会社は一部の主要顧客における個別要因と説明するにとどまり、具体的な内容は短信からは分からない。
四半期利益が1割強減ったのは、税負担率が約32%から約41%に上がったためで、営業段階の動きとは別の要因である。またその他の包括利益がマイナスに転じ、包括利益は半減した。現金は、配当金の支払い(657百万円)と貸付け(500百万円)で約10億円減っており、貸付先の情報は短信にない。
最大の注目点は、同日決議された連結子会社AllAdsの株式譲渡である。買い手は同社経営陣関連の特別目的会社で、実行には金融機関の融資実行などの前提条件があり、業績への影響は精査中とされた。通期予想は営業利益△17.8%の減益予想のまま変更されていないため、譲渡の会計上の影響(のれんの扱いを含む)が公表された時点で、予想が修正されるかを確認したい。