決算ノート
7120東証IT保守サービス(電子カルテ・レセコン保守など)、ソリューション(ネットワーク構築・機器販売)、人材サービス

2027年3月期 第1四半期 決算サマリー

サマリー

医療機関向け電子カルテの保守などを手がけるSHINKO(単体)の2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)は、官公庁のネットワーク工事の一部が4月にずれ込んだことなどでソリューション事業が伸び、売上高が前年同期比19.3%増の41億53百万円となった。一方、前年のWindows11への入れ替え特需の反動や官公庁案件の外注費、賃上げで、営業損失は1億19百万円(前年同期は78百万円の損失)に拡大した。売上高が年度末に集中する季節性があり、会社は期初の想定以上の進捗として通期予想を据え置いた。7月にCAD販売のTACを買収し、第2四半期から連結決算に移行する。

売上高

4,153百万円

+19.3%

営業利益赤字

△119百万円

前年同期は78百万円の損失

経常利益赤字

△117百万円

前年同期は73百万円の損失

四半期純利益赤字

△121百万円

前年同期は79百万円の損失

保守サービス事業 セグメント利益

276百万円

+17.8%

自己資本比率

24.5%

前期末25.9%

ハイライト

  • 売上高は4,153百万円(前年同期比+19.3%)。売上総利益は872百万円と前年同期並みで売上総利益率は21.0%(前年同期25.0%、当社試算)に低下。定期昇給・ベースアップや新規案件獲得に向けた体制整備で販管費が991百万円(+4.3%、当社試算)に増え、営業損失は119百万円(前年同期は78百万円の損失)、四半期純損失は121百万円(1株当たり△25.80円)
  • ソリューション事業は、前年第4四半期に本格化した官公庁のシステム更改に伴うネットワーク工事の一部が4月にずれ込んだことなどで売上高2,278百万円(+37.6%)と大きく伸びたが、前年のWindows10サポート終了に伴うパソコン販売・キッティング案件の反動と官公庁案件の外注費で、セグメント損失59百万円(前年同期は5百万円の利益)
  • 保守サービス事業は売上高1,307百万円(+2.6%)、セグメント利益276百万円(+17.8%)。ウィーメックス製電子カルテ・レセコンの保守は、保守期間終了機器の契約解約を一斉に進めたため契約件数が減ったが、病院・小売店のネットワークや官公庁システムの保守、LCMサービスの保守が増えた。人材サービス事業は257人が従事し、売上高567百万円(+3.2%)、セグメント利益84百万円(△3.1%)
  • 4月に新卒社員74人が入社した。ソリューション事業の売上高は年度末に集中する季節性があるが、今期は官公庁関連案件を前年中に複数受注しており、例年より偏りは緩やかになると会社は予測している
  • 2026年7月1日、CAD設計システムの販売・コンサルティングを手がける株式会社TACの全株式を取得した。会社はソリューション事業の利益率向上が課題で、全社の利益率の伸びが新中期経営計画策定時の想定より緩やかにとどまっているとし、新たな成長ドライバーと位置づける。株式取得に伴い長期借入金が480百万円増えた
  • 財政状態は、総資産7,968百万円(前期末比△800百万円)、純資産1,950百万円、自己資本比率24.5%(前期末25.9%)。売掛金などが2,278百万円減り、棚卸資産が1,032百万円増えた。短期借入金は700百万円減った
  • 通期予想(2026年5月7日公表)は修正なし。売上高21,558百万円(+11.2%)、営業利益1,031百万円(+12.9%)、経常利益1,030百万円(+11.3%)、純利益682百万円(+1.1%)。第1四半期の売上高進捗は19.3%(当社試算)。第2四半期から連結決算に移行し、TAC買収の影響を含む連結業績予想は中間期決算の開示にあわせて公表する予定
  • 配当は期末44円を予想(前期は43円、2025年10月の1株→3株の株式分割後ベース)

財政状態

総資産

7,968百万円

純資産

1,950百万円

自己資本比率

24.5%

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益当期純利益
2027年3月期 通期予想(修正なし・単体)21,558百万円(進捗19.3%)+11.2%1,031百万円+12.9%1,030百万円+11.3%682百万円+1.1%

注目ポイント

創業以来の保守サービスを基盤とする同社は、売上高が年度末に集中する季節性があり、前年同期も第1四半期は赤字だった。今期は官公庁のネットワーク工事が4月にずれ込んだことなどで売上高が2割近く伸びたが、前年のWindows11入れ替え特需の反動と外注費の増加で、営業赤字は前年より膨らんだ。会社は期初の想定以上の進捗だとして、通期予想を据え置いている。

収益の柱である保守サービス事業は利益を2割近く伸ばした。一方でソリューション事業の利益率の低さを課題と認めており、その打開策として7月にCAD販売のTACを買収した。サブスクリプション型で安定した収益を持つ同社に、自社の新卒採用力を生かして成長を後押しする考えだ。

第2四半期からは連結決算に移り、TACを含めた業績予想が示される。自己資本比率は24%台と低めで、買収資金も借り入れでまかなっており、利益率の改善が進むかが注目される。

出典:株式会社SHINKO「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)/同 決算説明資料」(2026年8月14日開示)

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