2027年3月期 第1四半期 決算サマリー
サマリー
沖縄銀行を傘下に持つおきなわフィナンシャルグループ(連結)の2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)は、貸出金利回りの上昇と好調な県経済を背景に貸出金利息が増え、有価証券利息配当金も伸びて、経常収益が前年同期比16.5%増の198億55百万円となった。預金利息や営業経費は増えたが、経常利益は同39.8%増の53億12百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同40.9%増の36億10百万円と大幅な増益。第2四半期累計予想に対する純利益の進捗は64.5%(当社試算)で、予想は据え置いた。
経常収益
19,855百万円
+16.5%経常利益
5,312百万円
+39.8%親会社株主に帰属する四半期純利益
3,610百万円
+40.9%貸出金利息
9,175百万円
+18.0%(当社試算)預金(銀行・信託勘定合計)
2兆8,149億円
前期末比+1,680億円貸出金(銀行・信託勘定合計)
1兆9,923億円
前期末比△200億円ハイライト
- 経常収益は19,855百万円(前年同期比+16.5%)。資金運用収益が12,291百万円(前年同期10,166百万円)に増え、うち貸出金利息は9,175百万円(+18.0%、当社試算)、有価証券利息配当金は2,721百万円(+41.2%、当社試算)。役務取引等収益も2,074百万円(+18.4%、当社試算)に伸びた。会社は、貸出金利回りの上昇と好調な県経済を背景とした資金需要への積極対応、連結グループ各社のトップライン増加を挙げる
- 経常費用は14,543百万円(前年同期13,234百万円)。預金利息が1,985百万円(前年同期1,106百万円、+79.5%=当社試算)に増え、物価高騰などで営業経費も6,550百万円(+3.4%、当社試算)に増えた。経常利益は5,312百万円(+39.8%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,610百万円(+40.9%)、1株当たり169.15円
- 預金(銀行・信託勘定合計)は、好調な県経済や非対面チャネルの拡充・キャンペーンで個人・法人預金が増え、公金預金も増加して2兆8,149億円(前期末比+1,680億円)。貸出金は住宅ローン・消費性ローンが増えた一方、工事資金の返済などの季節要因で事業性貸出が減り、地公体向けも減少して1兆9,923億円(同△200億円)。有価証券は6,484億円(同+183億円)
- 総資産は3兆1,053億円(前期末比+1,681億円)、純資産は1,651億円(同+27億円)。自己資本比率(期末純資産ベース)は5.3%で、自己資本比率告示に定める規制上の自己資本比率ではない
- 追加情報として、子会社の沖縄銀行が2026年6月22日に第一総業株式会社(リース業・清掃業・貨物運送業・警備業)の株式を取得し、同社を持分法適用関連会社とした(持分法適用開始日は6月30日)。目的は戦略的連携による事業領域の拡大としている
- 業績予想(2026年5月15日公表)は修正なし。第2四半期累計は経常収益39,000百万円(+14.3%)、経常利益8,100百万円(+5.3%)、純利益5,600百万円(+6.9%)、通期は経常収益80,000百万円(+13.6%)、経常利益17,500百万円(+10.7%)、純利益12,000百万円(+6.2%)、1株当たり561.57円。第1四半期の進捗は、累計予想に対し経常収益50.9%・経常利益65.6%・純利益64.5%、通期に対し24.8%・30.4%・30.1%(当社試算)
- 【要確認】第1四半期の経常利益は前年同期比+39.8%だが、第2四半期累計の予想は+5.3%にとどまり、予想どおりなら第2四半期(7〜9月)の経常利益は2,788百万円と第1四半期(5,312百万円)の約半分になる(当社試算)。第2四半期に利益が落ちる前提の説明は短信にない(決算補足説明資料「有」で確認が必要)
- 配当は2027年3月期に中間100円・期末100円の年200円を予想(前期170円)し、修正なし。短信のサマリー(1〜2ページ)はテキスト抽出できなかったため、PDFの画像から読み取り、損益計算書の数値と照合した
財政状態
総資産
3,105,389百万円
純資産
165,179百万円
自己資本比率(期末純資産ベース)
5.3%
有価証券
648,422百万円
次期業績予想
| 決算期 | 経常収益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2027年3月期 第2四半期累計予想(修正なし) | 39,000百万円(進捗50.9%)+14.3% | 8,100百万円(進捗65.6%)+5.3% | 5,600百万円(進捗64.5%)+6.9% | — |
| 2027年3月期 通期予想(修正なし) | 80,000百万円(進捗24.8%)+13.6% | 17,500百万円(進捗30.4%)+10.7% | — | 12,000百万円(進捗30.1%)+6.2% |
注目ポイント
金利上昇の恩恵がはっきり表れた四半期である。貸出金利回りの上昇と県内の旺盛な資金需要で貸出金利息が18%増え、有価証券の利息配当金も4割増えた。預金利息は8割増と調達コストも上がったが、運用収益の伸びがそれを大きく上回り、経常利益は約4割増えた。
預金は好調な県経済や公金預金の流入で1,680億円増えた一方、貸出金は事業性貸出の季節的な返済や地公体向けの減少で200億円減った。住宅ローンなど個人向けは伸びており、減少は季節要因が中心と会社は説明している。
予想は据え置かれたが、第1四半期だけで第2四半期累計の経常利益予想の3分の2近くを稼いでおり、予想どおりなら7〜9月は大きく減益になる計算だ。保守的な計画なのか、何らかの費用を見込んでいるのかは短信からは分からず、決算補足説明資料で確認したい。年間配当は170円から200円への増配を予定している。