決算ノート
7364東証プロ卓球(Tリーグ)チーム「琉球アスティーダ」の運営(スポーツ関連事業)、会員制経営者コミュニティ・エグゼクティブサロンの運営(アスティーダサロン事業)
債務超過継続企業の前提黒字転換

2026年12月期 中間期 決算サマリー

サマリー

卓球のTリーグチーム「琉球アスティーダ」と会員制経営者コミュニティを運営する琉球アスティーダスポーツクラブ(非連結)の2026年12月期中間期(2026年1〜6月)は、売上高が前年同期比17.7%減の1億98百万円だったが、飲食事業からの撤退や販管費の削減で営業利益が42百万円(前年同期は38百万円の損失)と黒字に転換し、中間純利益は40百万円(同25百万円の損失)となった。 ただし1億84百万円の債務超過が続き、会社は継続企業の前提に関する重要な不確実性があるとしている。通期予想は修正しており、売上高4億86百万円、営業利益54百万円を見込む。

売上高

198百万円

△17.7%

営業損益黒字転換

42百万円

前年同期は38百万円の損失

経常損益黒字転換

40百万円

前年同期は40百万円の損失

中間純損益黒字転換

40百万円

前年同期は25百万円の損失

アスティーダサロン事業の売上高

164百万円

+21.9%

スポーツ関連事業のセグメント損益赤字

△31百万円

前年同期は△56百万円

現金及び預金

34百万円

前期末44百万円

純資産(債務超過)

△184百万円

前期末△224百万円

ハイライト

  • 【継続企業の前提】営業利益42百万円、経常利益40百万円、中間純利益40百万円を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローは10百万円の収入だったが、当中間会計期間末は1億84百万円の債務超過(自己資本比率△177.6%)で、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる事象・状況が存在し、「重要な不確実性が認められる」としている。対応策は、スポーツ事業のコスト削減、成長事業であるアスティーダサロン・エグゼクティブサロンへの経営資源の集約、必要に応じた資金調達による運転資金の確保だが、実施途上であり、特にサロン運営は将来の売上見込みの予測を含む。中間財務諸表は継続企業を前提として作成している
  • 売上高は1億98百万円(△17.7%)。売上原価が60百万円(前年同期1億10百万円、△45.6%)、販管費が95百万円(同1億69百万円、△43.2%)に大きく減り、売上総利益は1億37百万円(+6.0%)、売上総利益率は69.6%(前年同期54.0%)、営業利益は42百万円(前年同期は38百万円の営業損失)となった。会社は、前年度に実施した不採算事業の整理等による改善と説明する。飲食事業は全直営店舗の撤退を完了し、報告セグメントを廃止した(前年同期は売上59百万円、セグメント損失13百万円)。飲食を除いた前年同期の売上高(約1億81百万円)との比較では、売上は+9.2%(当社試算)
  • アスティーダサロン事業(会員制経営者コミュニティ、大規模ビジネスカンファレンス「アスティーダエグゼクティブサロン」)は、会員数が堅調に推移し、2026年6月に「アスティーダエグゼクティブサロン2026 in 野沢温泉村」の収益を計上したことで、売上高1億64百万円(+21.9%)、セグメント利益1億23百万円(+38.5%)で、利益率は75.1%。売上の内訳は、一時点で移転するサービス57百万円、一定期間にわたり移転するサービス1億07百万円。スポーツ関連事業は、Tリーグ2025-2026シーズンでシーズン4位。新規スポンサーの獲得が鈍化し、売上高33百万円(前年同期46百万円、△27.8%)、セグメント損失△31百万円(同△56百万円)。全社費用は50百万円(前年同期57百万円)
  • 営業外収益は0.3百万円、営業外費用は1.4百万円(支払利息)で、経常利益は40百万円。前年同期にあった特別利益(関係会社売却益15百万円など計15百万円)は今期なし。法人税等は0.1百万円で、中間純利益は40百万円(前年同期は25百万円の損失)、1株当たり中間純利益は23.11円(同△15.04円)。潜在株式調整後の1株当たり中間純利益は、新株予約権はあるが株式の売買実績がなく期中平均株価を把握できないため記載していない。純利益のうち、特別利益に依存した部分はなく、営業損益の改善が中心
  • 財政状態は、総資産1億03百万円(前期末比+4百万円)、純資産△1億84百万円(同+40百万円、債務超過が縮小)。流動資産は1億00百万円(現金及び預金が△9百万円の34百万円、売掛金及び契約資産が+4百万円の42百万円、前払費用が+10百万円)。負債は2億87百万円(前期末3億24百万円)で、流動負債が1億91百万円(契約負債81百万円、短期借入金20百万円、1年内返済予定の長期借入金28百万円、買掛金32百万円)、固定負債(長期借入金)が96百万円。借入金の合計は約1億44百万円(前期末約1億64百万円、当社試算)で、現金及び預金(34百万円)を約1億10百万円上回る。契約負債(81百万円)は現金及び預金(34百万円)を上回っており、前受金の性格を持つ負債が大きい(当社試算)
  • 純資産の部では、当中間会計期間に資本金及び準備金の額の減少を実施した。資本金が1億96百万円、資本準備金が1億58百万円それぞれ減少し、資本金・資本準備金は各50百万円となった。この減資はいずれも純資産の合計を変えず、欠損(利益剰余金の△6億80百万円→△2億84百万円)を填補する処理とみられ、債務超過の縮小(△2億24百万円→△1億84百万円)は中間純利益40百万円の分だけである(当社試算。【要確認】)。キャッシュ・フローは、営業活動が10百万円の収入(前年同期88百万円の支出)、財務活動が19百万円の支出(長期借入金の返済△14百万円、短期借入金の返済△5百万円)で、現金は9百万円減った。前年同期は株式の発行による収入1億38百万円があった
  • 【要確認】通期予想は直近の公表から修正した(修正の内容・理由は短信に記載がない)。売上高486百万円(前期比+4.7%)、営業利益54百万円、経常利益50百万円、当期純利益50百万円、1株当たり28.83円。中間期の進捗は売上高40.8%、営業利益77.8%、経常利益81.7%、純利益81.5%で、下期に売上高約2億88百万円(前期下期は増減率から逆算して約2億23百万円、+約29%)、営業利益約12百万円が必要な計算(当社試算)。会社は、2026年11月に開催する「アスティーダエグゼクティブサロン2026 in 沖縄」で前年度以上の集客と収益を見込み、エグゼクティブサロンの開催は2026年度は2回、2027年度は3回以上に増やす予定。Tリーグ2026-2027シーズンは7月に開幕し、王座奪還を目指す。配当は無配で、2026年12月期の予想も無配

財政状態

総資産

103百万円

純資産

△184百万円

自己資本比率

△177.6%

現金及び預金

34百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益当期純利益
2026年12月期 通期予想(修正あり)486百万円(進捗40.8%)+4.7%54百万円(進捗77.8%)50百万円(進捗81.7%)50百万円(進捗81.5%)

注目ポイント

営業損益は前年同期の38百万円の赤字から42百万円の黒字に転じたが、売上は17.7%減っており、改善の中身は、不採算だった飲食事業の撤退と販管費の削減(△43.2%)、それに高収益のアスティーダサロン事業(利益率75%)への集約である。スポーツ関連事業(Tリーグのチーム運営)は、新規スポンサーの獲得が鈍化し、売上が27.8%減って31百万円の損失が続いている。

黒字でも、1億84百万円の債務超過は解消していない。現金及び預金は34百万円で、借入金約1億44百万円を大きく下回り、会社は「継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる」としている。純資産の改善は中間純利益40百万円の分だけで、減資(資本金・準備金の減少)は純資産の合計を変えない処理である。

下期は、11月の「アスティーダエグゼクティブサロン2026 in 沖縄」の開催が収益の大きな山になる。中間期の営業利益は通期予想(54百万円)の78%に達しており、下期の営業利益は約12百万円にとどまる見通しである。修正した通期予想の内容や、資金調達の具体策、債務超過の解消時期は短信に書かれていないため、次の決算で確認したい。

出典:琉球アスティーダスポーツクラブ株式会社「2026年12月期 中間決算短信〔日本基準〕(非連結)」(2026年8月31日開示)

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