決算ノート
7371東証WEBマーケティング(専門メディア制作・運用)、海外人材(エンジニア・介護人材紹介、語学研修)、不動産賃貸

2026年6月期 決算サマリー

サマリー

ニッチな商品向けの専門メディア制作と海外人材紹介を手がけるZenken(連結)の2026年6月期は、インドなどからのエンジニア・介護人材の紹介が好調で、売上高が前期比5.0%増の58億15百万円、営業利益が同77.5%増の6億85百万円と大幅増益だった。親会社株主に帰属する当期純利益は同55.7%増の5億32百万円。年間配当は13円から27円に増やした。一方、売上債権が大きく増えて営業キャッシュ・フローは4億08百万円の支出となった。2027年6月期は売上高16.9%増、営業利益12.3%増を見込む。

売上高

5,815百万円

+5.0%

営業利益

685百万円

+77.5%

経常利益

732百万円

+83.0%

親会社株主に帰属する当期純利益

532百万円

+55.7%

売上高営業利益率

11.8%

前期7.0%

営業キャッシュ・フロー

△408百万円

前期は606百万円の収入

年間配当

27円

前期13円

ハイライト

  • 売上高は5,815百万円(前期比+5.0%)。売上原価が2,294百万円(前期2,474百万円)に減り、売上総利益率は60.6%(前期55.3%、当社試算)に上昇。販管費は2,835百万円(+5.9%、当社試算)で、営業利益は685百万円(+77.5%)、営業利益率は11.8%(前期7.0%)。経常利益は732百万円(+83.0%)、当期純利益は532百万円(+55.7%)、1株当たり43.79円
  • 海外人材セグメントは売上高1,578百万円(+16.2%)、セグメント利益137百万円(+112.1%)。人材事業は、海外のエンジニア人材・介護人材の紹介が好調で売上高870百万円(+38.0%)。エンジニア採用イベントは56回(前期比8回増)、内定受領者は149名(同25名増)。インド南部ベンガルールの大学と提携したジャパンキャリアセンターで、日本での就職希望者を累計3万人以上集めている。教育事業は法人向け語学研修の伸び悩みで売上高707百万円(△2.8%)
  • マーケティングセグメントは売上高3,768百万円(+1.6%)、セグメント利益979百万円(+3.2%)。新規公開したメディアは231件(前期比62件減)、運用中は931件(同47件減)と件数は減ったが、人的資本マーケティング分野への参入・強化で増収。不動産セグメント(全研プラザなどの賃貸)は売上高467百万円(+0.1%)、高稼働を維持
  • 【要確認】営業キャッシュ・フローは408百万円の支出(前期は606百万円の収入)。売上高の増加は278百万円にとどまる一方、売上債権が1,694百万円増えたことが主因で、未払金も595百万円増えた。売上債権が大きく増えた理由(取引条件の変更や大口案件など)は短信に記載がない
  • 財政状態は、総資産15,315百万円(前期末比+823百万円)、純資産12,752百万円、自己資本比率83.3%(前期末85.4%)。現金及び現金同等物は3,481百万円(前期末4,307百万円)
  • 2027年6月期の予想は、第2四半期累計が売上高3,000百万円(+10.4%)、営業利益210百万円(+4.0%)、通期が売上高6,800百万円(+16.9%)、営業利益770百万円(+12.3%)、経常利益770百万円(+5.1%)、純利益560百万円(+5.1%)、1株当たり46.02円。中期経営計画「Road to 250」では、2030年6月期に連結売上高130億円・営業利益30億円を目標とし、東証プライム市場への上場を視野に入れるとしている
  • 配当は期末27円(前期13円)で配当性向61.7%。2027年6月期も期末27円を予想(予想配当性向58.7%)。決算説明会(機関投資家・アナリスト・個人投資家向け)を実施

財政状態

総資産

15,315百万円

純資産

12,752百万円

自己資本比率

83.3%

現金及び現金同等物

3,481百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する四半期純利益親会社株主に帰属する当期純利益
2027年6月期 第2四半期累計予想3,000百万円+10.4%210百万円+4.0%210百万円△13.4%150百万円△23.7%—
2027年6月期 通期予想6,800百万円+16.9%770百万円+12.3%770百万円+5.1%—560百万円+5.1%

注目ポイント

売上は5%増にとどまったが、営業利益は8割近く増えた。牽引役は海外人材で、インドのエンジニアや介護人材の日本企業への紹介が伸び、人材事業の売上は4割近く増えた。主力の専門メディア事業は、新規・運用メディアの件数は減ったものの、人的資本マーケティングという新分野で売上を維持した。売上原価の減少で粗利率が5ポイント上がったことも増益に効いた。

気になるのはキャッシュ・フローだ。売上の増加が約3億円なのに対し、売上債権が約17億円も増え、営業キャッシュ・フローは4億円の赤字になった。回収のタイミングのずれなのか、取引条件の変化なのかは短信に書かれておらず、次の四半期で回収が進むかを確認したい。

中期経営計画では2030年に営業利益30億円と、現在の4倍超(当社試算)を掲げる。国内の人手不足を背景に海外人材の需要は拡大が見込まれ、ベンガルールで集めた3万人超の就職希望者をどれだけ日本企業につなげられるかが成長の鍵を握る。配当は倍増し、株主還元にも力を入れている。

出典:Zenken株式会社「2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年8月14日開示)

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