決算ノート
7435東証自動車関連向けの生産設備・FA・システムインテグレーション、制御部品、EV充電などのスマートエナジー
黒字転換

2027年4月期 第1四半期 決算サマリー

サマリー

自動車関連企業向けの生産設備、FA、システムインテグレーション、制御部品、EV充電ステーションなどを手がけるナ・デックス(連結)の2027年4月期第1四半期(2026年5〜7月)は、北米のEV充電ステーション建設が拡大し、売上高が前年同期比23.4%増の95億72百万円と伸びた。 営業利益は95百万円(前年同期は82百万円の損失)と黒字転換し、親会社株主に帰属する四半期純利益は12百万円(前年同期は1億29百万円の損失)と小幅な黒字にとどまった。 在庫(商品及び製品)と契約負債の増加で総資産が59億円膨らみ、自己資本比率は62.9%から53.5%に低下した。通期予想(営業利益22億円、+96.6%)は据え置きで、第1四半期の進捗は4.4%にとどまる。

売上高

9,572百万円

+23.4%

営業利益黒字転換

95百万円

前年同期は82百万円の損失

経常利益黒字転換

219百万円

前年同期は11百万円の損失

親会社株主に帰属する四半期純利益黒字転換

12百万円

前年同期は129百万円の損失

スマートエナジー事業の売上高

1,823百万円

前年同期202百万円(約9倍)

北米のセグメント利益黒字転換

53百万円

前年同期は69百万円の損失

東南アジアのセグメント利益

86百万円

+1,111.1%

自己資本比率

53.5%

前期末62.9%

ハイライト

  • 増収の中身は、EV充電ステーションなどのスマートエナジー事業が大半を占める。事業別の売上高は、スマートエナジーが1,824百万円(前年同期202百万円)、ファクトリーオートメーション(FA)が2,913百万円(+11.3%)、プロセスソリューションが1,946百万円(+10.3%)、システムインテグレーションが1,375百万円(△14.8%)、制御部品が1,514百万円(△3.2%)。スマートエナジーの増加分(約1,621百万円)が全体の増収額(約1,812百万円)の約9割を占める(当社試算)
  • セグメント別(セグメント間取引を含む売上高/セグメント利益)は、日本が5,648百万円(△11.7%)/損失35百万円(前年同期は損失15百万円)、北米が2,503百万円(+215.2%)/利益54百万円(前年同期は損失69百万円)、中国が390百万円(+54.1%)/損失15百万円(同損失29百万円)、東南アジアが1,269百万円(+89.1%)/利益87百万円(同7百万円)。会社の説明は、日本は自動車関連向け自社製品が増えたが電気機器関連向け生産設備が減少、北米はEV充電ステーションの建設が順調に拡大、中国は自社製品・制御部品が増えたが低利益率案件が多かった、東南アジアは自動車関連向け生産設備の大型案件を納入できたこと。主力の日本が減収・赤字で、増収の中心が北米と東南アジアに移っている
  • 売上総利益は1,675百万円(前年同期1,354百万円、+23.7%)で、売上総利益率は17.5%(同17.4%、当社試算)とほぼ横ばい。販管費は1,579百万円(同1,436百万円、+9.9%)で、営業利益は95百万円(同82百万円の損失)、営業利益率は1.0%。営業外収益は175百万円(同96百万円)で、受取利息58百万円(同9百万円)、補助金収入78百万円(前年同期なし)が増え、為替差益は4百万円(同43百万円)に縮小。営業外費用は52百万円(同25百万円)で、デリバティブ評価損34百万円(同18百万円)、持分法による投資損失8百万円(前年同期は利益17百万円)を含む。経常利益は219百万円(前年同期は11百万円の損失)
  • 税金等調整前四半期純利益は221百万円(前年同期は45百万円の損失)だが、法人税等が141百万円(負担率約64%、当社試算)と重く、四半期純利益は80百万円。このうち非支配株主に帰属する利益が68百万円(前年同期22百万円)を占め、親会社株主に帰属する四半期純利益は12百万円にとどまった。1株当たり四半期純利益は1.52円(前年同期は△15.61円)。前年同期は減損損失33百万円を計上していた。四半期包括利益は447百万円(前年同期は△195百万円)で、その他有価証券評価差額金+233百万円、為替換算調整勘定+90百万円などが寄与
  • 財政状態は、総資産37,956百万円(前期末比+5,934百万円)、純資産20,810百万円(同+214百万円)、自己資本比率53.5%(前期末62.9%)。資産は、商品及び製品が2,638百万円から5,739百万円(+3,100百万円)、受取手形・売掛金及び契約資産が+1,049百万円、その他が+898百万円、のれんが664百万円から1,206百万円(+541百万円)、投資その他の資産が+335百万円に増えた。負債は17,146百万円(同+5,720百万円)で、契約負債が2,002百万円から4,394百万円(+2,391百万円)、買掛金が+1,010百万円、短期借入金が0から1,000百万円に増加。現金及び預金は4,753百万円(同△10百万円)。在庫の積み上がりを前受け(契約負債)と借入・買掛金で賄う形で、案件ごとの内訳は短信に記載がない
  • 純資産は、利益剰余金が△347百万円(15,368百万円から15,020百万円。内訳の記載はない)、自己株式が+125百万円(867百万円から741百万円)、その他有価証券評価差額金が+278百万円、為替換算調整勘定が+96百万円。発行済株式数は8,800,500株から8,606,000株、期末自己株式数は854,486株から707,186株に減った(理由の記載なし)。当第1四半期に株式会社Robofullの株式を取得して連結に加えた(日本セグメントの資産が増加)が、取得価額とのれんの金額は短信に記載がない(【要確認】)。減価償却費は145百万円(前年同期123百万円)、のれん償却額は36百万円(同63百万円)
  • 【要確認】通期予想(売上高48,000百万円+30.3%、営業利益2,200百万円+96.6%、経常利益2,200百万円+73.1%、純利益1,050百万円+59.2%、1株当たり132.14円)と第2四半期累計予想(売上高23,000百万円+36.5%、営業利益950百万円+167.6%、経常利益950百万円+103.8%、純利益400百万円+267.1%、同50.34円)は2026年6月11日公表から変更なし。第1四半期の進捗は、第2四半期累計に対し売上高41.6%、営業利益10.1%、純利益3.0%で、通期に対しては売上高19.9%、営業利益4.4%、純利益1.2%。累計予想の達成には第2四半期3か月で営業利益約854百万円、売上高約13,428百万円が必要で、第1四半期(営業利益95百万円、売上高9,572百万円)を大きく上回る計算(当社試算)。会社は、2027年4月期を最終年度とする中期経営計画に基づき収益性の向上を進めると説明するが、下期偏重の根拠は短信に記載がない。配当は第2四半期末13円・期末27円の年40円予想(前期は11円+20円=31円)

財政状態

総資産

37,956百万円

純資産

20,810百万円

自己資本比率

53.5%

現金及び預金

4,753百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する四半期純利益親会社株主に帰属する当期純利益
2027年4月期 第2四半期累計予想(変更なし)23,000百万円(進捗41.6%)+36.5%950百万円(進捗10.1%)+167.6%950百万円+103.8%400百万円(進捗3.0%)+267.1%—
2027年4月期 通期予想(変更なし)48,000百万円(進捗19.9%)+30.3%2,200百万円(進捗4.4%)+96.6%2,200百万円+73.1%—1,050百万円(進捗1.2%)+59.2%

注目ポイント

黒字転換はしたが、中身は薄い第1四半期である。売上は+23.4%と大きく伸びたが、増収の約9割はEV充電ステーションなどのスマートエナジー事業で、主力の日本は減収・赤字が続いている。営業利益は95百万円と売上の1%程度にとどまり、経常利益(219百万円)が営業利益を大きく上回っているのは、受取利息や補助金収入などの営業外収益による。親会社株主に帰属する純利益が12百万円と小さいのは、税負担の重さと、非支配株主に帰属する利益(68百万円)が大きいためである。

貸借対照表は急に膨らんだ。商品及び製品が31億円増え、契約負債が24億円、買掛金が10億円、短期借入金が10億円増えており、在庫を前受金と借入で賄う形になっている。自己資本比率は62.9%から53.5%へ約9pt低下した。案件の納期や引渡しのタイミング次第で、在庫が売上・利益に転じるかが焦点になる。

通期予想は営業利益が前期比ほぼ倍増だが、第1四半期の進捗は4.4%にとどまり、第2四半期の3か月で第1四半期の約9倍の営業利益が要る計算になる。下期偏重の根拠は短信にないため、次の第2四半期決算で計画との乖離を確認したい。

出典:株式会社ナ・デックス「2027年4月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年9月8日開示)

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