7524東証飲食(居酒屋「ハッケン酒場」など)
2027年3月期 第1四半期 決算サマリー
サマリー
居酒屋「ハッケン酒場」などを展開するマルシェ(単体)の2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)は、既存店売上高が前年同期比91.5%と落ち込み、売上高が同3.3%減の11億29百万円、営業損失が25百万円(前年同期は15百万円の損失)に拡大した。会社は店舗オペレーションと接客品質に課題が生じたと説明している。6月29日に第三者割当増資で新株600万株を発行して約10億円を調達し、7月末に金融機関5行への借入金のうち約10億円を返済した。自己資本比率は43.8%(前期末24.5%)に上昇した。
売上高
1,129百万円
△3.3%営業利益赤字
△25百万円
前年同期は15百万円の損失経常利益赤字
△23百万円
前年同期は18百万円の損失四半期純利益赤字
△30百万円
前年同期は21百万円の損失既存店売上高
前年同期比91.5%
自己資本比率
43.8%
前期末24.5%ハイライト
- 売上高は1,129百万円(前年同期比△3.3%)。売上総利益率は59.6%(前年同期61.0%、当社試算)。販管費は本部組織の見直しなどで698百万円(△4.0%、当社試算)に減ったが、営業損失は25百万円(前年同期は15百万円の損失)、四半期純損失は30百万円(同21百万円の損失)、1株当たり△3.57円
- 再成長のロードマップ「超改革5」を推進。既存店では「どでか餃子」「焼鳥1.5倍・価格据え置き」などの商品施策を打ったが、既存店売上高は前年同期比91.5%にとどまった。会社は店舗オペレーションと接客品質の維持に課題が生じたとして、役員・営業部長が店舗で直接指導し、清掃や店内装飾、オペレーションの改善を進めている
- 新業態では「大阪天王寺ハッケン酒場 周南久米店」が売上高計画比約160%、「ニューやまと谷町四丁目店」が同約120%と順調。一方「越後つけ麺どんどこ 一宮木曽川店」は計画を下回っている。固定費削減は計画を上回って進んだが、売上高の未達を吸収するには至らなかった
- 2026年6月29日払込の第三者割当増資で普通株式6,000,000株を発行し、資本金と資本準備金がそれぞれ498百万円増えた。発行済株式数は10,550,400株から16,550,400株に増えた(約57%増、当社試算)。割当先は短信に記載がない
- 重要な後発事象として、7月31日に国内金融機関5行への借入金総額1,013百万円(短期借入金900百万円、1年内返済予定の長期借入金112百万円)を返済した(第1四半期末の貸借対照表では、このほか長期借入金100百万円などがある)。うち500百万円は増資の調達資金を使途変更して充てた。同日付で増資分の資本金・資本準備金をその他資本剰余金に振り替えた
- 財政状態は、総資産3,771百万円(前期末比+904百万円)、純資産1,650百万円(+948百万円)、自己資本比率43.8%(前期末24.5%)。第1四半期末の現金及び預金は2,432百万円。普通株式の配当予想は未定(前期は無配)。非上場のA種種類株式(290株)には1株8万円の配当を予定
- 業績予想(2026年5月15日公表)は修正なし。第2四半期累計は売上高2,500百万円(+4.2%)、営業利益14百万円、通期は売上高5,000百万円(+4.9%)、営業利益107百万円、経常利益103百万円、純利益60百万円。第1四半期の売上高進捗は第2四半期累計予想に対し45.2%(当社試算)
- 【要確認】第2四半期累計の営業黒字予想(14百万円)の達成には、第2四半期単独で約39百万円の営業利益が必要となる(当社試算)。既存店売上高が前年を下回るなかでの据え置きで、回復の見通しは短信に具体的な説明がない
財政状態
総資産
3,771百万円
純資産
1,650百万円
自己資本比率
43.8%
現金及び預金
2,432百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 四半期純利益 | 当期純利益 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2027年3月期 第2四半期累計予想(修正なし) | 2,500百万円(進捗45.2%)+4.2% | 14百万円 | 12百万円 | 10百万円 | — |
| 2027年3月期 通期予想(修正なし) | 5,000百万円(進捗22.6%)+4.9% | 107百万円 | 103百万円 | — | 60百万円 |
注目ポイント
居酒屋チェーンの同社は、第1四半期も営業赤字が続き、赤字幅は前年同期より広がった。既存店の売上高は前年の9割強にとどまり、会社は店舗の運営や接客の質に課題が出たと認めている。役員が店舗に入って直接指導するなど、立て直しを急いでいる。
一方で財務は大きく変わった。6月に第三者割当増資で約10億円を調達し、7月末には金融機関5行への短期借入金など約10億円を返済した。自己資本比率は24%から44%に上がり、利払い負担も軽くなる。ただ発行済み株式数は約6割増えており、既存株主の持ち分は薄まった。
新業態の「ハッケン酒場」などは計画を上回る滑り出しを見せている。上期の黒字予想を据え置いたが、そのためには7〜9月に赤字を取り戻す必要があり、既存店の客足をどこまで戻せるかが鍵となる。