決算ノート
7532東証総合小売(ドン・キホーテ等のディスカウントストア、UNY事業、北米・アジア事業)
増収増益

2026年6月期 決算サマリー

サマリー

ドン・キホーテなどを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(連結)の2026年6月期は、既存店の客数増とIPコンテンツ・トレンド商品の好調、過去最高の免税売上、25店舗の新規出店で、売上高が前期比8.8%増の2兆4,452億60百万円、営業利益が同7.7%増の1,748億42百万円と増収増益だった。減損損失の減少などで親会社株主に帰属する当期純利益は同21.6%増の1,100億88百万円。7月1日に株式交換でOlympicグループを子会社化しており、2027年6月期は売上高9.9%増、営業利益2.4%増を見込む。

売上高

2,445,260百万円

+8.8%

営業利益

174,842百万円

+7.7%

経常利益

177,509百万円

+12.0%

親会社株主に帰属する当期純利益

110,088百万円

+21.6%

売上高営業利益率

7.2%

前期7.2%

ROE

16.8%

前期15.8%

総店舗数

799店舗

前期末779店舗

ハイライト

  • 売上高は2,445,260百万円(前期比+8.8%)、売上総利益は768,446百万円で売上総利益率は31.4%(前期31.9%、当社試算)。販管費は593,604百万円(+7.1%、当社試算)で、販管費率は24.3%(前期24.7%、当社試算)に下がった。営業利益は174,842百万円(+7.7%)、営業利益率は7.2%(前期と同水準)。為替差益4,295百万円(前期は為替差損4,619百万円)で、経常利益は177,509百万円(+12.0%)
  • 特別損失は、減損損失が11,492百万円(前期18,467百万円)に減ったことなどで17,716百万円(前期22,655百万円)。法人税等は51,486百万円(負担率31.5%、前期33.3%=当社試算)で、親会社株主に帰属する当期純利益は110,088百万円(+21.6%)。1株当たり当期純利益は36.84円(2025年10月1日の1株→5株の株式分割を反映、前期30.32円)
  • 国内事業は売上高2,068,195百万円(+9.1%)、営業利益165,829百万円(+4.9%)。消費者の生活防衛意識が高まるなか、価格戦略・販促で既存店の客数が伸び、IPコンテンツ商品やトレンド商品が好調。免税売上高は、東南アジア・欧米からの客が増え、一カ国に依存しない戦略が奏功して過去最高を更新。新規出店・新業態への転換費用や、報酬改定・最低賃金上昇による人件費増、外形標準課税の適用子会社の増加を、労働生産性の向上で吸収した
  • 国内事業のカテゴリー別(ディスカウントストア)では、日用雑貨品が428,832百万円(+9.0%)、食品が654,814百万円(+6.7%)、時計・ファッション用品が200,876百万円(+10.2%)、スポーツ・レジャー用品が105,243百万円(+14.0%)。UNY事業の食品は336,289百万円(+7.1%)。食品強化型の新業態「ロビン・フッド」は2026年4月に1号店を出し、6月までに計画どおり5店舗を出店、初動売上は計画を上回っているとしている(2035年までに200〜300店舗を目指す)
  • 北米事業は売上高277,936百万円(+7.1%)、営業利益3,497百万円(+53.2%)。カリフォルニア州の新規出店、Mikuni Restaurant Groupの連結子会社化、為替の影響で増収。山火事による店舗焼失や不採算店の閉店の影響があったが、Guamの売上総利益率改善や前期のHawaiiのシステム障害に伴う在庫処分の反動で増益。アジア事業は売上高99,129百万円(+8.7%)、営業利益5,517百万円(+186.0%)で、MD構成の見直しと不採算店の閉店、廃棄率の低減などで大幅増益
  • 財政状態は、総資産1,602,386百万円(前期末比+90,941百万円)、純資産736,425百万円(+112,380百万円)、自己資本比率44.0%(前期末40.1%)。負債は21,440百万円減少。キャッシュ・フローは、営業CFが160,939百万円(前期131,968百万円)、投資CFが△62,287百万円、財務CFが△81,812百万円で、現金及び現金同等物は218,505百万円(+42,668百万円)。前期の数値は、Mikuni Restaurant Groupとの企業結合の暫定的な会計処理の確定を反映している
  • 重要な後発事象として、2026年7月1日に株式交換で株式会社Olympicグループを完全子会社化。Olympicグループ株1株に当社株1.18株を割り当て、当社保有の自己株式27,105,063株を交付した。首都圏の同社店舗をドン・キホーテ等へ業態転換して店舗網を広げ、「ロビン・フッド」の関東での面的展開や、非食品分野の専門性の融合を狙う。取得関連費用は581百万円(概算)、のれんの額は未確定
  • 2027年6月期の予想は、第2四半期累計が売上高1,337,500百万円(+10.5%)、営業利益94,500百万円(+0.5%)、通期が売上高2,687,000百万円(+9.9%)、営業利益179,000百万円(+2.4%)、経常利益175,300百万円(△1.2%)、純利益110,500百万円(+0.4%)、1株当たり36.61円。Olympicグループ店舗の活性化と国内出店の加速に取り組むとしている。売上高の伸びに比べ営業利益の伸びが小さい理由は短信に記載がない【要確認】。配当は年9.50円(分割後、配当性向25.8%)、2027年6月期は年10.00円を予想

財政状態

総資産

1,602,386百万円

純資産

736,425百万円

自己資本比率

44.0%

現金及び現金同等物

218,505百万円

営業キャッシュ・フロー

160,939百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する四半期純利益親会社株主に帰属する当期純利益
2027年6月期 第2四半期累計予想1,337,500百万円+10.5%94,500百万円+0.5%92,100百万円△4.5%59,100百万円△7.3%—
2027年6月期 通期予想2,687,000百万円+9.9%179,000百万円+2.4%175,300百万円△1.2%—110,500百万円+0.4%

注目ポイント

国内事業が客数増と免税売上の過去最高更新で9%伸び、北米・アジアも増益となって、売上高は2兆4,000億円を超えた。営業利益率は7.2%と前期並みで、人件費や出店費用の増加を労働生産性の向上で吸収した形である。純利益が2割強増えたのは、減損損失の減少や為替差益によるところが大きく、本業の伸びは営業利益の7.7%増とみるのが妥当だ。

成長の次の柱として、食品強化型の新業態「ロビン・フッド」と、7月に子会社化したOlympicグループが加わる。Olympicの首都圏店舗をドン・キホーテなどに転換し、ロビン・フッドを関東で面的に広げる計画で、2035年に売上高4兆2,000億円・営業利益3,300億円を掲げる長期計画「Double Impact 2035」の中核となる。

2027年6月期は、7月からOlympicグループが連結に加わるなか、売上高は約10%増える見込みだが、営業利益は2.4%増、第2四半期累計ではほぼ横ばいにとどまる。統合に伴う費用や業態転換の先行投資がどの程度含まれているのかは短信に書かれておらず、決算補足説明資料で確認したい。のれんの額もまだ確定していない。

出典:株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス「2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年8月18日開示)

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