決算ノート
9444東証スタンダード携帯電話販売(移動体通信関連)、不動産賃貸・管理、ゴルフ場運営(リゾート)
継続企業の前提

2026年5月8日期(2026年5月1日〜8日の8日間) 決算サマリー

サマリー

携帯電話販売や不動産、ゴルフ場を手がけるトーシンホールディングス(連結)は、2026年5月8日に東京地方裁判所へ会社更生手続開始を申し立て、同日開始決定を受けた。会社更生法の規定で事業年度が同日に終了したため、今回の決算は2026年5月1日〜8日の8日間分で、売上高3億40百万円、営業損失48百万円、金融機関からの借入に対する遅延損害金2億24百万円を計上して親会社株主に帰属する当期純損失は2億36百万円となった。自己資本比率は3.9%。短信には「継続企業の前提に関する注記」があり、東証の特別注意銘柄に指定されている。管財人は9月9日に更生計画案を裁判所に提出しており、上場を維持しながらの自主再建をめざすとしている。

売上高(8日間)

340百万円

営業利益赤字

△48百万円

経常利益赤字

△232百万円

親会社株主に帰属する当期純利益赤字

△236百万円

遅延損害金(営業外費用)

224百万円

自己資本比率

3.9%

2026年4月期末4.9%

ハイライト

  • 【継続企業の前提に関する注記】多額の有利子負債と危険な水準の流動比率に加え、子会社の不適切会計に伴う過年度決算の訂正後も2025年4月期の監査意見が不表明となったことで借入契約のコベナンツ(財務制限条項)に抵触し、2025年11月22日に東証の特別注意銘柄に指定されて上場廃止リスクが生じている。2025年8月以降は金融機関への元本返済が困難となっていた。更生計画の認可を受けていないことなどから、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるとしている
  • 【会社更生手続】2026年5月8日に東京地方裁判所へ会社更生手続開始を申し立て、同日開始決定を受けた。裁判所が選任した管財人が経営と財産の管理処分権を持つ。会社更生法の規定で同日をもって事業年度が終了したため、当期は5月1日〜8日の8日間の決算となる
  • 8日間の売上高は340百万円、営業損失は48百万円。債権届出や財産評定の結果、主に金融機関からの借入に対する遅延損害金224百万円を営業外費用に計上し、経常損失は232百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は236百万円(1株当たり△36.65円)。前期(2026年4月期、12か月)は売上高17,795百万円、営業利益259百万円、純損失1,376百万円だった
  • セグメント別の売上高は、移動体通信関連事業281百万円(セグメント損失18百万円)、不動産事業16百万円(利益7百万円)、リゾート事業41百万円(利益10百万円)。ゴルフレッスン施設「ゴルフリークス」は2026年7月31日で閉業した
  • 財政状態は、総資産20,966百万円、負債20,073百万円、純資産893百万円、自己資本比率3.9%(2026年4月期末4.9%)。現金及び現金同等物は1,476百万円
  • 管財人は2026年9月9日に更生計画案を裁判所に提出し、9月15日に決議に付する旨の決定を受けた。書面等投票の期間は10月下旬〜11月中旬に設定される見込み。計画案は、コスト構造の見直しと移動体・リゾート事業の抜本改革、収益貢献の低い不動産の売却で弁済を進め、上場を維持しながら自主再建を図るとしている
  • 計画案では、更生債権等は原則として全額を事業収益や不動産売却で弁済し、一部はデット・エクイティ・スワップ(債務の株式化)による種類株式や新株予約権の発行で減らす。発行済株式の全部消却(100%減資)は行わないが、株式の発行などで希薄化の影響を受ける。認可後は決算期を10月31日に変更する予定。配当は無配
  • 【要確認】自己資本比率は、短信1ページ目の表では3.9%、本文の財政状態の説明では4.0%と記載されている

財政状態

総資産

20,966百万円

純資産

893百万円

自己資本比率

3.9%

現金及び現金同等物

1,476百万円

注目ポイント

携帯電話ショップや不動産、ゴルフ場を運営する同社は、今年5月に会社更生手続に入った。子会社の不適切会計をきっかけに監査法人が意見を出せなくなり、銀行との借入契約の条件に抵触して返済が行き詰まった。東証の特別注意銘柄にも指定されている。

更生手続の開始で事業年度が区切られたため、今回の決算はわずか8日間分だ。売上は3億円余りにとどまり、借入の遅延損害金2億円余りの計上で赤字となった。短信には継続企業の前提に関する注記が付いている。

管財人は9月に更生計画案を裁判所に出した。上場を維持したまま、不動産の売却や債務の株式化で借金を減らし自主再建をめざす内容で、秋に債権者などの投票が行われる。計画案が可決・認可されるか、そして株式化による既存株主の持ち分の希薄化がどの程度になるかが焦点となる。

出典:株式会社トーシンホールディングス「2026年5月8日期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年9月24日開示)

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