2026年3月期 通期 決算サマリー
サマリー
求人広告などのネットメディアを手がけてきたイオレ(連結)の2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)は、今期参入したAIデータセンター事業のGPUサーバー販売が101億20百万円に達し、売上高が141億59百万円(事業別販売実績の合計で前期比+299.1%、約4倍)、営業利益が2億円となった。一方、ビットコイン(BTC)の取得を目的に増資で約24億9千万円を調達して168.50BTCを取得したが、価格下落で暗号資産評価損6億57百万円を計上し、経常損失は4億96百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は5億17百万円となった。今期から連結決算に移行したため前期との比較数値は開示されていない。今期は売上高255億円、営業利益11億円強を見込む。
売上高
14,159百万円
営業利益
200百万円
経常利益赤字
△496百万円
親会社株主に帰属する当期純利益赤字
△517百万円
暗号資産評価損(営業外費用)
657百万円
自己資本比率
31.62%
ハイライト
- 売上高は14,159百万円、売上総利益は4,587百万円、営業利益は200百万円。暗号資産評価損657百万円を営業外費用に計上し、経常損失は496百万円。投資有価証券評価損49百万円などもあり、親会社株主に帰属する当期純損失は517百万円(1株当たり△14.99円)。当期から連結財務諸表を作成しているため、前期の数値は開示されていない(事業別販売実績の合計は前期比+299.1%)
- 今期参入したAIデータセンター事業は、デジタルダイナミック社との販売代理契約でGPUサーバー販売を始め、第2四半期から自社で仕入れて販売する形に移行した。販売高は10,120百万円で全体の7割強を占める。Blackwellアーキテクチャ採用製品の取り扱いも始めた
- 既存のAI UI事業(求人検索エンジン、HR Ads Platform、ジョブオレなど)は3,687百万円(+14.9%)。『らくらく連絡網+』は2025年12月末に、旅行事業は2026年3月末に営業を終了し譲渡した
- 2025年9月に公表した第三者割当による第14回・第15回新株予約権の発行でBTC取得を目的とした増資を行い、2026年3月末までに約2,491百万円を調達。168.50BTCを平均取得単価14,724,092円で取得した。BTCの価格変動で約658百万円の暗号資産評価損を計上した。Neo Crypto Bank合同会社など3社を新たに連結した
- 財政状態は、総資産11,058百万円、純資産3,508百万円、自己資本比率31.62%。預け暗号資産3,373百万円、前渡金2,690百万円、投資有価証券1,355百万円、貸付暗号資産882百万円などがある一方、負債には預り暗号資産3,397百万円、前受金3,307百万円がある。営業CFは934百万円の収入、現金及び現金同等物は1,310百万円
- 2027年3月期の予想は売上高25,552百万円(+80.45%)、営業利益1,142百万円(+471.0%)、経常利益1,494百万円、純利益1,270百万円。年次で業務管理を行っているため、第2四半期累計の予想は開示していない
- 配当は前期・当期・今期とも無配(予想)
財政状態
総資産
11,058百万円
純資産
3,508百万円
自己資本比率
31.62%
現金及び預金
1,310百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2027年3月期 通期予想 | 25,552百万円+80.45% | 1,142百万円+471.0% | 1,494百万円 | 1,270百万円 |
注目ポイント
求人広告などのネットメディアを主力としてきた同社は、1年で事業の姿が大きく変わった。今期参入したAIデータセンター事業でGPUサーバーの販売が100億円を超え、売上高は前期の約4倍の140億円台に膨らんだ。既存の求人関連事業も1割半ば伸びた。
もう一つの大きな変化がビットコインの保有だ。新株予約権による増資で約25億円を集め、168.50BTCを購入した。ただ価格の下落で約6億6千万円の評価損が出て、本業の営業黒字を打ち消し、最終赤字となった。暗号資産の貸付や預かりなどの取引も始めており、貸借対照表には暗号資産関連の項目が大きく並ぶ。
今期は売上高255億円、営業利益11億円強を見込むが、GPUサーバーの販売は大口取引に左右されやすく、BTCの価格変動も損益に直結する(当社推定)。新たな2つの事業がもたらす変動の大きさを踏まえて見る必要がある。