2026年9月期 第3四半期 決算サマリー
サマリー
冷蔵倉庫大手の横浜冷凍(連結)の2026年9月期第3四半期累計(2025年10月〜2026年6月)は、冷蔵倉庫の取扱量増加と料金改定、食品販売の採算改善で、売上高が前年同期比2.7%増の978億80百万円、営業利益が同66.1%増の61億61百万円となった。冷蔵倉庫・食品販売の両事業とも第3四半期累計として過去最高益。一方、宮城県気仙沼市の冷蔵倉庫で減損損失22億円を計上し、親会社株主に帰属する四半期純利益は同21.9%増の27億89百万円にとどまった。7月には物流センター3カ所を信託受益権の形で譲渡し、第4四半期に固定資産売却益60億04百万円を計上する。通期予想を修正した。
売上高
97,880百万円
+2.7%営業利益
6,161百万円
+66.1%経常利益
6,201百万円
+89.2%親会社株主に帰属する四半期純利益
2,789百万円
+21.9%減損損失(特別損失)赤字
2,200百万円
自己資本比率
38.6%
前期末38.6%ハイライト
- 売上高は97,880百万円(前年同期比+2.7%)。売上総利益率は13.4%(前年同期11.3%、当社試算)に改善し、販管費は6,964百万円(△1.7%、当社試算)に減って、営業利益は6,161百万円(+66.1%)。為替差損益の改善もあり経常利益は6,201百万円(+89.2%)
- 冷蔵倉庫事業は売上高30,686百万円(+10.3%)、営業利益6,928百万円(+18.6%)。直近2期に稼働した物流センターの減価償却費や人件費が増えたが、冷凍食品や畜産品(チキン)の取扱いが伸び、入庫量・出庫量・在庫量とも前期を上回った。料金改定も進んだ。タイの連結子会社タイヨコレイも、在庫率上昇による保管料収入増と料金改定で増収増益
- 食品販売事業は低採算取引の見直しや在庫回転率の向上を進め、売上高67,170百万円(△0.4%)ながら営業利益は2,318百万円(+168.0%)と大幅に増えた。水産品は九州でサバの水揚げが好調で輸出・加工原料向けも堅調、畜産品は国産ポークへのシフトやチキン副産物の販路拡大、農産品は不作のイモ類で適切な単価設定を進めた
- 特別損失に、宮城県気仙沼市の冷蔵倉庫事業の資産グループで収益性の低下が認められたとして減損損失2,200百万円(建物及び構築物1,877百万円など)を計上。親会社株主に帰属する四半期純利益は2,789百万円(+21.9%)、1株当たり47.21円
- 重要な後発事象として、7月31日に東京羽田・加須・つくばの3物流センターを信託設定のうえ信託受益権を合同会社Octopusに譲渡し、賃借して使い続ける契約を結んだ(長岡CONNECT物流センターも10月1日に契約予定)。これに伴い2026年9月期に固定資産売却益6,004百万円を特別利益に計上する。資金は冷蔵倉庫需要に対応する設備投資などに充てる。一部の取引は金融取引として会計処理する
- 財政状態は、総資産220,086百万円(前期末比+11,052百万円)、純資産86,943百万円、自己資本比率38.6%(前期末と同じ)。建設仮勘定が17,016百万円(前期末3,565百万円)に増えるなど有形固定資産が9,158百万円増えた。営業CFは12,242百万円の収入、投資CFは10,439百万円の支出(有形固定資産の取得12,736百万円)。配当は中間13円・期末14円の年27円を予想(前期は年24円)
- 通期予想を修正し、売上高125,000百万円(前期比△0.4%)、営業利益7,000百万円(+65.2%)、経常利益6,400百万円(+74.9%)、純利益6,300百万円(+218.4%)、1株当たり106.62円とした。第3四半期累計の進捗は売上高78.3%、営業利益88.0%、経常利益96.9%、純利益44.3%(当社試算)。純利益予想には第4四半期の固定資産売却益が含まれるとみられる(当社推定)
- 【要確認】通期予想の修正前の数値と修正の方向は短信に記載がない(8月14日公表の「通期業績予想の修正に関するお知らせ」は未入手)
財政状態
総資産
220,086百万円
純資産
86,943百万円
自己資本比率
38.6%
建設仮勘定
17,016百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年9月期 通期予想(修正後) | 125,000百万円(進捗78.3%)△0.4% | 7,000百万円(進捗88.0%)+65.2% | 6,400百万円(進捗96.9%)+74.9% | 6,300百万円(進捗44.3%)+218.4% |
注目ポイント
本業は好調だ。冷凍食品やチキンの保管需要が旺盛で冷蔵倉庫の取扱量が増え、料金改定も進んだ。食品販売は売上を追わず採算重視に切り替えた効果で、営業利益が2.7倍になった。両事業とも第3四半期累計として過去最高益を更新した。
一方で、気仙沼の冷蔵倉庫は収益性が落ちたとして22億円の減損を計上し、最終利益の伸びは2割強にとどまった。
7月には首都圏の物流センター3カ所を信託受益権の形で合同会社に譲渡し、賃借して使い続ける取引を実施した。第4四半期に約60億円の売却益が出るため、通期の純利益は前期の3倍強になる見込みだ。調達した資金は冷蔵倉庫需要に対応する設備投資などに充てる。建設仮勘定は前期末の約5倍に積み上がっており、会社が掲げる成長投資と資本効率の両立が進むかが注目される。