2026年9月期 第3四半期 決算サマリー
サマリー
デジタルギフト®などの報酬・給付のデジタル支払いを手がけるデジタルプラス(連結、IFRS)の2026年9月期第3四半期累計(2025年10月〜2026年6月)は、継続事業の売上収益が前年同期比108.5%増の11億86百万円、営業利益が45百万円(前年同期は64百万円の損失)となった。北海道の給付金案件などで第3四半期の流通総額は約100億円(前四半期比157%)に達し、6月に月間35億円を突破した。一方、デジタルマーケティング事業とオンライン家庭教師事業からの撤退で非継続事業の損失が出て、親会社の所有者に帰属する四半期損失は48百万円。通期予想(営業利益2億円)は撤回して未定とした。
売上収益(継続事業)
1,186百万円
+108.5%営業利益(継続事業)
45百万円
前年同期△64百万円親会社の所有者に帰属する四半期利益赤字
△48百万円
前年同期△100百万円第3四半期 流通総額
約100億円
前年同期比291%流通粗利率(第3四半期)
3.3%
第2四半期4.5%親会社所有者帰属持分比率
9.6%
前期末25.3%ハイライト
- 2026年5月15日の取締役会でデジタルマーケティング事業とオンライン家庭教師事業「ピース」からの撤退を決め、第3四半期から非継続事業に分類した。継続事業はフィンテック事業の単一セグメントとなり、売上収益1,186百万円(前年同期比+108.5%)、営業利益45百万円(前年同期は64百万円の損失)。非継続事業の損失を含め、親会社の所有者に帰属する四半期損失は48百万円
- 【予想撤回】通期予想(売上収益1,721百万円、営業利益200百万円)を取り下げ、未定とした。事業撤退に伴い継続事業を前提とした予想を精査中で、合理的な算定が困難としている
- 決算説明資料によると、第3四半期の流通総額は約100億円(前年同期比291%、前四半期比157%)で25四半期連続の成長。北海道の約282万世帯向け給付金で、6月に月間流通総額35億円を達成した。今期の流通総額は予想250億円に対し300億円を突破する見込み
- 流通総額の拡大を優先して流通粗利率は3.3%に下がったが、粗利額は前年同期比266%、前四半期比114%に増えた。7月2日のお知らせでは、第3四半期末の受注案件の多くは第4四半期に粗利計上され、北海道の給付金は流通粗利率が限定的となる見込みとしたうえで、通期黒字化は確実と説明した。第3四半期には返金領域への約23百万円の投資やAI・人材・システム投資を行った
- GMOペイメントゲートウェイと送金サービスで連携を始めた
- 財政状態は、資産合計8,321百万円(前期末比+4,989百万円)、資本合計831百万円、親会社所有者帰属持分比率9.6%(前期末25.3%)。給付金案件などでその他の流動負債が3,848百万円増え、現金及び現金同等物は4,111百万円(前期末1,112百万円)に増えた。借入金(流動・非流動)は1,606百万円
- 配当は無配の予想。会社は2028年に流通総額1,000億円をめざしている
財政状態
資産合計
8,321百万円
資本合計
831百万円
親会社所有者帰属持分比率
9.6%
現金及び現金同等物
4,111百万円
注目ポイント
北海道の給付金という大型案件で、流通総額は四半期で約100億円と前年同期の3倍近くに膨らんだ。会社が今期の最重要目標に掲げた月間流通35億円も6月に達成した。デジタルギフトによる支払いの用途が自治体の給付にまで広がったことは、事業の大きな前進といえる。
一方で、利益への反映は限られる。給付金は手数料率が低く、流通粗利率は3%台まで下がった。加えて会社は通期の業績予想を撤回し未定とした。不採算事業からの撤退に伴う精査が理由だが、7月には通期黒字化は確実と説明しており、市場への情報発信の一貫性が問われる。
財務面では、給付金の預り金などで負債が膨らみ、資本比率は1割を切った。流通総額の急拡大を利益と財務の安定につなげられるか、第4四半期の粗利計上と通期の着地が焦点になる。