2026年3月期 通期 決算サマリー
サマリー
飲食店向けポータル「飲食店ドットコム」を運営するシンクロ・フード(連結)の2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)は、商業用不動産のサブリースを手がけるイデアルの子会社化で売上高が前期比40.2%増の55億41百万円となった。一方、主力の求人広告サービスの苦戦やのれん償却費、臨時株主総会対応などの一過性費用で、営業利益は同39.1%減の6億68百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同59.1%減の2億69百万円。求人広告市場の構造変化を受けて中期経営計画を見直し、2027年3月期の営業利益は3億32百万円(同50.3%減)を見込む。
売上高
5,541百万円
+40.2%営業利益
668百万円
△39.1%経常利益
614百万円
△43.5%親会社株主に帰属する当期純利益
269百万円
△59.1%有料ユーザー数
10,048件
△7.3%自己資本比率
41.3%
前期末86.9%ハイライト
- 売上高は5,541百万円(前期比+40.2%)、営業利益は668百万円(△39.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益は269百万円(△59.1%)。決算説明資料によると、売上高は予想の99.0%、営業利益は97.6%で着地した。求人広告サービスの鈍化、臨時株主総会対応などの一過性費用、のれん償却費が減益要因
- ホライズン14株式会社を通じて商業用不動産のサブリースなどを手がける株式会社イデアルを子会社化し、新セグメントのプロパティマネジメント事業として売上高1,840百万円、セグメント利益17百万円を計上した
- メディアプラットフォーム事業は、「飲食店ドットコム」の登録ユーザー数が340,953件(+7.5%)に増えた一方、有料ユーザー数は10,048件(△7.3%)。主力の求人広告サービスは市況の影響と、掲載型から成功報酬型・従量型への需要の構造変化で減収減益が続き、売上高3,424百万円(△5.5%)、セグメント利益582百万円(△40.7%)
- M&A仲介事業は売却相談が高水準で、第4四半期に遅れていた案件の成約が進んだが、通期では売上高277百万円(△14.8%)、セグメント利益67百万円(△31.1%)
- イデアル株式の取得でのれんが4,978百万円増え、長期借入れ4,000百万円を実行した。総資産11,502百万円(前期末比+5,372百万円)、純資産4,765百万円、自己資本比率41.3%(前期末86.9%)。現金及び現金同等物は3,705百万円(前期末4,947百万円)
- 株主還元:自己株式418百万円を取得し、配当は年15円(前期15円、配当性向155.9%)。2027年3月期も年15円を予想し、成長投資と株主還元を両立する財務方針は維持するとしている
- 2027年3月期の予想は売上高7,500百万円(+35.3%)、営業利益332百万円(△50.3%)、経常利益294百万円(△52.0%)、純利益141百万円(△47.6%)。決算説明資料によると、求人広告市場の構造変化への対応の遅れなどから2025年11月公表の中期経営計画の同期営業利益(1,100百万円)を下方修正した。2028年3月期の計画値は2027年3月期第3四半期中の公表をめざす
財政状態
総資産
11,502百万円
純資産
4,765百万円
自己資本比率
41.3%
現金及び現金同等物
3,705百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2027年3月期 通期予想 | 7,500百万円+35.3% | 332百万円△50.3% | 294百万円△52.0% | 141百万円△47.6% |
注目ポイント
不動産サブリースのイデアル買収で売上は4割増えたが、本業の利益は大きく減った。主力の飲食店向け求人広告で、掲載料型から成功報酬型・応募課金型へと需要が移る構造変化が進み、掲載型に頼ってきた同社の収益を直撃している。有料ユーザー数も減少に転じた。
2027年3月期は営業利益がさらに半減する見通しで、会社は中期経営計画の同期の営業利益目標を11億円から3億円強へ大幅に引き下げた。構造変化への見立てが甘く対応が遅れたと認めており、2027年3月期を事業ポートフォリオの立て直しの年と位置づける。
財務面では、買収資金を借入でまかなったため自己資本比率は87%から41%に下がり、のれんも50億円近く計上した。それでも配当は維持する方針だ。成功報酬型など新しい求人商品で収益を取り戻せるかと、イデアルの不動産事業を安定した利益源に育てられるかが焦点になる。