決算ノート
3970東証スタンダードオンラインメディア事業(IT製品比較サイト「ITトレンド」など)、ITソリューション事業(マーケティング支援ツール「List Finder」、子会社シャノン)、金融プラットフォーム事業、VCファンド事業

2026年3月期 通期 決算サマリー

サマリー

法人営業・マーケティング支援のイノベーション(連結)の2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)は、2025年1月にTOBで子会社化したシャノンの通期連結で売上高が前期比30.4%増の69億68百万円となった。一方、生成AIの普及で主力のIT製品比較サイト「ITトレンド」の来訪者が3割超減ってオンラインメディア事業が減益となり、VCファンド事業では投資先5銘柄の評価損を計上した。営業損失は2億48百万円(前期は3億51百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は4億57百万円(前期は67百万円の利益)。2027年3月期は営業利益1億30百万円への黒字転換を見込む。

売上高

6,968百万円

+30.4%

営業利益赤字

△248百万円

前期351百万円

経常利益赤字

△334百万円

前期340百万円

親会社株主に帰属する当期純利益赤字

△457百万円

前期67百万円

オンラインメディア事業 セグメント利益

1,189百万円

△22.0%

自己資本比率

36.9%

前期末40.7%

ハイライト

  • 売上高は6,968百万円(前期比+30.4%)。営業損失248百万円(前期は351百万円の利益)、経常損失334百万円、親会社株主に帰属する当期純損失457百万円(1株当たり△171.79円)。決算説明資料によると、2026年2月9日に修正した予想(売上高7,080百万円、営業損失257百万円、純損失451百万円)に対し、売上高は1.6%下回った
  • オンラインメディア事業は、生成AIの普及に伴う情報収集行動の変化で「ITトレンド」の来訪者数が延べ13,014,666人(△33.9%)にとどまった。動画プラットフォーム「bizplay」やオンライン展示会「ITトレンドEXPO」は伸びたが、売上高3,729百万円(△6.1%)、セグメント利益1,189百万円(△22.0%)
  • ITソリューション事業は、主力の「List Finder」に加え、連結子会社シャノンの「SHANON MARKETING PLATFORM」などが寄与し、売上高2,914百万円(+627.4%)、セグメント利益378百万円(+172.8%)。TOBに伴うのれんと無形資産の償却が利益を押し下げている
  • 金融プラットフォーム事業は、IFAの業務委託部門の売却で売上高332百万円(△65.8%)、セグメント損失197百万円(前期は184百万円の損失)。VCファンド事業は投資先5銘柄の減損で営業投資有価証券評価損を売上原価に計上し、セグメント損失286百万円(前期は63百万円の損失)
  • 中間期に決議した子会社間の事業譲渡・株式譲渡によるグループ再編が2025年12月に完了した
  • 財政状態は、総資産7,848百万円(前期末比△473百万円)、純資産3,650百万円、自己資本比率36.9%。2025年4月に借入金2,200百万円を短期から長期に借り換えた。営業CFは314百万円の収入、現金及び現金同等物は3,264百万円(前期末3,576百万円)
  • 2027年3月期の予想は売上高7,030百万円(+0.9%)、営業利益130百万円、経常利益96百万円、純利益25百万円。配当は年40円(前期40円)を維持する予想。オンラインメディアでは検索流入に依存しない販促支援モデルを構築し、ITソリューションではシャノンと国内MA市場の導入アカウント数No.1をめざすとしている
  • 6月23日に決算短信の1株当たり情報の注記を訂正した(潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の普通株式増加数を3,129株から4,246株に訂正。1株当たり当期純損失の金額に変更はない)

財政状態

総資産

7,848百万円

純資産

3,650百万円

自己資本比率

36.9%

現金及び現金同等物

3,264百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益
2027年3月期 通期予想(5月11日時点)7,030百万円+0.9%130百万円前期△248百万円96百万円前期△334百万円25百万円前期△457百万円

注目ポイント

シャノンの通期連結で売上は3割増えたが、本業の中核であるIT製品比較サイト「ITトレンド」が生成AIの影響を大きく受けた。ビジネスパーソンが製品を調べる手段が検索からAIとの対話へ移り、来訪者は3分の2に減った。高収益のオンラインメディア事業の減益に、VCファンドの評価損やM&A関連の償却負担が重なり、営業赤字に転落した。

会社は、検索流入に頼らない販促支援の仕組みづくりを急ぐとしている。AIが学習するデータとしての製品情報を充実させる一方で、動画やオンライン展示会など人間が体験するコンテンツを強化する方針だ。

2027年3月期は売上横ばいの中での営業黒字化を見込む。シャノンとの統合効果をどこまで引き出せるかと、ITトレンドの集客減に歯止めがかかるかが焦点になる。

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出典:株式会社イノベーション「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)/2026年3月期 通期決算補足資料/(訂正)「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について(2026年6月23日)」(2026年5月11日開示)

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