5010東証石油ワックス(パラフィンワックスなど)の製造販売
上方修正
2026年12月期 第2四半期(中間期) 決算サマリー
サマリー
石油ワックスを製造する日本精蝋(連結)の2026年12月期中間期(2026年1〜6月)は、中東情勢の緊迫化による原材料価格の高騰に合わせて販売価格を改定(サーチャージ制度を導入)し、売上高が前年同期比5.9%増の99億54百万円となった。値上がり前に購入した原材料を使ったことで原価の上昇が遅れ、営業利益は同3.3倍の17億23百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同4.3倍の11億56百万円となった。通期予想を上方修正し、営業利益を18億円から31億円、純利益を8億円から20億円とした。会社は、原材料価格が下がる局面では今回の増益分の反動減が生じる見込みとしている。
売上高
9,954百万円
+5.9%営業利益
1,723百万円
+230.5%経常利益
1,480百万円
+419.3%親会社株主に帰属する中間純利益
1,156百万円
+334.5%売上総利益率
29.4%
前年同期17.9%(当社試算)自己資本比率
25.7%
前期末23.4%ハイライト
- 売上高は9,954百万円(前年同期比+5.9%)。売上総利益率は29.4%(前年同期17.9%、当社試算)に上がり、営業利益は1,723百万円(+230.5%)、経常利益は1,480百万円(+419.3%)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,156百万円(+334.5%)、1株当たり58.56円
- 会社は増益の要因として、2月末からの中東情勢緊迫化による原材料価格の高騰に見合う販売価格の改定(サーチャージ制度の導入)に加え、値上がり前に購入した原材料を使ったことで売上原価の上昇が原材料価格の上昇より遅れたこと、在庫単価の上昇を挙げている
- 販売実績は、国内ワックスが売上高6,877百万円(前年同期6,416百万円)で数量は11,038トン(△711トン)、輸出ワックスが売上高2,668百万円(同2,578百万円)で数量は6,974トン(△280トン)。数量は減ったが単価の上昇で増収となった
- 【上方修正】通期予想を修正し、売上高21,900百万円(前回予想21,100百万円、前期比+10.7%)、営業利益3,100百万円(同1,800百万円、+164.2%)、経常利益2,700百万円(同1,300百万円、+296.6%)、純利益2,000百万円(同800百万円、+186.7%)とした。中間期の進捗は営業利益55.6%、純利益57.8%(当社試算)
- 会社は、下期は上期の原材料価格の上昇が売上原価に全て反映されるため当初予想からの上昇幅は上期より小さくなるとし、来年度以降に原材料価格が下がり販売価格を改定する局面では、原価の減少が遅れることなどで当期の収益増加分の反動減が生じる見込みとしている
- 2026年は「基盤強化期」と位置づけ、新規高付加価値ワックスへの集中、資本性劣後ローンの残額のうち元本5億円相当の返済(7月31日)、徳山工場の老朽設備の解体工事(6月開始)を進めている
- 財政状態は、総資産29,470百万円(前期末比+2,191百万円)、純資産7,584百万円、自己資本比率25.7%(前期末23.4%)。商品及び製品が1,315百万円、原材料及び貯蔵品が1,224百万円増えた。配当予想は記載なし(前期は無配)
財政状態
総資産
29,470百万円
純資産
7,584百万円
自己資本比率
25.7%
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年12月期 通期予想(上方修正) | 21,900百万円(進捗45.5%)+10.7% | 3,100百万円(進捗55.6%)+164.2% | 2,700百万円(進捗54.8%)+296.6% | 2,000百万円(進捗57.8%)+186.7% |
注目ポイント
中東情勢の緊迫化で原油が高騰するなか、石油ワックスの同社は大幅な増益となった。原材料価格の上昇分を販売価格に転嫁する仕組みを導入した一方、値上がり前に仕入れた原材料を使えたため原価の上昇が遅れ、粗利率は18%から29%に跳ね上がった。販売数量は減ったが、単価の上昇で売上は増えた。
会社は通期予想を上方修正し、純利益を8億円から20億円に引き上げた。ただ、この増益は原材料価格の上昇局面ならではの一時的な面が大きい。会社自身、下期は上昇幅が縮み、将来原材料価格が下がる局面では反動減が生じると明言している。
会社は資本性劣後ローンの返済や徳山工場の設備更新も進めている。原油価格の動向が今後の業績を大きく左右しそうだ。