2027年1月期 中間期 決算サマリー
サマリー
薬液注入による地盤沈下修正工事を手がけるアップコン(非連結)の2027年1月期中間期は、売上高が前年同期比11.7%減の 5億94百万円、営業利益が同34.2%減の1億72百万円と減収減益となった。前年同期の水準が高かった反動が大きいとみられ、 会社は大型案件・民間事業の受注が堅調に推移し計画予算は上回ったと説明している。通期の業績予想(営業利益322百万円、 前期比△23.4%)は修正しておらず、2027年1月期の配当は現時点で未定としている。
売上高
594百万円
△11.7%営業利益
172百万円
△34.2%経常利益
173百万円
△34.7%中間純利益
122百万円
△35.6%ハイライト
- 会社は、中東情勢や日中関係悪化に伴うインバウンド需要の低迷、金利上昇による個人消費や住宅・設備投資への悪影響を懸念材料として挙げつつ、「大型案件の受注や民間事業の受注が堅調に推移したことで会社計画予算を上回る結果となった」と説明。前年同期比では大幅な減収減益だが、これは前年同期の水準が高かったことの反動とみられ、会社独自の予算に対しては上回って着地した
- 沈下修正事業の単一セグメントで、セグメント別の開示はない。ナフサショックによる資材価格の高騰が建築コストの増加要因として引き続き懸念材料に挙げられている
- 総資産は2,290百万円(前期末比△32百万円)。流動資産が272百万円減少した一方、投資有価証券が125百万円、保険積立金が100百万円増加し固定資産は239百万円増加。負債は330百万円(同△134百万円)に減少し、未払費用・未払法人税等の減少が主因。自己資本比率は85.6%(前期末80.0%)と高水準
- 現金及び現金同等物は1,105百万円(前期末比△229百万円)に減少。営業CFは99百万円の収入(前年同期211百万円)に減少し、投資CFは265百万円の支出(前年同期20百万円の支出)に拡大。投資有価証券の取得106百万円、保険積立金の積立100百万円が主因
- 2025年10月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を実施。1株当たり中間純利益(28.85円)は分割後ベースで前年同期の44.97円と比較している
- 2026年1月期の期末配当は特別配当6円を含む12円だったが、2027年1月期の中間配当は0円、期末配当は「現時点では未定」としており、年間配当額は本決算時点で確定していない
- 通期の業績予想(売上高1,300百万円、営業利益322百万円、経常利益325百万円、当期純利益213百万円)は2026年3月12日公表の予想から修正なし。中間期の実績(売上高594百万円、営業利益172百万円)との対比では、下期に売上高で約705百万円(上期の約1.2倍)が必要な一方、営業利益は上期を下回る計算になる
財政状態
総資産
2,290百万円
純資産
1,960百万円
自己資本比率
85.6%
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2027年1月期 通期予想(修正なし) | 1,300百万円△6.3% | 322百万円△23.4% | 325百万円△24.2% | 213百万円△30.0% |
注目ポイント
前年同期比で見ると売上・利益とも3割前後の減少で厳しい決算に映るが、会社の説明によれば大型案件・民間事業の受注は堅調で、社内の計画予算自体は上回っている。前年同期がそれだけ強い実績だったという裏返しであり、通期の業績予想を据え置いている点からも、会社としては想定の範囲内の減益と捉えているとみられる。
一方で、通期予想を上期実績と比べると、下期は売上高で上期の1.2倍程度が必要になる一方、営業利益は上期を下回る計算になり、利益率の低い(あるいは受注単価の低い)案件が下期に控えている可能性がある。地盤沈下修正という事業の性質上、案件ごとの規模や時期によって四半期の業績が振れやすい点は留意したい。
配当については、前期の特別配当を含む12円という実績に対し、今期は中間配当0円、期末配当も現時点で未定としており、年間配当額が読めない状況にある。自己資本比率85.6%という財務の健全性は保たれているものの、投資有価証券や保険積立金への資金投入で手元現金は減少しており、今後の配当方針の発表を待ちたい。