決算ノート
6190東証創薬支援(ヒト肝細胞キメラマウス「PXBマウス」を用いた受託試験・関連製品の販売)
黒字転換

2026年3月期 通期 決算サマリー

サマリー

肝臓の7割以上がヒトの肝細胞に置き換わったマウス「PXBマウス」を製薬会社向けに提供するフェニックスバイオ(連結)の2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)は、米国製薬企業の開発予算抑制で海外が伸び悩んだ一方、国内が計画を上回り、売上高は前期比1.6%増の15億65百万円となった。海外生産子会社KMT Hepatechの清算で売上原価が減り、研究開発費なども圧縮して、営業損益は82百万円の利益(前期は1億42百万円の損失)に転じた。親会社株主に帰属する当期純利益は1億25百万円(前期は4億48百万円の損失)。今期は営業利益85百万円を見込むが、上期は96百万円の営業損失を予想する。

売上高

1,565百万円

+1.6%

営業利益

82百万円

前期△142百万円

経常利益

131百万円

前期△155百万円

親会社株主に帰属する当期純利益

125百万円

前期△448百万円

売上総利益率

76.7%

前期72.5%(当社試算)

自己資本比率

70.2%

前期末59.1%

ハイライト

  • 売上高は1,565百万円(前期比+1.6%)、売上総利益率は76.7%(前期72.5%、当社試算)。研究開発費を191百万円(前期273百万円)に減らすなど販管費を1,117百万円(前期1,259百万円)に抑え、営業利益は82百万円(前期は142百万円の損失)。為替差益30百万円などで経常利益は131百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は125百万円(1株当たり30.81円)
  • 会社は、PXBマウスは核酸医薬品や遺伝子治療などの開発で利用が増え新規顧客の引き合いも増えているが、主要顧客である米国の製薬企業で開発予算の抑制が続き、海外の受注高・売上高は伸び悩んだとしている。国内では既存顧客へのPXBマウス販売が計画を上回った
  • 損益面では、海外生産施設だった子会社KMT Hepatech, Inc.の清算で売上原価が減り、人件費や研究開発で使うPXBマウスの製造単価も下がった
  • 財政状態は、総資産2,192百万円(前期末比△92百万円)、純資産1,552百万円、自己資本比率70.2%(前期末59.1%)。事業整理損失引当金が140百万円、長期借入金が79百万円減った。営業CFは68百万円の収入、現金及び現金同等物は1,147百万円
  • 2027年3月期の予想は売上高1,610百万円(+2.9%)、営業利益85百万円(+3.7%)、経常利益87百万円(△33.5%)、純利益76百万円(△38.6%)。第2四半期累計は売上高671百万円(△11.2%)、営業損失96百万円を見込む。ヒト肝細胞「PXB-cells」の米国展開を進め、米国での供給・販売体制整備に伴う費用増を織り込んだ。想定為替レートは1ドル155円
  • 配当は前期・当期とも無配で、今期も無配を予想

財政状態

総資産

2,192百万円

純資産

1,552百万円

自己資本比率

70.2%

現金及び現金同等物

1,147百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益
2027年3月期 通期予想1,610百万円+2.9%85百万円+3.7%87百万円△33.5%76百万円△38.6%

注目ポイント

肝臓の大部分をヒトの肝細胞に置き換えたマウスを製薬会社の新薬開発向けに提供する同社は、営業損益が黒字に転じた。売上高は前期並みだったが、海外の生産子会社を清算して原価を下げ、研究開発費なども絞った。

売上面では、最大の市場である米国で製薬会社の開発予算の抑制が続き、海外は伸び悩んだ。核酸医薬や遺伝子治療の分野で利用が広がっていることが、先行きの支えとなっている。

今期も営業利益は8千万円台と前期並みを見込み、上期は赤字の計画だ。ヒトの肝細胞そのものを販売する新製品の米国展開が、収益の柱に育つかが注目点となる。

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出典:株式会社フェニックスバイオ「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年5月15日開示)

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