決算ノート
6361東証プライム精密・電子(半導体製造装置のCMP装置・ドライ真空ポンプ)、エネルギー(石油・ガス向けポンプ・コンプレッサ)、建築・産業、インフラ、環境(廃棄物処理施設)

2026年12月期 第2四半期(中間期) 決算サマリー

サマリー

ポンプや半導体製造装置を手がける荏原製作所(連結、IFRS)の2026年12月期中間期(2026年1〜6月)は、AI向け需要で精密・電子の受注が89.3%増え、受注高が前年同期比41.0%増の6,362億円となった。売上収益は同9.4%増の4,907億円、営業利益は同1.2%増の506億円、親会社の所有者に帰属する中間利益は同7.1%増の335億円で、いずれも中間期として過去最高。エネルギーは中東情勢の影響などで赤字に転じた。通期の受注高予想を1兆700億円から1兆2,450億円に、売上収益予想を1兆200億円から1兆530億円に引き上げたが、営業利益予想は1,250億円に据え置いた。

受注高

636,281百万円

+41.0%

売上収益

490,760百万円

+9.4%

営業利益

50,677百万円

+1.2%

税引前利益

49,759百万円

+7.9%

親会社の所有者に帰属する中間利益

33,574百万円

+7.1%

精密・電子 セグメント利益

32,534百万円

+38.7%

ハイライト

  • 受注高は636,281百万円(前年同期比+41.0%)、売上収益は490,760百万円(+9.4%)、営業利益は50,677百万円(+1.2%、営業利益率10.3%)、親会社の所有者に帰属する中間利益は33,574百万円(+7.1%)。いずれも中間期として過去最高。第2四半期(4〜6月)単独の営業利益は23,928百万円で、前年同期(27,461百万円)を12.9%下回った計算(当社試算)
  • 精密・電子はAI向け需要で顧客の工場稼働率と増産投資が拡大し、受注高267,430百万円(+89.3%)、売上収益183,693百万円(+22.0%)、セグメント利益32,534百万円(+38.7%)
  • エネルギーは大型案件で受注高112,595百万円(+29.6%)と増えたが、期初受注残の減少で売上収益96,705百万円(△11.3%)。中東情勢による部品出荷の遅れ、水素事業の関連費用、米国ジャネット工場でのオペレーションロスで、セグメント損益は794百万円の損失(前年同期は11,174百万円の利益)
  • 建築・産業は北米のデータセンター向けなどが好調で売上収益129,589百万円(+13.8%)、セグメント利益8,300百万円(+20.9%)。環境は売上収益47,931百万円(+13.9%)、セグメント利益6,696百万円(+51.2%)。インフラは売上収益32,191百万円(△1.4%)、セグメント利益5,600百万円(△0.1%)
  • 【修正】通期予想は受注高を1兆700億円から1兆2,450億円(+16.4%)に、売上収益を1兆200億円から1兆530億円(前期比+9.9%)に引き上げた。営業利益1,250億円(+9.8%)、当期利益995億円(+29.8%)は据え置き。精密・電子と環境の増益で、エネルギーの減益と退職金制度の改定に伴う清算損失の計上見込みを補う
  • 2026年7月28日に発生した熊本地震について、熊本事業所の建物・設備に大きな被害はないが、サプライチェーンへの影響は確認中で業績予想には反映していない
  • 財政状態は、資産合計1兆1,020億円、資本合計5,437億円、親会社所有者帰属持分比率48.3%(前期末47.0%)。配当は中間33円を実施し、期末33円と合わせ年66円(前期59円)の予想
  • 通期予想に対する中間期の進捗率は、売上収益46.6%、営業利益40.5%(当社試算)

財政状態

資産合計

1,102,002百万円

資本合計

543,762百万円

親会社所有者帰属持分比率

48.3%

次期業績予想

決算期売上収益営業利益税引前利益親会社の所有者に帰属する当期利益
2026年12月期 通期予想(8月14日修正)1,053,000百万円(従来1,020,000百万円)+9.9%125,000百万円(据え置き)+9.8%142,000百万円(据え置き)+28.0%99,500百万円(据え置き)+29.8%

注目ポイント

精密・電子の受注が前年同期の倍近くに膨らみ、AI向け半導体投資の恩恵がはっきり表れた。会社は通期の受注高予想を1,750億円引き上げており、今後の売上の源泉となる受注残は大きく積み上がっている。

ただ、利益の伸びは鈍った。営業利益は前年同期比1%増にとどまり、第2四半期単独では減益だった(当社試算)。主因はエネルギーの赤字転落で、中東情勢による部品出荷の遅れに、水素事業の費用や米国工場のオペレーションロスが重なった。精密・電子の増益をエネルギーの不振がかなり打ち消した形だ。

通期の営業利益予想は据え置いたが、退職金制度の改定に伴う清算損失も見込んでおり、下期は精密・電子が一段と利益を伸ばす前提になっている。膨らんだ受注を予定どおり売上に変えられるかと、エネルギーの立て直し、熊本地震によるサプライチェーンへの影響が注目点だ。

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出典:株式会社荏原製作所「2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)/同 決算説明会資料」(2026年8月14日開示)

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