2026年3月期 通期 決算サマリー
サマリー
酒類販売「カクヤス」グループのひとまいる(連結)の2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)は、メーカー値上げの価格転嫁や個人飲食店の顧客獲得で売上高が前期比4.0%増の1,398億37百万円、営業利益が同10.7%増の19億71百万円となった。減損損失6億54百万円を計上したが、繰延税金資産の計上に伴う税負担の軽減で、親会社株主に帰属する当期純利益は同2.2倍の11億75百万円。今期は他社商品も含めて配送する販売プラットフォームづくりの萌芽期と位置づけ、営業利益21億円、純利益6億50百万円(44.7%減)を見込む。
売上高
139,837百万円
+4.0%営業利益
1,971百万円
+10.7%経常利益
1,943百万円
+7.1%親会社株主に帰属する当期純利益
1,175百万円
+119.0%営業利益率
1.4%
前期1.3%自己資本比率
13.0%
前期末11.7%ハイライト
- 売上高は139,837百万円(前期比+4.0%)、営業利益は1,971百万円(+10.7%)、営業利益率1.4%。経常利益は1,943百万円(+7.1%)。減損損失654百万円を特別損失に計上したが、法人税等調整額が△759百万円となって税負担が軽くなり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,175百万円(+119.0%)、1株当たり40.69円
- 時間帯配達事業は価格転嫁と個人飲食店の顧客獲得で売上高82,939百万円(+5.0%)となったが、前期に配送拠点と人員を増やした影響で営業利益は1,604百万円(△2.6%)。ルート配達事業は売上高41,014百万円(+6.8%)、南東京センター移設による家賃増などで営業利益482百万円(△43.7%)
- 店頭販売事業は不振店の撤退や前年のキャッシュレスキャンペーンの反動で売上高14,104百万円(△9.2%)となったが、人員の異動でコストが減り営業利益905百万円(+40.5%)。EC宅配や卸売、物流を含むその他は売上高1,779百万円(+10.1%)、営業利益285百万円(+67.0%)
- 財政状態は、総資産38,366百万円(前期末比+2,307百万円)、純資産5,002百万円、自己資本比率13.0%(前期末11.7%)。関係会社株式が878百万円、繰延税金資産が738百万円増えた。長期借入金が2,229百万円増え、短期借入金は1,143百万円減った。営業CFは2,604百万円の収入
- 2027年3月期の予想は売上高145,000百万円(+3.7%)、営業利益2,100百万円(+6.5%)、経常利益1,950百万円(+0.3%)、純利益650百万円(△44.7%)。受注・決済・マーケティングを外部企業にも提供し、他社商品もまとめて受注・配達・請求できる販売プラットフォームの萌芽期と位置づける
- 配当は年20円(中間10円・期末10円)で、2027年3月期も年20円を予想(予想配当性向90.2%)
財政状態
総資産
38,366百万円
純資産
5,002百万円
自己資本比率
13.0%
現金及び現金同等物
2,859百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2027年3月期 通期予想 | 145,000百万円+3.7% | 2,100百万円+6.5% | 1,950百万円+0.3% | 650百万円△44.7% |
注目ポイント
「カクヤス」を展開する同社は、メーカーの値上げを販売価格に反映させ、個人飲食店の顧客獲得も進めて売上を4%伸ばした。配達事業は拠点や人員の増強、センター移設による家賃増で減益だったが、店頭販売の人件費削減などで全体の営業利益は1割増えた。最終利益が2倍になったのは、繰延税金資産の計上で税負担が軽くなったことによる。
会社は、飲食店の倒産が過去最多となるなど酒類卸の経営環境が厳しいなかで、きめ細かい配達を強みに新規顧客を取り込み「残存者利益」を狙うとしている。
今期は、酒類以外の他社商品もまとめて配達・請求できる販売プラットフォームを外部企業に提供する事業の萌芽期と位置づける。営業利益は小幅増を見込むが、最終利益は税負担の正常化もあって大きく減る予想だ(当社推定)。自己資本比率は13%と低く、利益率1%台の体質をどう高めるかが焦点となる。