決算ノート
153A東証グロース不正アクセス検知サービス「Fraud Alert」、電力契約情報を使った本人確認・顧客管理サービス「Grid Data KYC」(主に金融機関向け)

2025年12月期 通期 決算サマリー

サマリー

金融機関向けの不正アクセス検知サービス「Fraud Alert」を提供するカウリス(非連結)の2025年12月期(2025年1〜12月)は、既存顧客のトラフィック増加に伴うアップセルと取引モニタリングの利用拡大で売上高が前期比14.3%増の14億円となった。一方、新規事業「Grid Data KYC」の固定費計上などで、営業利益は同1.1%減の4億8百万円とほぼ横ばい、当期純利益は同0.1%増の2億76百万円だった。上場後初の配当として年4.80円を実施し、2026年12月期は売上高15億70百万円(+12.1%)、年5.50円の配当を見込む。

売上高

1,400百万円

+14.3%

営業利益

408百万円

△1.1%

経常利益

409百万円

+5.6%

当期純利益

276百万円

+0.1%

売上高営業利益率

29.1%

前期33.7%

自己資本比率

75.9%

前期末65.0%

ハイライト

  • 売上高は1,400百万円(前期比+14.3%)、営業利益は408百万円(△1.1%)、経常利益は409百万円(+5.6%)、当期純利益は276百万円(+0.1%)。売上高営業利益率は29.1%(前期33.7%)
  • 「Fraud Alert」は金融機関4行とその他金融機関2社の計6社に新規導入された一方、5社の解約があり、導入社数は純増1社。トラフィック増加に伴うアップセルでストック売上が伸び、取引モニタリングの法人口座への展開によるクロスセルも計画を上回った。2025年の証券口座乗っ取り被害の多発を受け、不正アクセス検知の商談機会が増えた
  • 2025年9月に、全国10社の送配電事業者と連携して電力契約情報を不正口座開設の防止や顧客管理に使う新規事業「Grid Data KYC」を始め、小規模ながら売上を計上した。同サービスの固定費は9月から計上している
  • サーバー費用を削減するためのインフラ再構築が1月に完了し、削減効果が出始めた。期初の採用計画は達成したが、退職者の補充採用ができず一部費用が未消化となった
  • 財政状態は、総資産2,182百万円、純資産1,656百万円、自己資本比率75.9%(前期末65.0%)。現金及び現金同等物は1,487百万円
  • 配当は期末4.80円(配当性向11.1%)で、2024年3月の上場後初の配当。2026年12月期は期末5.50円を予想
  • 2026年12月期の予想は売上高1,570百万円(+12.1%)、営業利益411百万円(+0.7%)、純利益282百万円(+2.0%)。2月20日に決算説明資料の正社員数と営業利益率の記載を訂正した

財政状態

総資産

2,182百万円

純資産

1,656百万円

自己資本比率

75.9%

現金及び現金同等物

1,487百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益当期純利益
2026年12月期 通期予想1,570百万円+12.1%411百万円+0.7%417百万円+1.7%282百万円+2.0%

注目ポイント

証券口座の乗っ取り被害が相次いだ2025年は、金融機関の不正対策需要が高まった一年だった。主力の不正アクセス検知サービスは既存顧客の利用拡大で売上を1割以上伸ばした。一方で、新規導入と同程度の解約もあり、導入社数はほとんど増えていない。

利益が横ばいにとどまったのは、電力契約データを使った本人確認サービスという新規事業の立ち上げ費用を計上し始めたためだ。サーバー費用の削減は進んでおり、費用構造は改善しつつある。

上場後初めての配当に踏み切り、来期も増配を予定する。マネー・ローンダリング対策の法改正などで市場の拡大が見込まれる中、新規事業を収益の柱に育てられるかと、解約を抑えて契約社数を伸ばせるかが焦点になる。

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出典:株式会社カウリス「2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)/2025年12月期通期決算説明資料/同 訂正(2026年2月20日)」(2026年2月13日開示)

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