2026年3月期 通期 決算サマリー
サマリー
サイバーセキュリティ事業を手がけるVLCセキュリティ(連結)の2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)は、売上高が前期比14.9%減の13億65百万円、営業損失が3億88百万円(前期は2億70百万円の損失)となり、親会社株主に帰属する当期純損失は3億85百万円(前期は5億98百万円の利益)だった。期初予想(売上高19億50百万円、営業利益1億円)を大きく下回った。短信には「継続企業の前提に関する重要事象等」が記載されているが、会社は十分な資金を有しているとして重要な不確実性はないと判断している。今期は売上高30億円(2.2倍)、営業利益3億円と黒字転換を見込む。
売上高
1,365百万円
△14.9%営業利益赤字
△388百万円
前期は270百万円の損失経常利益赤字
△372百万円
前期は272百万円の損失親会社株主に帰属する当期純利益赤字
△385百万円
前期は598百万円の利益現金及び現金同等物
123百万円
前期末265百万円自己資本比率
48.5%
前期末40.5%ハイライト
- 【注意】「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載がある。人員増に伴う人件費や開発投資で前期・当期と連続して営業損失を計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象・状況が存在するとしている。一方、事業計画や資金繰り計画などから期末時点で十分な資金を有しているとして、重要な不確実性は認められないと判断しており、継続企業の前提に関する注記は付いていない
- 売上高は1,365百万円(前期比△14.9%)、営業損失は388百万円(前期は270百万円の損失)、経常損失は372百万円、親会社株主に帰属する当期純損失は385百万円(前期は関係会社株式売却益で598百万円の利益)、1株当たり△28.32円
- ソリューション別の売上高は、サイバートレーニングが施設『CYBERGYMアリーナ』の集約の影響で389百万円(△19.8%)、診断・調査が438百万円(+12.1%)、コンサルティングが低採算案件の受注抑制で537百万円(△8.8%)
- 【要確認】期初予想(売上高1,950百万円、営業利益100百万円、経常利益95百万円、純利益65百万円)に対し、売上高は30.0%下回り、営業損益は黒字予想から388百万円の赤字となった(当社試算)。短信には期中の予想修正や予想との差異についての説明がない
- 財政状態は、総資産1,196百万円(前期末比△109百万円)、純資産583百万円、自己資本比率48.5%(前期末40.5%)。新株予約権の行使で資本金と資本剰余金がそれぞれ103百万円増え、その他有価証券評価差額金も226百万円増えた。営業CFは412百万円の支出で、現金及び現金同等物は123百万円(前期末265百万円)
- 2027年3月期の予想は売上高3,000百万円(+119.6%)、営業利益300百万円、経常利益300百万円、純利益200百万円。データセクション社(DS社)との連携を本格化させ、同社の日本・豪州・タイの第1号データセンター案件にサイバーセキュリティソリューションを提供し、各データセンターの稼働開始から収益計上を見込むとしている。M&Aや戦略的提携、コスト構造の見直しも進める
- 配当は前期・当期・今期とも無配(予想)
財政状態
総資産
1,196百万円
純資産
583百万円
自己資本比率
48.5%
現金及び現金同等物
123百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2027年3月期 通期予想 | 3,000百万円+119.6% | 300百万円 | 300百万円 | 200百万円 |
注目ポイント
サイバーセキュリティの訓練や診断を手がける同社は、売上が15%減り、営業赤字は3億9千万円に広がった。訓練施設の集約でトレーニングの売上が2割減り、コンサルティングも採算の低い案件を絞った。期初に掲げた営業黒字の予想からは大きく外れたが、短信には予想との差についての説明がない。
短信には「継続企業の前提に関する重要事象等」が記載されている。会社は十分な資金があるとして重要な不確実性はないと判断しているが、期末の現金同等物は1億2千万円強で、営業キャッシュ・フローは4億円強の支出だった。新株予約権の行使やその他有価証券評価差額金の増加で、純資産は前期末を上回った。
今期は売上高を2倍超の30億円に伸ばし、3億円の営業黒字を見込む。提携先のデータセクションが手がけるデータセンター向けのセキュリティ提供が柱になるが、収益計上は各データセンターの稼働開始が前提となる。前期は期初予想を大きく下回っており、今期の計画がどこまで実現するかが焦点となる。