2026年3月期 第3四半期 決算サマリー
サマリー
サイバーセキュリティ事業を手がけるVLCセキュリティ(連結)の2026年3月期第3四半期累計(2025年4〜12月)は、売上高が前年同期比18.6%減の8億99百万円(セキュリティ事業のみでは7.0%減)、営業損失が4億19百万円(前年同期は3億39百万円の損失)と赤字が拡大した。親会社株主に帰属する四半期純損失は4億16百万円(前年同期は子会社株式売却益で5億98百万円の利益)。短信には「継続企業の前提に関する重要事象等」が記載されているが、会社は十分な資金を有しており重要な不確実性はないと判断している。通期は営業利益1億円の黒字予想を据え置いた。
売上高
899百万円
△18.6%営業利益赤字
△419百万円
前年同期は339百万円の損失経常利益赤字
△409百万円
前年同期は335百万円の損失親会社株主に帰属する四半期純利益赤字
△416百万円
前年同期は598百万円の利益純資産
853百万円
前期末536百万円自己資本比率
51.5%
前期末40.5%ハイライト
- 【注意】「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載がある。人員増に伴う人件費や開発投資で前期に営業損失270百万円を計上し、当期も連続して損失を計上しているため、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象・状況が存在するとしている。一方、事業計画や資金繰り計画などから十分な資金を有しているとして、重要な不確実性は認められないと判断しており、継続企業の前提に関する注記は付いていない
- 売上高は899百万円(前年同期比△18.6%、2024年7月に連結除外したマーケティング事業を除くセキュリティ事業のみでは△7.0%)。売上総利益率は39.4%(前年同期36.3%、当社試算)だったが、販管費が773百万円に増え、営業損失は419百万円(前年同期は339百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は416百万円(前年同期は関係会社株式売却益1,207百万円で598百万円の利益)
- ソリューション別の売上高は、サイバートレーニングが施設『CYBERGYMアリーナ』の集約の影響で284百万円(△8.0%)、診断・調査が206百万円(+1.0%)、コンサルティングが低採算案件の受注抑制で409百万円(△9.9%)
- 新株予約権の行使で資本金と資本剰余金がそれぞれ103百万円増え、投資有価証券の評価差額金も498百万円増えたため、純資産は853百万円(前期末比+317百万円)、自己資本比率は51.5%(前期末40.5%)に上がった
- 通期予想は修正なし。売上高1,950百万円(前期比+21.5%)、営業利益100百万円、経常利益95百万円、純利益65百万円。第3四半期累計の売上高進捗は46.1%(当社試算)
- 【要確認】第3四半期累計の営業損失419百万円に対し、通期の営業黒字予想の達成には第4四半期(1〜3月)だけで約519百万円の営業利益と約1,051百万円の売上高が必要となる(当社試算)。予想を据え置いた根拠は短信に説明がない
- 配当は無配を予想
財政状態
総資産
1,594百万円
純資産
853百万円
自己資本比率
51.5%
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年3月期 通期予想(修正なし) | 1,950百万円(進捗46.1%)+21.5% | 100百万円 | 95百万円 | 65百万円 |
注目ポイント
サイバーセキュリティの訓練や診断を手がける同社は、第3四半期までに営業赤字が4億円を超え、前年より赤字幅が広がった。訓練施設の集約でトレーニングの売上が減り、コンサルティングでは採算の低い案件の受注を抑えた。前年同期は子会社の売却益で最終黒字だったが、今期は最終赤字となっている。
短信には「継続企業の前提に関する重要事象等」が記載されている。人員増や開発投資で損失が続いていることが理由だが、会社は十分な資金があるとして、重要な不確実性はないと判断している。新株予約権の行使やその他有価証券評価差額金の増加で純資産は増えた。
最も気になるのは通期予想だ。営業利益1億円の黒字予想を据え置いたが、達成には1〜3月期だけで5億円強の営業利益が必要になる(当社試算)。これまでの業績の推移とは大きな隔たりがあり、会社による前提の説明が待たれる。