2026年3月期 通期 決算サマリー
サマリー
企業の従業員健康診断の手配や健康管理クラウド「Growbase」を手がけるウェルネス・コミュニケーションズの2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)は、売上高が147億78百万円、営業利益が11億86百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が8億22百万円だった。2月に人事評価支援のあしたのチームを子会社化して今期から連結決算に移行しており、決算説明資料によると前期の単体実績比で売上高は5.1%、営業利益は6.9%増えた。M&A関連の一過性費用で営業利益は期初予想(12億39百万円)に届かなかったが、会社はこれを除く調整後では計画を達成したとしている。2027年3月期は売上高175億円(+18.4%)、営業利益16億円(+34.9%)を見込み、配当は年40円に増やす予定。
売上高
14,778百万円
前期単体比+5.1%営業利益
1,186百万円
前期単体比+6.9%経常利益
1,164百万円
親会社株主に帰属する当期純利益
822百万円
前期単体比+5.9%年間配当
34.40円
2027年3月期予想40円自己資本比率
59.9%
ハイライト
- 2026年2月27日に株式会社あしたのチーム(人事評価制度の構築支援・人事評価クラウドなど)の議決権68.3%を取得して連結子会社化し、当期から連結決算に移行した(同社の業績は3月分のみ連結)。短信は前期比の増減率を記載していないため、以下の前期比は決算説明資料の前期単体実績との比較
- 売上高は14,778百万円(+5.1%)、売上総利益は3,109百万円(+10.8%)、営業利益は1,186百万円(+6.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は822百万円(+5.9%)。M&Aに係る一過性費用を除く調整後営業利益は1,242百万円(+11.1%)で、会社は調整後では期初計画を達成したとしている。期初予想(営業利益1,239百万円、純利益855百万円)に対する実績は下回った
- 健診ソリューション事業は、サービス利用者数が39.8万人(前期比+0.94万人)となり、売上高13,018百万円、営業利益379百万円。健康管理クラウド事業は新たに36の企業グループが「Growbase」を導入し、売上高1,523百万円、営業利益767百万円。医療機関等支援事業は売上高236百万円、営業利益39百万円
- あしたのチームの取得原価は500千円だが、暫定ののれんは1,830百万円発生した。期末の総資産は9,729百万円、純資産5,832百万円、自己資本比率59.9%。のれん1,834百万円、長期借入金930百万円(1年内返済予定分514百万円は別)を計上している
- 営業CFは1,099百万円の収入、上場時の公募増資などの株式発行収入1,757百万円で財務CFは1,485百万円の収入。現金及び現金同等物は5,260百万円
- 2027年3月期の予想は売上高17,500百万円(+18.4%)、営業利益1,600百万円(+34.9%)、経常利益1,555百万円(+33.6%)、純利益1,150百万円(+40.0%)。決算説明資料では売上総利益4,800百万円(+54.4%)を計画する。事業区分をソリューション事業とクラウド事業に変え、「Growbase」の価格改定と新プラン投入、健診結果データのGrowbase上での納品開始、あしたのチームを通じた中堅・中小企業市場の開拓を進める
- 配当は期末34.40円(株式分割後、配当性向50.5%)。累進配当の方針のもと、2027年3月期は年40円を予想
財政状態
総資産
9,729百万円
純資産
5,832百万円
自己資本比率
59.9%
現金及び現金同等物
5,260百万円
のれん
1,834百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2027年3月期 通期予想 | 17,500百万円+18.4% | 1,600百万円+34.9% | 1,555百万円+33.6% | 1,150百万円+40.0% |
注目ポイント
主力の健診ソリューションと健康管理クラウドはともに伸び、本業の利益は1割程度増えた。ただ、M&Aに伴う一時的な費用がかさみ、表面上の営業利益は期初の予想をわずかに下回った。
注目は、中堅・中小企業向けの人事評価支援を手がけるあしたのチームの買収だ。取得の対価はわずか50万円だったが、18億円を超えるのれんが生じた。同社の純資産がマイナスだったとみられ(当社推定)、借入金も連結の貸借対照表に加わっている。大企業中心だった顧客基盤を中小企業に広げるための買収で、同社の立て直しと収益化が今後の課題になる。
2027年3月期は売上総利益で5割増、営業利益で35%増という高い目標を掲げた。Growbaseの価格改定と新プランの浸透、健診結果をGrowbase上で納品する取り組みがどこまで収益に結びつくかが焦点だ。累進配当の導入で、配当も増やし続ける方針を示している。