2026年12月期 第2四半期(中間期) 決算サマリー
サマリー
半導体ウエハー洗浄装置を手がけるジェイ・イー・ティ(連結)の2026年12月期中間期(2026年1〜6月)は、米国で立ち上げ中の韓国ファウンドリ向け装置の売上計上が下期にずれ、売上高が前年同期比13.5%減の61億83百万円となった。営業損失は5億74百万円(前年同期は12億75百万円の損失)に縮小したが、会計不正を受けた特別調査費用などの特別損失4億88百万円で、親会社株主に帰属する中間純損失は10億63百万円。初めて開示した2026年12月期の予想は、売上高154億43百万円(前期比5.3%増)、営業損失75百万円。
売上高
6,183百万円
△13.5%営業利益赤字
△574百万円
前年同期△1,275百万円経常利益赤字
△636百万円
前年同期△1,342百万円親会社株主に帰属する中間純利益赤字
△1,063百万円
前年同期△2,128百万円自己資本比率
44.9%
前期末49.8%ハイライト
- 【会計不正】2022年12月期から2024年12月期にかけて複数の洗浄装置の売上計上時期を操作する会計不正が特別調査委員会の調査で認定され、会社は過年度決算を訂正した。2026年6月30日の取締役会で再発防止策と関係者の処分を決議し、新たな組織体制のもとで中期経営計画を見直す予定
- 売上高は6,183百万円(前年同期比△13.5%)。中国の半導体メーカーと韓国メモリーメーカー向けの洗浄装置の立ち上げが完了して売上計上された一方、米国で立ち上げ中の韓国ファウンドリ向け装置は下期の売上となる
- 部材などの棚卸評価損で営業損失574百万円(前年同期は1,275百万円の損失)、経常損失636百万円。特別調査委員会の調査費用などの特別損失488百万円で、親会社株主に帰属する中間純損失は1,063百万円(1株当たり△81.05円)
- 第2四半期(4〜6月)単独では売上高2,854百万円、営業損失385百万円となった計算(当社試算)
- 2026年12月期の通期予想を初めて開示した。売上高15,443百万円(前期比+5.3%)、営業損失75百万円(前期は1,493百万円の損失)、経常損失162百万円、純損失1,093百万円。予想どおりなら下期に営業利益499百万円が必要な計算(当社試算)。会社はメモリー向けの拡販、米国の韓国ファウンドリ向け装置の売上計上、日本の車載・パワー半導体向け開拓、中国での中国製装置の投入を進めるとしている
- 財政状態は、総資産19,452百万円、純資産8,735百万円、自己資本比率44.9%(前期末49.8%)。有形固定資産が786百万円増え、短期借入金は1,400百万円(前期末500百万円)、現金及び預金は2,705百万円
- 決算説明資料(8月24日公表)はPDFの文字情報を抽出できなかったため、本記事には反映していない。配当は無配の予想
財政状態
総資産
19,452百万円
純資産
8,735百万円
自己資本比率
44.9%
現金及び預金
2,705百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年12月期 通期予想(8月14日初公表) | 15,443百万円+5.3% | △75百万円前期△1,493百万円 | △162百万円前期△1,575百万円 | △1,093百万円前期△2,336百万円 |
注目ポイント
営業赤字は前年同期の半分以下に縮まったものの、会計不正の調査や決算訂正の費用が特別損失として重くのしかかり、最終赤字は10億円を超えた。売上は米国での装置の立ち上げが下期にずれ込み、前年同期を下回った。
会社はようやく2026年12月期の予想を示し、営業赤字をほぼ解消する計画を掲げた。ただ上期の営業損失は6億円近く、予想の達成には下期に5億円程度の営業黒字が必要になる(当社試算)。米国の韓国ファウンドリ向け装置の売上計上が予定どおり進むかが大きなカギだ。
AI向けの先端半導体投資は高水準が続き、洗浄装置の需要環境は悪くない。しかし、売上計上時期の操作という不正は、装置メーカーとしての信頼の根幹に関わる。再発防止策と新体制が実効性を持つかを、今後の開示を通じて見極める必要がある。