決算ノート
5016東証プライム半導体材料(スパッタリングターゲット等)、情報通信材料(圧延銅箔・チタン銅等)、資源、金属・リサイクル

2027年3月期 第1四半期 決算サマリー顔マークの見方

サマリー

JX金属(IFRS)の2027年3月期第1四半期(4〜6月)は、円安と銅価格の上昇に加え、AIサーバー向けの半導体用スパッタリングターゲットや圧延銅箔の販売が伸び、売上高が前年同期比36.2%増の2,606億円、営業利益が175.5%増の814億円となった。チリのカセロネス銅鉱山の一部権益の売却益約190億円も寄与した。通期予想を上方修正し、営業利益を1,900億円から2,320億円(前期比+32.6%)に引き上げた。

売上高

260,604百万円

+36.2%

営業利益

81,446百万円

+175.5%

税引前利益

79,644百万円

+179.9%

親会社の所有者に帰属する四半期利益

53,070百万円

+181.3%

親会社所有者帰属持分比率

38.5%

前期末48.3%

ハイライト

  • 売上高は260,604百万円(前年同期比+36.2%)、営業利益は81,446百万円(+175.5%)、税引前利益は79,644百万円(+179.9%)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は53,070百万円(+181.3%)
  • 営業利益の増加(+518億円)は、為替・銅価格などの市況要因が+265億円、カセロネス銅鉱山の一部権益売却益などの一過性要因が+190億円、フォーカス事業の増販が+80億円
  • 銅価格(LME)の期中平均は1ポンド604セント(前年同期比+172セント)で、5月13日に史上最高値の639セントを付けた。期中平均の為替レートは1ドル159円(前年同期比14円の円安)
  • 販売数量は、半導体用ターゲットが+26%、チタン銅が+42%、キャパシタ向けタンタル粉末が+89%と、AIデータセンター関連の需要で伸びた
  • 通期予想を上方修正した。売上高は930,000百万円から1,025,000百万円(+10.2%)、営業利益は190,000百万円から232,000百万円(+22.1%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は114,000百万円から141,000百万円(+23.7%)に。チリの天候不良による鉱山減産の影響(△60億円)は見込む
  • 予想の前提は、銅価格1ポンド586セント(7月以降580セント)、為替1ドル157円(7月以降160円、10月以降155円)
  • 2026年6月に株式交換で東邦チタニウムを完全子会社化した。半導体用ターゲットやInP(インジウムリン)基板などの生産能力の増強を進めている
  • 配当は年20円(中間10円・期末10円)の予想を据え置いた(5月に株主還元方針を変更)。親会社所有者帰属持分比率は38.5%(前期末48.3%)に下がった

財政状態

資産合計

1,670,135百万円

資本合計

725,433百万円

親会社所有者帰属持分比率

38.5%

次期業績予想

決算期売上高営業利益税引前利益親会社の所有者に帰属する当期利益
2027年3月期 通期予想(修正後)1,025,000百万円+15.9%232,000百万円+32.6%221,000百万円+30.7%141,000百万円+34.7%

注目ポイント

第1四半期の営業利益は前年同期の約2.8倍になった。ただし、増益分の約半分は銅価格の上昇や円安といった市況の追い風で、鉱山権益の売却益という一時的な利益も約190億円含まれている。

それでも、同社が成長の柱と位置づける半導体材料や情報通信材料の「フォーカス事業」は、AIデータセンター向けの需要で販売数量が伸びている。会社はフォーカス事業の通期営業利益を1,000億円と見込み、生産能力の増強も進めている。

通期予想は銅価格や為替の前提に左右される面が大きい。市況に頼らずにフォーカス事業の利益をどこまで伸ばせるかが、今後の評価の分かれ目になる。

出典:JX金属株式会社「2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)/通期業績予想の修正に関するお知らせ/第1四半期決算説明資料(2026年8月6日)」(2026年8月6日開示)

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