決算ノート
6857東証プライム半導体試験装置(テストシステム)、サポート・サービス

2027年3月期 第1四半期 決算サマリー顔マークの見方

サマリー

半導体テスター最大手のアドバンテスト(IFRS)の2027年3月期第1四半期(4〜6月)は、AI関連の高性能半導体向けテスター需要が大きく伸び、売上高が前年同期比39.3%増の3,675億円、営業利益が53.3%増の1,900億円と、いずれも四半期として過去最高を更新した。金融商品の評価益もあり、四半期利益は93.8%増の1,748億円。推論AI向けの需要が4月の想定を大きく上回るとして通期予想を上方修正し、営業利益を6,275億円から8,460億円(前期比+69.5%)に引き上げた。

売上高

367,473百万円

+39.3%

営業利益

189,990百万円

+53.3%

税引前利益

234,082百万円

+92.9%

親会社の所有者に帰属する四半期利益

174,780百万円

+93.8%

営業利益率

51.7%

+4.7pt

親会社所有者帰属持分比率

68.8%

前期末67.9%

ハイライト

  • 売上高は367,473百万円(前年同期比+39.3%)、営業利益は189,990百万円(+53.3%)、税引前利益は234,082百万円(+92.9%)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は174,780百万円(+93.8%)。いずれも四半期ベースで過去最高
  • 戦略投資に関連する金融商品の評価益などで、金融収益を約447億円計上した。平均為替レートは1ドル159円(前年同期146円)で、円安も寄与した
  • テストシステム事業部門は売上高3,336億円(+38.7%)、セグメント利益1,907億円(+50.3%)。AI・HPC向けの高性能SoC用テスターが大きく伸び、メモリ用も高性能DRAM向けを中心に増えた
  • サービス他部門は売上高339億円(+46.0%)、セグメント利益86億円(+216.4%)。前年同期には事業の一部譲渡益約25億円が含まれていた
  • 通期予想を上方修正した。売上高は1兆4,200億円から1兆7,140億円(前期比+51.9%)、営業利益は6,275億円から8,460億円(+69.5%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は4,655億円から6,600億円(+75.8%)へ。第2四半期以降の想定為替レートは1ドル150円、1ユーロ170円
  • 2026年の半導体テスター市場規模の予想を105億〜115億ドル(前回87億〜95億ドル)に引き上げた。生産能力の増強も前倒しで進めている
  • 営業キャッシュ・フローは1,372億円の収入(前年同期は469億円)。転換社債型新株予約権付社債の発行で1,000億円を調達し、自己株式の取得に422億円、配当に214億円を充てた
  • 総資産は1,514,652百万円(前期末比+3,428億円)、資本合計は1,042,642百万円、親会社所有者帰属持分比率は68.8%。配当予想は未定

財政状態

資産合計

1,514,652百万円

資本合計

1,042,642百万円

親会社所有者帰属持分比率

68.8%

現金及び現金同等物

4,131億円

次期業績予想

決算期売上高営業利益税引前利益親会社の所有者に帰属する当期利益
2027年3月期 通期予想(修正後)1,714,000百万円+51.9%846,000百万円+69.5%891,000百万円+72.4%660,000百万円+75.8%

注目ポイント

AI向け半導体の生産が増え、構造も複雑になるなかで、検査に使うテスターの需要が急拡大している。第1四半期の営業利益率は51.7%に達し、売上・利益とも四半期として過去最高を更新した。

会社は特に推論AI向けの需要が4月の想定を大きく上回るとみて、通期の営業利益予想を約2,200億円引き上げた。テスターの市場規模の見通しも約2割上げており、生産能力の増強を前倒しで進めている。

なお、四半期利益の伸び(+93.8%)には金融商品の評価益が含まれており、本業の伸びは営業利益の+53.3%でみるのが妥当だ。部品の需給がひっ迫するなかで、供給を増やしてこの需要に応えられるかが次の焦点になる。

出典:株式会社アドバンテスト「2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)/2026年度第1四半期決算説明会資料(2026年7月29日)」(2026年7月29日開示)

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