決算ノート
7203東証プライム自動車の製造・販売、金融

2027年3月期 第1四半期 決算サマリー顔マークの見方

サマリー

トヨタ自動車(IFRS)の2027年3月期第1四半期(4〜6月)は、円安やハイブリッド車の販売増があったものの、資材価格の上昇や中東情勢の影響で、営業利益が前年同期比8.8%減の1兆634億円となった。一方、営業外損益が9,003億円と大きく膨らみ、親会社の所有者に帰属する四半期利益は75.6%増の1兆4,770億円だった。為替前提の見直しなどで通期予想を上方修正し、営業利益を3兆円から3兆4,000億円とした。上限1兆円の自己株式取得枠と2億株の消却も決めた。

営業収益

13,525,400百万円

+10.4%

営業利益

1,063,473百万円

△8.8%

税引前四半期利益

1,963,862百万円

+56.8%

親会社の所有者に帰属する四半期利益

1,477,044百万円

+75.6%

営業利益率

7.9%

前年同期9.5%

親会社所有者帰属持分比率

36.4%

前期末37.8%

ハイライト

  • 営業収益は13,525,400百万円(前年同期比+10.4%)、営業利益は1,063,473百万円(△8.8%)、税引前四半期利益は1,963,862百万円(+56.8%)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は1,477,044百万円(+75.6%)
  • 営業利益の増減要因は、為替変動が+3,450億円、原価改善が+700億円の一方、営業面が△850億円、諸経費などが△1,900億円、その他が△2,426億円。資材価格・仕入先基盤強化で△1,400億円、中東情勢で計△500億円程度の影響を受けた
  • 営業外損益は9,003億円(前年同期860億円)と大きく増え、税引前利益を押し上げた。持分法による投資損益は2,106億円(+696億円)
  • 連結販売台数は239万5千台(前年同期比99.3%)。北米が+8.9%と伸び、その他地域(中東など)は△20.4%。電動車の比率は55.3%に上がり、BEVは11万4千台(2.4倍)
  • 通期予想を上方修正した。営業収益は51兆円から54兆円、営業利益は3兆円から3兆4,000億円(前期比△9.7%)、親会社の所有者に帰属する当期利益は3兆円から3兆2,500億円(△15.5%)に。為替前提は1ドル160円(前回150円)
  • 上限1兆円の自己株式取得枠(市場買付)を設定し、2億株(発行済株式総数の1.37%)を消却する。配当は年100円(前期95円)の予想を据え置いた
  • 日野自動車とその連結子会社70社を連結から外した。資本の変動には豊田自動織機株式の売却の影響なども含まれる
  • 熊本地震の影響は精査中で、通期予想には反映していない

財政状態

資産合計

102,635,116百万円

資本合計

38,228,932百万円

親会社所有者帰属持分比率

36.4%

次期業績予想

決算期営業収益営業利益税引前利益親会社の所有者に帰属する当期利益
2027年3月期 通期予想(修正後)54,000,000百万円+6.5%3,400,000百万円△9.7%4,570,000百万円△11.3%3,250,000百万円△15.5%

注目ポイント

営業利益は1兆円台を保ったが、前年同期より約1,000億円減った。円安の追い風は大きかったものの、資材価格の上昇や中東情勢の影響、人件費などの固定費の増加が上回った。最終利益が大きく伸びたのは営業外損益によるもので、本業の稼ぐ力は伸び悩んでいる。

会社は為替の前提を1ドル150円から160円に見直し、通期の営業利益予想を4,000億円引き上げた。ただ、それでも前期比では1割減の見通しだ。

一方で、1兆円を上限とする自己株式の取得を決め、株主還元を強める姿勢を示した。中東情勢や熊本地震の影響がどこまで広がるかが、今後の注目点になる。

出典:トヨタ自動車株式会社「2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)/2027年3月期 第1四半期決算説明資料(2026年8月4日)」(2026年8月4日開示)

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