7915東証プライム産業資材(加飾・蒸着紙)、ディバイス(フィルムタッチセンサー)、メディカル(医療機器・医薬品CDMO)
2026年12月期 中間期 決算サマリー顔マークの見方
サマリー
NISSHA(IFRS)の2026年12月期中間期(1〜6月)は、5月に買収したベトナムの医療機器メーカーUSMで買収前に循環取引などの不適切な会計処理があったことが判明し、同社株式の譲渡を決めたうえで、のれんの減損損失67億円を計上した。タブレット向けタッチセンサーの需要も大きく減り、営業損益は45億円の損失(前年同期は25億円の利益)に転落した。売上高は1.0%減の960億円。決算発表は8月から延期されていた。通期予想を修正し、営業損失33億円を見込む。
売上高
96,033百万円
△1.0%営業利益赤字
△4,500百万円
前年同期2,558百万円税引前利益赤字
△4,806百万円
前年同期1,092百万円親会社の所有者に帰属する中間利益赤字
△5,473百万円
前年同期20百万円減損損失赤字
6,759百万円
親会社所有者帰属持分比率
45.4%
前期末46.1%ハイライト
- 売上高は96,033百万円(前年同期比△1.0%)、営業損益は4,500百万円の損失(前年同期は2,558百万円の利益)、親会社の所有者に帰属する中間損益は5,473百万円の損失(同20百万円の利益)
- 2026年5月20日に買収したUSM HEALTHCARE MEDICAL DEVICES FACTORY(ベトナム)で、買収前の期間に循環取引を中心とする不適切な会計処理が行われていたことが判明した。8月4日に中間決算の発表延期を公表していた
- 9月4日にUSM株式の譲渡を決め、減損テストの結果、のれんの減損損失6,759百万円を計上した
- ディバイスはタブレット向けの需要が大きく減り、売上高22,868百万円(△23.1%)、減損損失も加わりセグメント損失6,050百万円(前年同期は1,097百万円の利益)
- 産業資材はモビリティ向け外装部品が伸び売上高41,147百万円(+9.5%)となったが、生産関連費用の増加でセグメント利益1,519百万円(△27.9%)
- メディカルは医療機器・医薬品のCDMOが堅調で、売上高29,034百万円(+8.0%)、セグメント利益1,905百万円(+11.1%)
- 通期予想を修正し、売上高195,000百万円(前期比+0.1%)、営業損失3,300百万円、親会社の所有者に帰属する当期損失6,200百万円とした
- 配当は年50円(中間25円・期末25円)の予想を据え置いた。親会社所有者帰属持分比率は45.4%
財政状態
資産合計
252,642百万円
資本合計
115,744百万円
親会社所有者帰属持分比率
45.4%
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 税引前利益 | 親会社の所有者に帰属する当期利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年12月期 通期予想(修正後) | 195,000百万円+0.1% | △3,300百万円 | △4,400百万円 | △6,200百万円 |
注目ポイント
買収したばかりのベトナムの医療機器メーカーで、買収前に循環取引などの不適切な会計が行われていたことがわかり、同社は買収から数カ月で株式を手放すことを決めた。のれんの減損で67億円の損失を計上し、中間期は営業赤字に転落した。
本業でも、主力のタッチセンサーがタブレット向けの需要減で2割以上の減収となった。一方、医療機器・医薬品の受託製造は堅調で、成長分野と位置づけるメディカル事業は増収増益を保っている。
通期も最終赤字の見通しとなった。買収時の調査(デューデリジェンス)のあり方や再発防止策とあわせて、メディカル事業の成長戦略を立て直せるかが問われる。